二次創作小説(紙ほか)

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銀魂 白夜叉は・・・ 後編
日時: 2017/12/27 15:25
名前: 白銀 (ID: zKniY0ST)

皆さんこんにちは。白銀です。暗殺教室の夢小説の閲覧数が順調に伸びてきています。とてもうれしく思います。この調子で銀魂の夢小説の閲覧数も伸ばしていきたいと思っています。たくさんの方に読んでいただけるような作品を作っていきたいと思いますのでよろしくお願いします。
さて前回は、銀時が天人に刺され意識をなくしたところまで書かせていただきました。今作はそこから先を書いていきたいと思います。
↓どうぞご覧ください。


——ドサッ
天人たちに囲まれた銀時が力尽きて倒れる音だった。倒れると同時に姿を現した与作と桂と高杉は愕然とした。あの銀時が倒れている。生きているのか死んでいるのかはここではわからない。だが、確かに銀時の腹部から流れ出る血から銀時の命がこぼれ出ていっていくのは見えた。
「ぎ、銀時!!」
桂は銀時の名を呼んだ。
「何だぁ?」
その声に天人は振り向き目をむいた。
「これはこれは、攘夷四天王がもう二人も!!今日は幸運だな!!そのガキもついでだ全員まとめて首にしちまえ!!」
「「おおっ!!!」」
天人が一斉に三人に襲いかかった。だが桂と高杉の敵ではない。あっという間に倒してしまった。
「貴様ら、銀時に何をした!!」
桂が最後に残った天人を問いただした。
「やめとけヅラ、こんな雑魚に聞いたってどうしようもねぇだろ。」
そう吐き捨てると高杉は何の躊躇もなく天人の首を跳ね飛ばした。
与作は天人の死体をよけながら銀時に駆け寄った。うつぶせに倒れている銀時の顔は見えない。
「銀時さん!!銀時さん!!」
与作は必死で呼びかけるが、ピクリともしない銀時に与作は死んでしまったのではないかと絶望した。
「まだ死んじゃいねぇよ、こいつは。」
高杉はそういうと、銀時を抱き起こした。銀時はぐったりしたまま目をあけない。さすがにまずいと思ったのか高杉も大声で呼びかける。
「おい!銀時!!」
「高杉、ここは危険だ。敵に知られる前に早くここから離れたほうがいいだろう。」
「ああ、そうだな。」
桂は銀時を背中に背負い山道を下って行った。
山を降りたところには坂本と花蓮がいた。
「金時は見つかったようじゃのう。」
坂本は桂の背中にいる銀時を見てそう言った。
「ああ、だがこのままじゃ銀時があぶねぇ。さっきから呼吸が浅いんだ。それに間隔も短い。」
高杉の言うとおりだった。ただでさえ白い肌の銀時が白いと通り越して青ざめている。呼吸も浅く小さく、一目で危険な状態だと坂本にもわかった。
「手当てをするための準備はもうできちょる。早く行くぜよ。」
高杉たちは坂本についていった。着いた場所は今はもう使われていない寺だった。寺の中の一番奥にある部屋に銀時は運ばれた。
与作と花蓮が必死に呼びかけると銀時はかすかに意識を取り戻した。
「う・・・ん・・・」
「はっ!花蓮、銀時さんのそばにいて、僕はあの人たちを呼んでくる!」
与作は医療の知識があるものを捜しに行っていた。
「しっかりして、銀のお兄ちゃん。」
花蓮もたどたどしくはあったが銀時に呼びかけた。
「花蓮・・・か・・・ここは・・・?」
とても小さな声だったが口調ははっきりしていた。
「お寺だよ。」
花蓮がそういった矢先、桂、高杉、坂本、与作、そして医療班の本田がやってきた。
「「「「銀時(金時)さん!」」」」
「うる・・・せぇな・・・全員で・・・呼ばなくても・・・わかるっつーの・・・それに・・・俺の名前は・・・銀・・・時だ」
全員が一斉に来なくても俺は大丈夫だ、と言おうとしたが、高杉にかき消された。
「バカ野郎!!急にいなくなって捜しに行ってみればこんな大怪我しやがって!あと少し発見が遅かったらてめぇは死んでたんだぞ!!!」
銀時は何も言い返せなかった。その通りだった。
「・・・・・・悪かった」
銀時はそういうしかなかった。そうこうしているうちに本田は手当ての準備を終えていた。
「桂さん、高杉さん、坂本さん。手伝っていただけますか?君たちは少し部屋の外にいてくれるかな?」
本田は優しく、だが有無を言わせぬ声で子供たちを外に出した。その声に二人は黙って従うしかなかった。
「それでは、処置を始めます。お三方は銀時さんを抑えていてください。何があっても離さないでください。」
「「「わかった(ぜよ)」」」
本田はまず、内臓が傷付いていないかを診るために腹部の刺された傷を強く押した。
「ぐっ・・・ああああああああああああああああああ!!!!!!!」
先ほどまでの小さな声とは比べ物にならないほどの銀時の絶叫が部屋の外にまで響いた。銀時の叫びを聞いた二人は、自分たちのせいではないかと、銀時の処置が終わるまで責め続けた。
その後も、本田は少々手荒くもある処置を続けていた。そのたびに銀時から苦痛の声が漏れる。
「あぁ・・・っ・・・つぁ・・・・・・」
「おい本田、もう少し優しくできんのか。」
桂が銀時の声に耐えきれず本田に言った。
「これでも優しくしているほうなんです。天人は卑怯です。刀に毒をぬったりしている場合だってあるんです。今回だってそうかもしれない。だから内臓に影響がないか、調べるための多少の手荒な処置は、目をつむっていただきたいくらいですっ。」
言葉の最後と同時に今度は腹部の傷口に何かを塗りはじめた。
「おい、こいつは何だ?変なもんじゃねぇだろうな。」
高杉が脅すような声で聞いた。
「これは、傷ついた細胞の復元を促すための薬です。皮肉なことにこの薬は我々が今敵対している天人達が作ったものですけどね。」
「それは大丈夫がか?」
「ええ、安心してください、私の体で実証済みです。この薬は安全です。それに効果も抜群です。」
「それならええんじゃが・・・」
坂本は銀時の苦痛にゆがむ顔を見た。
「っぁ・・・ぐっ・・・」
銀時はまだ苦しそうだった。
そして数時間に及ぶ処置は終わった。医療班の本田が出ていくとき廊下には与作と花蓮が座っていた。
「あの、銀時さんは・・・?」
「大丈夫ですよ。今は眠っていますけど、そのうち起きてちゃんと話せるようになります。でもしばらくは、戦いに出られるような状態ではありませんから安静にしていなければいけませんけど。」
本田は処置の前とは全く異なる優しい声で二人に説明した。本田が立ち去った後、二人はそっと銀時が眠る部屋をのぞいた。高杉と坂本がいるため銀時の様子はわかりづらかった。するとその時、桂が二人に気付いた。
「入ってもかまわんぞ。」
そう言われて二人はそっと中へ足を踏み入れた。与作と花蓮がじっと銀時の顔をのぞいていると、
「ん・・・・・・」
銀時が目を覚ました。
「おい、銀時。わかるか?」
高杉が珍しく心配げな声で聞いた。
「低杉だろ?そんな顔近付けんな」
「誰が低杉だ、コラ。」
「まぁまぁ高杉、気にせんことが一番じゃ。のう金時?」
「てめぇは俺の名前の呼び方が違うことを気にしろ」
「・・・あの、銀時さん、その怪我僕たちのせ・・・」
「お前らのせいじゃねぇよ。俺が不注意だっただけだ。だから気にする必要はねぇよ。」
銀時は与作の言葉を遮りそういった。
「でも・・・」
「もし俺が、お前らを助けていなくても俺は戦場にいるんだ、いつだって怪我をする。それにあの時、おまえらは俺の目の前にはいなかった。自分の責任だ。だから、気にするな。」
銀時が優しい声音でそう諭した。
しばらく日がたつと、銀時も寺の中を歩き回れるくらいに回復した。どうやら本田が傷口に塗ったあの薬の効果らしい。みるみるうちに傷がふさがっていったのだ。
桂たちはいつの間にか与作たちを預かってくれるところを探し出してくれていた。だから二人が路頭に迷うことはなかった。その話を聞いているときの銀時はまるで自分のことのように嬉しそうな表情をしながら聞いていた。
そして銀時と与作たちの別れの日が来た。
「お世話になりました。」
「お、お世話になりました。」
与作が挨拶をするとそれにならうように花蓮も挨拶をした。
「気をつけろよ。」
銀時はそういうと寺の中へ戻ろうとした。だが、
「銀のお兄ちゃん。」
花蓮に呼びとめられてしまった。
「あ?なんだ?」
振り向くと花蓮が懐から何かを取り出して銀時に差しだしていた。
「こ、これ!お守り!銀のお兄ちゃんを護ってくれるお守りだよ!」
「!!・・・ふっ、ありがとな。花蓮。大事にするよ。」
銀時は花蓮と目を合わせるためにしゃがみこみ花蓮の頭をくしゃっとした。
「与作もちょっとこっち来い。」
銀時は与作を呼んだ。わけがわからないまま駆け寄ると、二人とも銀時の胸の中にいた。
「二人は、これからいろいろな困難にぶち当たっちまうと思う。でも、おまえら二人ならきっと大丈夫だ。どんな困難だって乗り越えられる。何てったって、おまえらは兄妹じゃねぇか。協力すればきっと大丈夫だ。喧嘩したって、兄弟だっていうことに変わりはねぇ。もし壊れそうになったら、今の俺の言葉を思い出してくれ。きっとお前らなら・・・」
「おーい、銀時、次の作戦を練り直すぞー!」
桂が遠くから銀時を呼んでいた。
「そろそろか・・・」
銀時は立ち上がり二人の頭に手を置いた。
「銀時さん!いつかまた会えたら、その時は、僕が銀時さんも守ります!」
「花蓮も守る!!」
「おおっ!言ったな、だが銀さんも負けちゃいられねぇ。まだまだ俺だって頑張るぜ。」
「おーい銀時ー!」
「今行くー!じゃあな、達者でやれよ。与作、花蓮。」
「「はい(うん)!!」
三人はわかれた。銀時は今の世界を護るため。与作と花蓮はこれからの世界を護るため。これからもっともっと強くなっていくと誓った。

——完——



完結しました。なんだか、高杉がちょっと原作とはキャラが変わってしまいましたけど、許してください!高杉ファンの方ごめんなさい!
はじめて銀さんの攘夷戦争のころの話をかかせてもらいましたけど、絵に描かなくても、攘夷していたころの銀さんは目が死んでいないんだなぁととてもよく思います(褒めてます)。
これからもがんばります。よろしくお願いします!


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