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二次創作小説(紙ほか)
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- Candle〜私に染まった道路〜
- 日時: 2017/03/14 10:57
- 名前: カナブン (ID: tVdvyU2.)
街がイリュミネーションで輝いている中、私は病室の中にいる。
春に、心臓病を宣告され、今はもう、冬だ。
病室の扉が開いた。
「白濱さん、おはようございま…」と言いかけた看護師の顔が青ざめた。
ベットは、抜け殻だった。
「えっ!いない…」と看護師は言い、病室を出たら、別の看護師に聞いた。
「白濱さん、朝見ませんでしたか?」と聞いたが、誰もが見てないと言った。
一方、白濱は廃墟に身を潜めていた。
「♪あと少しの時間を、どう使おうが私の自由♪」と歌っている。
もうじき、死ぬ。
あと残り僅か。正確に言うと、あと一週間。
やり残した事は、もうない。
人生の答案用紙が白紙になったわけだ。
悲しみに暮れ、嘆き悲しむ時間はもうない。
私は、白濱安蘭(しらはまあらん)と床に文字を書いた。
廃墟のせいで埃で書けてしまった。キャンドルだけの光を頼りにして…。
私は、時
が来たと感じ、屋上にでた。
もう、私に未練はない。
柵に足を掛け、前のめりになった。
世界は、私の色に染まって、私は世界から消えた。
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