二次創作小説(紙ほか)
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- 我が名は、『テンタクルズ』!
- 日時: 2017/12/17 18:07
- 名前: REN-REN (ID: yhkbI.2W)
初めまして、REN-RENといいます。
スプラトゥーンとどうぶつの森が特に気に入っているゲーム好きです。
今回はSplatoon2の大物ユニット・テンタクルズにスポットライトを当てた
作品となっております(ただ単に自分が好きなので)。
注意!Splatoon2を所持していないので、『イカすアートブック』からの情報&
二次創作を含んでいます。それでも良いという方だけどうぞ。
初投稿で自信が無いですが、こんな下手くそでも閲覧いただいた方に感謝です。
ではでは、早速プロローグから!
〜プロローグ〜
黄色いスーツに大きな三角の耳当てを着用したガールが、マンホールから
顔を出す。
「ホタルさん、デンチナマズ取り返してきたよ。あと何だろう、変な紙切れと
写真」
「4号はできる子やねぇ。紙と写真の事は知らんけど、受け取っとくわ。
疲れたっしょ、オハギでも食べてかん?」
和服姿のホタルに誘われるが、ガールは手を小さく横に振る。
「ううん、これから用事があるからまた今度」
そう言い残して帰って行ったガールと別れ、一人になったホタルは、身に覚えのない紙切れと写真をまじまじと見つめた。桜色のゲソの幼いガールが、大口を
開けている。アクビをしていると思ったが、よく見ると歌っているようだった。
重ねてあった新聞らしき記事の文章を読む。
「『先日のちびっこ民謡選手権にて、ある少女の歌の途中、謎の衝撃波が
発生し、機材が壊れる事故がありました。幸いケガ人はいなかったと
いうことです』・・・?変なこともあるもんやねぇ。うわっ、木っ端微塵やん」
更に重なっていた写真には、これでもかというほど破壊されているスピーカーが
写っていた。
(どうせ機材自体の不具合やろ、業界ではよくあることやけんね。
・・・業界では・・・ね。)
ホタルは首を大きく横に振り、写真と記事を元通りに重ね、4号に
食べさせるために用意してあったオハギにパクつくのだった。
- Re: 我が名は、『テンタクルズ』! ( No.1 )
- 日時: 2017/12/20 18:09
- 名前: REN-REN (ID: yhkbI.2W)
プロローグからの第1話です!相変わらず下手ですが良ければ
最後までよろしくお願いします・・・。
では、どうぞ!
第1話 〜思い出 前編〜
「や〜、うぇに〜、まれぃ〜・・・。」
控え室は壁に鏡が貼ってあり、クーラーが無いので微妙に蒸し暑い。
アタシは片耳で選手の歌を聴きつつ、持参したフライドポテトを食べるのに
熱中していた。順番待ちなので、もちろん1人だ。
さっきから既に15人ちょっとの発表を聴いているせいか、いつにも増して
『元祖正調塩辛節』が耳元から離れない。
いわゆる『耳にタコが出来る』というやつだ。イカなのだが。
それでも、みんなアタシの心にはガツンとこない。
いくら民謡だろうと、腹の底まで響き渡るロック調のメロディで歌うのが
一番だろ。
ピンとこない歌声を聴き続けるのは、かなり苦痛だ。
早く順番が回らないだろうか。
暇を持て余しているうちに、カップケーキに手が伸びてしまった。
まあいい、カロリーも体重も気にしてないしな。
「32番のお子さん、準備をお願いしまーす。」
スタッフらしき男の声が聞こえて、舞台袖へ向かう。
ちょうどアタシの前の奴の発表が終わったらしく、舞台に
足を踏み入れる時にすれ違った。
アタシが姿を見せると、想像以上の数の審査員が手を叩いた。
緊張なんてしないぜ。してたらラッパーになんてなれないからな。
三味線の独特な前奏が始まり、誰にも聞こえないように深呼吸をする。
盛り上がってきたので、肺の細胞1つ1つまで届くほどに息を吸い込んだ。
「ちょっぺりぽ〜〜。しゅらしゅらふぇ・・・。」
歌い出し完璧!このペースを崩すな!
言い聞かせるように呟き、腹の底から声を出しまくる。
限界まで届け、アタシのボイス!
バタバタバタ・・・大人の慌ただしい足音が耳に入る。
かすかに叫び声も聞こえる。
何だよ、人様が歌ってるっていうのに。
邪魔すんなよな・・・。
そう愚痴った瞬間、爆発と同等の音が鳴り響き、目の前が
真っ白になった。
次に辺りが見渡せるようになった時に見たのは、
青ざめるスタッフ。苦虫を噛み潰したような表情の審査員。
アタシは何が起きたのか分からず、1人舞台上に立っていた。
- Re: 我が名は、『テンタクルズ』! ( No.2 )
- 日時: 2017/12/23 19:59
- 名前: REN-REN (ID: yhkbI.2W)
閲覧回数が少しずつ増えて1人嬉しくなっている今日この頃です。
お気軽にオリキャラ提案やコメントもよろしくお願いします。
それでは第1話の後編です、 どうぞ!
第1話 〜思い出 後編〜
「2000倍のホネヌキ波をお持ちになっている今のお気持ちは?」
「一言お願いします!」
控え室に無理矢理連れ込まれたアタシは、明らかに高そうなカメラやマイク、
報道陣の大人に意味も分からず揉みくちゃにされていた。
冷えたゲソがぶつかるわ、カメラのレンズをゴリゴリ押し付けられるわ、
オマケに息苦しいわで最悪だぜ。
何か言葉が欲しいっつーんなら、ちょっとは離れて呼吸する場を設けやがれ。
しかしスタッフもひ弱だな。報道陣を止めてるつもりなんだろうけど、
人の動きに飲まれて返り討ちじゃん。
はあ・・・色々考えたら、イライラしてきた。
よっぽどお前らの言う『ホネヌキ波』とか訳分からんのを2000倍含んだ
歌声で、気絶させてやろうかとも思ったが・・・。
意外と苦しいは苦しいんで、歌う気力も失せている。
このままノーコメントを突き通すか?いや、適当に答えて手っ取り早く
報道陣を追っ払うか?いやいや、目付きの悪さを使って睨み付けるか?
まずい・・・酸欠で意識が飛ぶ前に考えろ!一番良い方法を!
「やめなさい!」
ハッキリした忠告が、その場の空気を変えた。
さっきまでストーカーみたいに聞き続けてきた大人は、そそくさと退散した。
新鮮な空気になったと確信し、大きく息を吸い込む。
報道陣も引っ込んだな。真のビビりはアイツらかよ。フン、ざまあみろ。
「大丈夫?災難だったわね。」
頭上から声が聞こえて、ゆっくりと顔を上げる。
カメラを構えた大人とは大分違う、優しい目のオンナが微笑んでいる。
「大丈夫。ありがとう・・・ございます。」
立ち上がり、アタシは斜めに頭を下げる。
「そんな、堅苦しくならないで良いのよ。私、こういう者です。」
間髪入れずに渡されたのは、薄っぺらい名刺。
『プロデューサー Shy-ho-shy』と、表面に書いてある。
「アナタの歌声、とっても感動したわ!それで、いきなりなんだけど・・・。」
しばらく無言になり、オンナがまた口を開く。
「アナタ、ウチで働く気はない?」
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