二次創作小説(紙ほか)

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Place
日時: 2017/04/04 09:04
名前: ゆん (ID: 3i70snR8)

青春学園の校門を抜け、テニスボールがラケットに当たって響く音が聞こえた。その音に吸い込まれるようにその場所に歩いていく。

テニスの王子様の夢小説。閲覧注意。

Re: Place ( No.1 )
日時: 2017/04/04 16:55
名前: ゆん (ID: 3i70snR8)

1ヶ月前、それは一瞬の出来事。

階段の踊り場に倒れ込み、苦痛と形相を浮かべる利奈がいた。利奈の目線は私を刺している。集まった野次馬の目線も突き刺さる。
「あいつが落としたんか?」
「…」

利奈はすぐに駆けつけた彼女の彼氏である忍足侑士によって上半身を起こされていた。そして利奈は…ゆっくりと私の方に顔をあげ、泣きながら頷いた。

私はどうして良いかわからない。誰か、助けて。私を囲む野次馬たちを見渡すと瑶と実咲がいる。目が合ったもののすぐに逸らされた。次に宍戸亮と目が合う。宍戸は一瞬、軽蔑のような私と顔を合わせないようにしてその場から立ち去った。









「お前が落としたんだろ?」
「…私はそんなことしてません」
教師6名に囲まれて、お昼前からこの状態。職員室から長いこと出れないでいる。もう午後4時。
「間違えてうっかり押してしまった、そのようなこともあるかもしれないしな」
「違います!利奈と5階の音楽室から3階の教室まで戻ろうとしたとき…4階から3階に行く階段で、利奈が足を滑らせたんです。私が止めようと階段を追って降りた時は遅かったんで…」
「嘘言うなよ」
1人の教師が私の真横から机を乱暴に叩いた。大きな音がなり、私から涙が零れた。私は利奈を押したりしない。大事なテニス部の部員だし、幼稚舎から一緒にテニススクールにもかよっている。

大親友。

昨日、利奈が私にそう言って2人で自撮りをした。部活が終わった放課後に。

「お前は柏崎(利奈)を見て心が痛くなかったのか?」
「いい加減認めろよ」
「柏崎家からは学園に寄付を頂いている、お前が認めなかったら部活も何もできないぞ」
「学園のためだ。お前1人の勘違いで周りの人に迷惑をかけていることを考えた方がいい」

本当に私は何もしていない。泣きじゃくって何もわからなくなりそうだけど、不思議と自分が無実であることだけはしっかり伝えようとしている私がいる。嗚咽を漏らしながら、肩で息をしながら私は首を振った。
「うちの子に何をするんですか」
「…お母さん」

「お母様!こ、これはですね…娘さんが誤って柏崎利奈さんを」
「帰るわよ」

お母さんが私の手を引いて職員室から出た。

Re: Place ( No.2 )
日時: 2017/04/04 17:15
名前: ゆん (ID: 3i70snR8)

「事情は先生たちから1時間ぐらい説明されたわよー」
「私、本当に利奈を階段から突き落としたりなんかしてないし!」
「わかったわかった」

お母さんは変わった人だ。考えて行動できないのか、ただ単にやること成すことがぶっ飛んでいるのか。未だによく分からない。

「お母さんね、あなたがハメられたんじゃないかって思う」
「え?」
「あなた小学生からずっと東京選抜でしょう。遠征とか高校の練習にも行ってて。でもさぁ…利奈ちゃんのこと馬鹿にしてるわけじゃないけどね」

「利奈ちゃん、テニスあんまり上達しなかったじゃない?最近はずっと遊んでるって他のお母さんからも聞いてるし、面ではいい子なのにねぇ」
利奈は確かに大人、異性に媚びることがある。清々しいくらい。でも至って私には気にならなかった。

「偉いね、ちゃんと最後まで頷かなかったこと」
「本当に殴られるかと思った」
さっきは座っていた椅子の足を思いっきり蹴られて、危うく椅子から落ちそうになった。

私はまた泣きそうになるので、部屋に戻った。携帯を開くと、LINEではクラスのグループ、学年のグループ、部活のグループからは私以外みんな退会していた。

でも私は信じたくない。利奈がずっと隣で私を嫌っていたなんて。

私は布団に潜った。何も考えたくない。

Re: Place ( No.3 )
日時: 2017/04/04 17:29
名前: ゆん (ID: 3i70snR8)

水河あい。氷帝学園2年生。春から3年生。テニス部のエースでジュニアのころから数々のトロフィーを手にしている。今ではテニス雑誌の取材や地元の新聞によく載っている。
「水河先輩!チョコもらって下さい」
今年のバレンタインには女子生徒からかなりのチョコをもらったり、大会には男子の観客が見に来る。

身長163cm、手足がすらっとして長い。頭が周りの女子より一回り小さい。さっぱりとしているが負けず嫌いなところがあったり、目鼻立ち、口元、鼻が調った綺麗な顔立ちをしているのにお洒落に興味がない。本人は良くも悪くも自分の実力、容姿が理解出来ていない。


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