二次創作小説(紙ほか)
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- デュラララ!! 真白き少女
- 日時: 2016/10/26 18:22
- 名前: ローズマリー (ID: CCab1VcE)
はじめまして、ローズマリーです。
>>注意<<
・私は駄作者です。デュラララのキャラクター名と設定だけ借りて書いていると思ってください。作者様に似せるとかできるほどうまくないので!
・キャラ崩壊します。きっとします。そういうの嫌だって方は戻ることをお勧めします。
・受験生なので更新めっちゃ遅いです。冬になったらほぼあがらないと思っててください。
以上のことをふまえて、まだ読んでくださる方なら大歓迎です!コメントやアドバイスもしてくださると嬉しいです♪雑談とかも可。話題振っていただければ、出来る限りお返事しますので!
あと、誤字脱字や変換ミス、文法の誤りなどは指摘してくださると助かります。(比較的好戦的な方なので、言い方次第でスイッチ入るかも、です)
- Re: デュラララ!! 真白き少女 ( No.1 )
- 日時: 2016/08/27 12:08
- 名前: ローズマリー (ID: CCab1VcE)
プロローグ:白い幼女は始まりの始まり
陽光の消えた池袋。ここを舞台に、新たな騒動が起ころうとしていた。
その騒動の始まりの夜——
♂♀
夜の池袋を歩いていた折原臨也の視界の端に、白いものが映った。
ビルの間でうずくまるように横たわったそれが少女であることに気付き、足を止める。
身体を揺さぶってみると、少女はもそもそと動き薄らと目を開けた。
臨也に向けられた顔は、少女よりも幼女と言ったほうがしっくりくるほどに幼い。
「——…」
何か言おうとしているのか、口から空気が漏れる。が、声となって発されることはなく。
「迷子?」
しゃがんで問いかける。
「まいご…」
一見臨也の言葉を肯定したようであるが、そうではないことは臨也が一番感じていた。
彼女はただ、聞いた言葉を繰り返しているだけなのだ。ご丁寧に、疑問調に語尾もあげて。
どうしたものかと幼女に向けた臨也の目を、彼女は真っ直ぐに見つめ返した。
そして、ゆっくりと口を開く。
「「泣いたり、大きな声で笑ったり、しません。わがままも言いません。静かにします。いい子でいます。だから、貴方のところにおいてください」」
機械的で抑揚のない口調。
長い白髪と、何も映していないような虚ろな瞳。
そして、白と表現するのがぴったりな、無表情な幼顔。
笑っているような、泣いているような、怒っているような、人間の持つ感情を集めて、悪意のみを取り除いたような——すべてを含んだ白。
すべてを集め、そのすべてを超越したかのような『無』。
臨也は、そんな幼女に、少なからず興味をそそられた。
「…おいで」
- Re: デュラララ!! 真白き少女 ( No.2 )
- 日時: 2016/08/27 13:51
- 名前: 純粋31% (ID: wJnEuCOp)
駄作なんてとんでもない!
面白くなりそうですね、頑張ってください!
- Re: デュラララ!! 真白き少女 ( No.3 )
- 日時: 2017/01/11 08:18
- 名前: ローズマリー (ID: CCab1VcE)
1:灰色と失った記憶
「子供を拾ってきた!?」
新宿にあるマンションの一室に、女性の驚いた声が響いた。
朝、マンションに来るなり、「子供を拾った」と聞かされた波江が驚くのも当然だ。
普通の人ならばまずは保護だと考えるだろうが、折原臨也という人間を知る波江の頭には、犯罪の危険信号が黄色く光る。
『東京で誘拐事件!』『犯人は情報屋を営む男』『家宅捜索で男の家から生首が発見される!?』など、週刊誌の見出しのような文章が頭に浮かび、眉を顰めながら尋ねた。
「まさか誘拐じゃないでしょうね」
「ひどいなぁ、見ず知らずの子供を攫ったりしないって」
「仕事関係とかでは?」
波江の、雇い主に対する信用はかなり低いらしい。
「しないってば。そんなことしたら、すでにお人好しの都市伝説にでもボコられてるよ」
「そう。で?その子はどこにいるの?」
波江が尋ねると、臨也がソファを指さした。
毛布に包まった白い女の子がソファで丸まって眠っている。
「家出かしら?…捨て子じゃないでしょう?」
長い髪は伸ばしっぱなしというわけではなく、切り揃えてからほんの二、三日といったところに見える。
「さぁね。目を覚ましたら聞いてみればいいでしょ」
臨也がそう言ったとき、毛布がもそっと動き、幼女が目を覚ました。
♂♀
「あの…」
目を覚ますと知らない二人の大人がこちらを見ているという状況に、困惑する幼女。
「おはよう」
何が何だかわからないといった様子に、見かねた波江がとりあえず声をかけた。
「あっ…おはようございます。あの…その——」
「もう聞いたよ」
「えっ…?」
キョトンとする幼女。
「ここに置いてくれ、ってやつでしょ?昨日聞いたよ」
「きのう…?」
様子がおかしい。臨也と波江は顔を見合わせた。
「これ、どういうこと?この子、昨日あんたと出会ったってこと、憶えてないの?」
「そうみたいだね。…君、名前は?」
「なま、え…?わたしの…?」
最初のうちは臨也の言葉をぼんやりと繰り返していた幼女だが、次第にその表情が曇り、頭を押さえてうずくまってしまった。
——何かのショックで倒れて、一晩寝て少し落ち着いたけど記憶が戻らない…とか?
——それって、つまり——
「記憶喪失?」
臨也の呟きと波江の声が重なる。
記憶喪失には、何かのきっかけで、その出来事の前後の記憶だけが抜け落ちるものや、すべて忘れてしまうものがある。
幼女は後者…つまりは自分の名前も親の顔も思い出せない。
「記憶がない、か…。これじゃあ親も探せないな」
「どうするの?置いてあげるの?」
「そうだねぇ、俺はこの子に興味が沸いたからね」
チラリと視線を幼女に落とすと、彼女は緊張したように身体を強張らせた。
「おにいさんがわたしを…ひろってくれた、の…?」
「ああ、そうだよ」
「じゃあ、おねえさんは?」
波江のほうを見て、ちょこんと首を傾げる。
「私は矢霧波江」
「なみえさん!」
波江ににこっと笑いかけ、名前を繰り返す。
「…子供って素直よね。誰かさんと違って」
「おにいさん、の、なまえは?」
臨也は、自分を見上げる幼女の瞳を見ていた。
世界の醜さも美しさも温かさも知らない、光を透過する綺麗なだけの綺麗さを湛えた瞳。
初めてその瞳を見たとき、思った。
儚く貴い美しい目を——その目を、黒く染めてみたい、と。
純粋な好奇心。その中に、彼女に落とすほんの一片の悪意を抱いて。臨也は幼女に答える。
「俺は、折原臨也」
臨也の好奇心はまた、池袋を新たな混乱へと誘った。
- Re: デュラララ!! 真白き少女 ( No.4 )
- 日時: 2017/02/03 17:54
- 名前: ローズマリー (ID: CCab1VcE)
2:きいろは笑顔スイッチ
「引き取ることに文句は言わないけど…名前がないのはどうするの?」
波江が尋ねると、幼女は首を竦めた。
「ごめん、なさい…。なまえ、おもいだせなくて…」
思い出したくて思い出せるものではないのだろうが、幼女はしょんぼりと頭を垂れる。
「別に責めているわけじゃないわ。考えればいいんじゃないの?」
「考える?」
「そうよ。どうせ呼ぶだけで申請しないんでしょ?不便じゃない。赤ん坊だって産まれて十四日以内に名前を決めなくちゃいけないんだし」
波江はしゃらりと言ったが、当の名前をつけられる本人が一番ピンとこない様子で、臨也と波江とを見比べている。
「なまえ、かんがえてくれるの?いざやお兄ちゃんとなみえさんが?」
「何にも知らないのに?わかることといったら、容姿や性別、推定年齢くらいだしさ」
臨也が肩を竦め、それを見た幼女は悪いことをしたのかと心配そうに臨也を見上げる。
「…『しろ』とかじゃ安直だよね?」
「安直というか、犬みたいね。なんで、しろ?」
「白いから。真っ白じゃん、見た目」
「『しろ』じゃあまりにそのまますぎるでしょう」
ばさりとセンスを否定されるが、臨也に傷ついた様子は見えない。
「じゃあ…真っ白だから、『ましろ』?」
「ま、し、ろ…?」
臨也が言うと、幼女もゆっくりと繰り返す。
「ましろ…ましろ!」
その名前を数度舌の上で転がしたあと、ぱぁっと顔を輝かせる。
「気に入ったみたいね。よかったわね、ましろ」
「うんっ!」
名前を呼ばれて、幼女——ましろは頬をほんのり桜色に染めて本当に嬉しそうに笑んだ。
「ありがとう、なみえさん!いざやお兄ちゃん!」
ましろがぎゅむっと臨也に抱きつくと、臨也はほんの少しだけ驚いたような顔をした。
「これから、よろしくおねがいします」
臨也から離れたましろは、改まった様子でぺこりと頭を下げた。
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