二次創作小説(紙ほか)
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- 短編 銀魂 紅蜘蛛篇 全蔵がとった行動
- 日時: 2017/12/26 10:16
- 名前: 白銀 (ID: zKniY0ST)
皆さんこんにちは。白銀です。今のところ、前作の「橋の下での決闘後」は六名の方が見てくださいました。ありがとうございます。
これからもがんばっていきますのでどうかよろしくお願いします。
さて、今作は前回と同様、私の妄想ではありますが、銀時が月詠の師匠に斬られ海に落ちていくところまでがアニメにはなっていました。そしてその後、銀時が目を覚ますまでのところを、私なりに考え書いてみました。読んだ後、感想を一言でもいいので書いてくださると光栄です。
↓ではどうぞご覧ください。
——「ぎ、銀時ィィィィィ!!!!」
月詠は海に消えた銀時の名を叫んだ。だが、返事は返ってこなかった。
銀時が海に落ちる音だけが妙に大きく聞こえた。すべてが止まったように見えた。
「師匠、なんてことを・・・!」月詠は叫んだ。
「あの男がいなくなればお前は昔のように戻れる。それがわからないのか。わからなくなってしまうほど、おまえはあの男のことを・・・」
言い終わらぬうちに月詠からクナイが飛んできた。それに動じることなくかわしあっという間に、月詠の前に現れた。
「私がお前を助けてやる。だから、おまえが愛するあの男とも、おまえがクラスあの吉原ともお別れだ。私が終わらせてやる。」
月詠は出血のせいで意識が遠ざかる中、そんな言葉を聞いていた。そのころ、倉庫の上でジャンプを読んでいた、全蔵は・・・
「俺なんもしらね。なにも見てないし何も聞いてねぇ。」
ひとりでぼそぼそ何か喋っていた。だが言葉とは裏腹に全蔵は海のほうを見つめている。そして、月詠が連れ去られた後、
「ああっ、くそっ!!」
読んでいたジャンプを放り投げ海に飛び込んだ。
海の中は真っ暗だったが、忍者の全蔵は気にすることなく、銀時を捜し続けた。幸い、銀時はすぐに見つかった。真っ暗であるにもかかわらず、全蔵には、銀時から流れ出ている血が見えた。
(かなりの出血量だ。このままじゃ・・・)
そう思い、全蔵は銀時を海から引きあげた。着物も水を吸い込み重くなっていた。それに銀時の意識もない。全蔵は、銀時を何とか抱えながら、吉原へと連れ戻した。吉原につくと、新八と神楽が街を歩いていた。その顔はどこか心配げだ。全蔵は、すぐに声をかけた。
「おーい」
その声に反応し二人がこちらを見つめる。
「あっ、全蔵さん。どうしたんですか・・・って、ぎ、銀さん!!」
「銀ちゃん!!しっかりするアル!!!何があったアルか!?」
「事情は後で説明するから今は早く手当てしねぇと死んじまうぞ。」
新八と神楽が全蔵にかわり、銀時を背負い、日輪や清太がいる店へ連れて行った。
「清太君、日輪さん、大変です!銀さんが!」
その声に店の中からあわてて出てきた清太も驚きの声を上げた。
「銀さん!!」
「清太、布団と新しい着物と救急箱を持ってきてちょうだい。」
日輪は清太にそう指示を出すと、新八たちを中へ入れた。
銀時は全身何かが刺さったような傷があったが、一番ひどい傷は背中だった。本当はうつぶせに寝かせて手当てをするべきなのだが、全身傷付いているためできなかった。新八と全蔵が銀時をかかえ、神楽と日輪が銀時の手当てをした。清太はただ銀時を見守ることしかできなかった。
まず神楽たちは、傷口を見えるようにするために、布で血を拭き始めた。だが、出血が多すぎて傷口がどこかわからなかった。すると、全蔵が、ある提案をした。
「ただの布でやってもらちがあかねぇ。出血点を探るのも一緒にやったほうがいい。布に消毒液をしみこませろ。」
日輪は言われたとおりに布に消毒液をしみこませ、銀時の傷口に当てた。
「ぐっ・・・つぁ・・・」
銀時が苦痛の声をあげた。声を抑えることを無意識にやっているのか、それに反比例し、握りしめるこぶしはとても堅かった。
「銀ちゃん・・・」神楽は手当てをしながら何度も銀時の表情を見つめる。
「大丈夫だよ、神楽ちゃん。」
「うん・・・」神楽は涙をにじませながら、新八の言葉にうなずいた。
何とか銀時の手当てが終わったころには太陽が昇り始めていた。銀時は布団に寝かされたままピクリともしなかった。胸がかすかに上下しているのでやっと生きているのだとわかる。神楽は銀時の手を握ってその場を離れようとしなかった。
「神楽ちゃん。僕たちも休まないと・・・」
「私はここにいるネ。銀ちゃんが目を覚ました時ひとりじゃきっとさびしいアル。だから、私がずっとここにいるネ。」
神楽は頑なに銀時から離れることを拒んだ。すると、新八の隣に清太がやってきた。
「新兄、銀さんは大丈夫だよね?おいら、何もできなかったけど・・・大丈夫だよね?」
「うん、大丈夫だよ。銀さんはこのくらいで死ぬような人じゃないから。」
新八は清太にそういった。
「全蔵さん。銀さんと一緒にいた月詠さんは?」
「あのきれいなねぇちゃんなら、連れていかれちまった。・・・すまん」
「・・・・・・つ・・・く・・・・・・よ」
銀時が月詠の名を呼んだ。だがうなされているようだった。
「銀ちゃん」
神楽がそう呼んでも目を覚ますことはなかった。
そしてその日から三日後。銀時は目を覚ました。
——そして銀時は月詠を助けに向かったのだった
これで終わりです。どうでしたか?面白かったですか?
感想をいただければ幸いです。
また、こんな感じの話を書いていきたいと思うのでよろしくお願いします!!