二次創作小説(紙ほか)
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- 東方創破録
- 日時: 2017/07/12 20:34
- 名前: 孤独人 (ID: YQou4sy7)
皆さん、お久しぶりです。(覚えている人いるかな?w)
孤独人でございます。
前の小説で再開するする詐欺をして、早二ヶ月・・・。
結局続きのネタが思いつきませんでした。申し訳ない・・・!
その代わりといってはなんですが、前の小説を少しアレンジしつつ、
新しい小説として、投稿していきたいと思います。
改めて、これからよろしくお願いします!
第一話 >>02
第二話 >>03
第三話 >>04
第四話 >>05
第五話 >>06
第六話 >>07
第七話 >>09
第八話 >>10
第九話 >>11
- Re: 東方創破録 ( No.2 )
- 日時: 2017/05/04 00:52
- 名前: 孤独人 ◆ynfKNAqpLQ (ID: gpqWiMbZ)
〜とある朝〜
チチチ・・・
ベッドで寝ていた俺、
【水井 翔】(みずい しょう)は、鳥のさえずりで目が覚めた。
しかし俺は朝に弱く・・・
翔「・・・う〜ん、あと五分」
いつもそう言ってもう一度布団に潜り込もうとする。
この五分、割と重要。
「郵便で〜す!」
翔「・・・はぁ」
しかし起床したての五分間は、郵便兄ちゃんの元気な声でカットされてしまった。
仕方なく玄関まで行き扉を開けると、郵便兄ちゃんは次の配達に行ってしまったようで、
そこにはポストに無造作に突っ込まれた封筒だけが残っていた。
翔「しかし一体誰からだ?俺の知人は大体この辺りに住んでるし・・・」
そう言って少し考えたが、開封すればわかる、という結論に達し、
翔「とりあえず、開封してみるか」
包みを破り、中身を確認してみると・・・
翔「・・・手紙?」
差出人不明の、一通の手紙が入っていた。内容は・・・
翔「「幻想郷が危ないの」?・・・はぁ?」
意味がわからなかった。
朝だから寝ぼけているわけでもなく。
翔「どうせいたずらかなんかだろう」
さっさとゴミ箱にでも捨ててもう一度寝よう。
そう考え、後ろに振り返ると。
翔「え?」
そこにあったのは、神社とかでよく見られる大きな鳥居だった。
翔「は、はぁ!?お、俺の家は一体・・・」
突然のことに驚き、慌てていると、
???「あら、どうやらおいでのようね」
後ろから声が聞こえた。声の質からして多分女性だろう。
翔「誰だっ・・・て」
もう一度後ろに振り返ると、そこには・・・
???「貴方かしら?この幻想郷を救ってくれるのは?」
巫女さん&神社のアンハッピーセットが目の前に広がった。
・・・嬉しくねぇー!!!
この状況でこんなセット渡されても全然嬉しくねぇ!!!
???「あら、もしかして私に見惚れてる?」
翔「見惚れてねぇから!確かに可愛いけど、状況が状況だからね!?」
???「そ、そんなこと言われても、全然嬉しくなんかないんだからね!?」
翔「まさかのツンデレ!?・・・じゃねぇ!ここどこ!?」
???「・・・説明がまだだったわね、私は【博麗 霊夢】(はくれい れいむ)
この幻想郷で巫女をやっているの///」←少し恥ずかしい
翔「そうそれ。その幻想郷ってなんなの?」←落ち着いた
霊夢「幻想郷というのは、この世界のこと。手紙が来てたでしょ?」
翔「来てたけど・・・」
霊夢「幻想郷・・・忘れ去られた者たちが辿り着く未開の地。
ここでは忘れさられこの地に来た妖怪と少数の人間が共存・・・していた」
翔「していた・・・?」
霊夢「つい最近のこと、突然妖怪達が自我を失い暴走したの」
翔「暴走!?それじゃあ、人間は・・・」
霊夢「力の無い人間は、全滅。私や私の、知り合いのような能力のある者以外はね」
翔「ち、ちょっと待ってくれよ!それじゃあ俺も・・・」
霊夢「いいえ、貴方には能力がある・・・能力を【得る】資格がある」
翔「の、能力を得る資格・・・?」
霊夢「能力を得られるのは、選ばれた人間だけ。それが貴方なの」
翔「お、俺が得られる能力って・・・?」
霊夢「《創造を司る程度の能力》。幻想郷を救うため、探し求めていた能力」
翔「救う・・・・ため?だ、だったら俺は・・・」
霊夢「ええ、それを決めるのは貴方よ」
幻想郷復興のために現実を捨てるか、幻想郷を捨て現実に戻るか、ね。
プロローグ >>01
第二話 >>03
- Re: 東方創破録 ( No.3 )
- 日時: 2017/05/04 00:48
- 名前: 孤独人 ◆ynfKNAqpLQ (ID: gpqWiMbZ)
霊夢「幻想郷を選ぶか、現実を選ぶか、それは貴方次第よ。」
翔「ち、ちょっと待ってくれよ。いきなりそんなこと言われても・・・」
正直、戸惑いが隠せなかった。
いきなり見知らぬ世界に飛ばされて、
その見知らぬ世界を救うために現実を捨てろだなんて、意味がわからない。
それに・・・能力?とかも言ってたな。
翔「なぁ、霊夢」
霊夢「何かしら?」
翔「さっき、俺の能力がどうとか言ってたよな?」
霊夢「ええ、そうね」
翔「俺と全く同じ能力を会得できる人間が現れる可能性はないのか?」
そう聞いたものの、答えは何となく分かっていた。
俺と同じ能力を会得できる者がいるのであれば、
俺と同じタイミングでこの幻想郷に飛ばされるはず。
それがないということは・・・
霊夢「その可能性はほぼないわ」
やはり霊夢からは、予想通りの返答が返ってきた。
翔「やっぱりそうか・・・あ、あと一ついいか?」
霊夢「?」
翔「どうして俺の会得できる《創造を司る程度の能力》じゃなきゃいけないんだ?」
【物を作る程度の能力】とかでも復興は可能のはずだ。
霊夢「さっき、私が〔人間が全滅した〕って言ったこと、覚えてる?」
翔「ああ」
霊夢「確かに他の能力でも幻想郷の復興自体は可能だけれど、
そこに住む生物を創ることができるのは貴方が会得できるその能力だけなのよ」
翔「なるほど ・・・」
霊夢「説明できることは説明したわ。あとはあなた次第よ」
翔「そう言われてもなぁ・・・」
霊夢「無理はしなくていいわ。私自身、もう諦めかけているしね」
翔「幻想郷の復興をか?」
霊夢「いいえ、復興したその後のことよ」
翔「なんで?」
霊夢「さっきは、人間と妖怪が共存していた、なんて言ったけど
元々人間と妖怪は仲が悪かったのよ」
翔「ふぅん・・・」
霊夢「だから一度復興しても、もう一度同じことが起きるんじゃないかと・・」
翔「もういい、わかった引き受けよう」
霊夢「無理は・・・」
翔「別に無理してるわけじゃないさ。俺にしか出来ないことなら
俺がやるのが当然だろ?」
霊夢「・・・そう、感謝するわ」
翔「気にするな、それで具体的には何を?」
霊夢「とりあえずは能力の会得ね」
翔「よろしく頼む」
霊夢「こちらこそ」
第一話 >>02
第三話 >>04
- Re: 東方創破録 ( No.4 )
- 日時: 2017/05/06 23:11
- 名前: 孤独人 ◆ynfKNAqpLQ (ID: gpqWiMbZ)
翔「それにしても、能力の会得かぁ・・・」
特殊な能力と無縁だった俺からすれば、ここから先は未知の領域だ。
果たして、どんな厳しい修行が待っているのか・・・
翔「能力って、どうやったら使えるようになるんだ?」
霊夢「・・・さっき、妖怪の話をしたの、覚えてる?」
翔「ああ」
霊夢「その妖怪を、自分の中に取り込むの」
翔「・・・は?」
霊夢「私達人間も、あの妖怪達も、無条件で能力を使えている訳じゃないのよ」
翔「どういうことだ?」
霊夢「能力を使うには、人間は妖怪、妖怪は人間、能力の強さに見合った者を
自分の中に取り込まなくてはいけないの」
翔「そうすれば、能力が使えるのか?」
霊夢「ええ、そうよ。でも、当然デメリットもあるわ」
翔「デメリット・・・?」
霊夢「取り込みに失敗したり、取り込んだ者の封印が解けたりすると
妖怪の場合は自我を失い、人間の場合は・・・」
翔「人間の場合は・・・?」
霊夢「・・・消滅してしまう」
翔「・・・消滅、か」
霊夢「怖い?」
翔「そうだな・・・。でも、一度やると決めたんだ。引きはしないさ」
霊夢「さすが、龍神様に選ばれただけはあるわね」
翔「龍神様?」
霊夢「貴方に取り込んでもらう妖怪・・・いえ、神よ」
翔「神!?」
霊夢「そうよ。龍神様はもう近くまで来てる、貴方が幻想入りしたとわかったから」
翔「そうか・・・」
霊夢「待ってて、今呼び出すか・・・」
そう言った瞬間、霊夢の形相が変わった。
霊夢「伏せてっ!」
翔「っ!?」
叫び虚しく、紅い光が翔の胸を貫いた。
翔「がはっ・・・」
霊夢「翔!」
???「ふふ、そうはいかないわよ」
霊夢「・・・誰っ!」
霊夢がそう言うと、草むらの中から人が出てきた。
紫髪の魔女の姿をした少女だ。
今の俺にはそれ以上のことはわからない。
霊夢「パチュリー・・・!」
パチュリー「これで救世主はいなくなった、もうあなた達は終わりよ」
霊夢「・・・翔!?。返事をして!翔!」
翔「ぐっ・・・すまね・・・やられ・・・」
霊夢「・・・し、翔?」
翔「・・・」
霊夢「翔・・・!」
パチュリー「どうやら死んだようね」
霊夢「パチュリー・・・!!!」
パチュリー「あらやだ、そんなに怒っちゃって。でも無駄よ、貴女じゃ今の私には勝てない」
霊夢「私だけじゃない。龍神様も・・・」
パチュリー「龍神っていうのはこの子のことかしら?」
パチュリーの手にはキラキラ光る宝玉のようなものがあった。
霊夢「り、龍神様・・・!?」
パチュリー「ここら辺をウロウロしてたんで捕獲させてもらったわ。これで頼みの綱は切れたわね」
霊夢「・・・」
パチュリー「ちょうどいいわ、貴女もここで消してあげる」
霊夢「・・・くっ」
龍神を封印され、打つ手なしの霊夢。
このまま何もできず終わるのだろうか・・・。
第二話 >>03
第四話 >>05
- Re: 東方創破録 ( No.5 )
- 日時: 2017/05/07 21:29
- 名前: 孤独人 ◆ynfKNAqpLQ (ID: gpqWiMbZ)
〜謎の場所〜
?「・・・お・・・い・・・・・」
どこか遠くから声が聞こえてくる。
翔「・・・」
?「お・・・い。おい」
翔「ん・・・」
声をたよりに目をあけると、そこは真っ白な世界だった。
現実ではありえない世界・・・そう考えて、翔はさっきのことを思いだした。
翔「そっか・・・俺・・・」
自分は、死んだのだ。パチュリーと名乗る少女の手によって。
・・・しかし、さっき受けた胸の傷が消えている。
やはり、ここはあの世なのだろうか?
?「おい、何をぼーっとしておるんだ」
さっきの声がまた聞こえた。
声が聞こえた方向に向くと、そこには二人の少女がいた。
灰色で長い髪の活発そうな少女と、少し遠くに背を向けて座っている金髪の小さな少女。
おそらく今の声は灰色の髪の少女だろう。
?「しっかしお前も不運じゃの〜。【私】を取り込む前に殺られてしまうとは」
予想通り、話しかけてきていたのは灰色の少女だった。
しかし、今【私】を取り込むと言っていたということは・・・
翔「【私】・・・ということは」
龍神「その通り、私が龍神様だ」
翔「ほぇー、あんたが龍神様ねぇ・・・で、あっちの子は?」
龍神「なんじゃその反応は・・・まぁよい。彼奴は今回の異変の黒幕・・・」
龍神がそう言った途端、座っていた金髪の少女の背中が震えた。
その後、少女はその体勢のまま小さな声で喋りはじめた。
??「やめてよ・・・また嫌われちゃう」
龍神「ぬ?珍しいな、お主が自分で喋るとは」
龍神の言葉を無視して、少女は喋りはじめた。
フラン「初めまして、お兄ちゃん。私の名前は【フランドール・スカーレット】。今回の騒動の黒幕・・・の光の部分」
翔「丁寧な自己紹介をありがとう。それで・・・黒幕の光の部分ってどういうことなんだ?」
龍神「此奴には闇と光の・・・」
龍神が説明しようとしたが、フランがそれを遮った。
フラン「貴女は黙ってて。私には【光】と【闇】の二つの感情があるの。【光】の感情は、《平和を願う》感情。【闇】の感情は《破壊を好む》感情。そして、今回の異変を起こしたのが【闇】の感情で、【光】の私は邪魔だから体からおいだされたの」
翔「だからこんな所に・・・ってそうだ、ここはどこなんだ?」
龍神「ここは死と生の狭間の世界。瀕死になった者達が来る世界だ」
死にかけた者?それじゃあ・・・
翔「じゃあ、俺はまだ死んでいないんだな!?」
龍神「そうじゃ、私達が瀕死のお前を呼び寄せた。能力を託すために」
翔「能力?」
龍神「そう。私の《創造を司る程度の能力》と」
フラン「私の《ありとあらゆるものを破壊する程度の能力》」
龍神「この二つの能力をお前に託すためにな」
翔「二つの・・・能力」
そう呟いた途端、視界にノイズが入りはじめた。
翔「ぐっ・・・、なんだ?」
龍神「どうやら、お目覚めのようだな」
翔「目覚め・・・?」
フラン「これは一種の夢のようなものだから・・・でも、大丈夫」
龍神「現実に戻った時、お主はしっかり能力を会得しているはずじゃ」
フラン「お願い・・・お兄ちゃん。幻想・・・郷・・・を・・・救 ・・・・」
翔「くっ・・・」
そして、視界は完全に真っ暗になった。
・・・目覚めよう、幻想郷が待ってる。
第三話 >>04
第五話 >>06
- Re: 東方創破録 ( No.6 )
- 日時: 2017/07/11 20:06
- 名前: 孤独人 ◆ynfKNAqpLQ (ID: YQou4sy7)
〜博麗神社にて〜
霊夢「・・・ちっ」
翔が倒れてから、怒りのあまりパチュリーに勝負を挑んだものの結果は惨敗。
異変の影響なのか、パチュリーの魔力は普段の倍以上になっているようで、
普段はあまり使えないような上級魔法を次々に放ってくる。
対してこちらは、異変発生当時から神社を守ることに必死であまり休めておらず、全力が出せない状態。
勝負の結果は決まっていた。
パチュリー「ふふ、無様ね霊夢。いつもの威勢はどうしたの?」
霊夢「うるさい・・・!」
パチュリー「まぁ、いいわ。敗者には消えて貰いましょう」
霊夢「・・・!」
パチュリーが懐からスペルカードを取り出し、詠唱をはじめた。
なんとか逃げようとするが、身体の自由が効かない。ここで終わりなの
か・・・?
パチュリー「さようなら。日符【ロイヤルフレ・・・」
「ちょっとまてよ」
諦めて目を閉じたその時、聞こえるはずのない声が聞こえた。
霊夢「まさか・・・」
恐る恐る後ろに振り返ると、そこには・・・
翔「復活ですよ、っと」
霊夢「翔!?」
そこには、さっき胸を貫かれて死んだはずの翔が立っていた。
パチュリー「あ、ありえない・・・」
この理解不能の事態に、パチュリーも動揺を隠せないらしかった。
パチュリー「あ、貴方は確かにあの時、死・・・」
翔「救ってくれたのさ。龍神様と【フラン】がな」
パチュリー「フラン・・・?ま、まさか【光】の・・・!?」
翔「そういう事だ。この場は引いてもらうぜ」
動揺するパチュリーを差し置いて、翔はそう言った。
しかしパチュリーは翔の言葉を無視して、霊夢への攻撃を続けようとした。
パチュリー「どうやって生き返ったかは知らないけど、所詮は人間!ここで霊夢は殺らせてもらうわ!日符【ロイヤルフ・・・」
パチュリーは詠唱の続きを唱えようとした・・・が。
翔「バカな奴だ。【破壊】」
翔がその言葉を口にした瞬間、パチュリーの持っていたスペルカードがすべて粉々になった。
パチュリー「な・・・!」
翔「誰がただの人間だって?」
嘲笑うかのような口調でそう言ったあと・・・
翔「【創造】」
翔がそう言うと、今度は粉々になったパチュリーのスペルカードが翔の手に現れた。
パチュリー「わ、私のスペルカードが・・・!」
翔「俺には二つの能力がある。龍神が持つ《創造を司る程度の能力》とフランが持つ《ありとあらゆるものを破壊する程度の能力》」
パチュリー「そんなの、勝てる訳ないじゃない・・・!」
翔「だから言ったろ?この場は引けって」
パチュリー「くっ」
翔「霊夢を傷付けたのと、忠告を聞かなかった罰だ。【創造】」
翔の手に新たなスペルカードが現れた。
翔「吹き飛べ!風符【風神の団扇】」
スペルカードを詠唱すると、辺りに猛烈な風が発生した。
翔「家に帰りな。魔法使いさんよ」
パチュリー「きゃぁぁぁぁあ・・・」
風に巻き込まれたパチュリーは、そのまま遠くへ飛ばされた。
翔は霊夢の方に向き直り・・・
翔「立てるか?霊夢」
手を差し出した。霊夢はその手を掴んで立ち上がった。
霊夢「ええ、ありがとう。疲れたでしょう?お茶にでもしましょうか」
翔「そうだな」
今までの騒乱がなかったかのように、二人は笑いながら神社へ向かった。
??「許さない・・・」
草むらにも誰かがいたようだ。この子は一体・・・?
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