二次創作小説(紙ほか)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 別れ
- 日時: 2017/12/27 19:04
- 名前: 白銀 (ID: zKniY0ST)
皆さんこんにちは。白銀です。
私からの真剣なお願い聞いてくれますか?
一言でもいいのでお返事ください!図々しいのかもしれません。でも、皆さんからの返事を参考にこれから書いていきたいんです。
どうかよろしくお願いします。
今作ですが、続きものにしようかと思います。がんばって原作のキャラの雰囲気を壊さないように気をつけます。
↓どうぞご覧ください。
——ガラッ
「じゃあおっちゃん。今回もツケでよろしく頼むわ。」
坂田銀時が千鳥足で居酒屋から出てきた。
「ちっと飲みすぎちまったか・・・はぁまた新八と神楽に怒られちまうな・・・なんか土産でも買ってくか。」
ぶつぶつ呟きながら歩いていると、目の前に真選組の局長近藤、副長土方、一番隊隊長沖田が立ちふさがっていた。
「よぉ、税金泥棒。こんなところで何やってんだ?幹部三人そろってさぼりかこの野郎。俺たち一般市民から税金ふんだくってんだからちゃんと仕事してくれよな。」
「・・・・・・」
真選組三人の様子がいつもと違った。
「何だ?なんかとんでもねぇことしでかしたか?」
「・・・いや、その・・・」
近藤が喋りかけ途中でやめる。
「ホントなんなの?おかげで酔いがさめちまったぜ。まっ、俺に用があるんなら、明日にしてくんない?これ以上帰るのが遅くなったら玄関の扉開けた瞬間神楽からのとび蹴りが炸裂するからな。あれ一回くらってみ?マジでいたいよ。」
「・・・そうか。」
普段つっかかってくる土方がおとなしかった。妙に思った銀時だったが気にしないことにした。
「じゃあ、そういうことで。明日来いよ。」
銀時と真選組はそこでいったん別れた。銀時は先ほどの千鳥足ではなく普段と変わらぬ歩きで万事屋へと帰った。
「ただい・・・ぶべらっっ!!」
「何してたアルかーー!!」
そして神楽からとび蹴りを食らうのであった。
そして翌日、午前中ではあったが、早すぎず遅すぎずの時間に真選組がやってきた。その表情は昨日よりも暗い気がした。
「まぁ、あがれや。」
銀時は三人を中へ入れた。
「新八ィ、茶ァ」
間延びした声で言うと、
「はいはい、どうせ自分ではやりませんもんね。」
「いや、お構いなく。」
近藤がやんわりと断りの言葉を入れるが、新八は三人分の茶を入れて戻ってきた。
「どうぞ、粗茶ですが。」
「す、すまんな、新八君。」
「どうしたんですか?普段なら、「流石将来俺の弟になる子だ!」って言うくせに・・・」
新八が近藤のまねをしながら言った。
「文面じゃわかるわけないアル。やっぱりお前はダメガネアルな。」
神楽があきれたような声で言った。そんな普段何げないようにやっているこんなことを真選組の三人はどこか悲しげに見つめていた。
「で、話って何?こっちだって忙しいんだ。お前らのために使ってやれる時間は短ぇの。」
銀時が鼻くそをほじりフッとどこかに飛ばしながら言った。
すると土方が決心したような表情でこう言った。
「単刀直入に言わせてもらう。真選組の屯所まで同行願う。」
「きゅ、急になに言うアルか!銀ちゃんが何か悪いことしたアルか!飲酒運転か、それとも無銭飲食アルか!」
「ちょっと待て神楽、俺は飲酒運転なんてした覚えはねぇし、無銭飲食じゃなくてツケだ。そんなふうに言うと、俺がマジでそんなことしてるみたいじゃねぇか。」
「理由は、ここでは言えねぇ。」
土方が弱々しく言った。
「じゃあ、銀ちゃんがお前らについていく理由はないアルな。とっとと失せるヨロシ。」
「理由はいえねぇ、だが、どうしても同行を拒否するのであれば・・・」
土方は何も言わず新八と神楽を見つめた。その途端、銀時から怒気があふれた。
「おい、てめぇらといえど、こいつらに手ぇ出したら容赦しねぇぞ。」
「だったらなおのこと、俺たちについてきてほしい。悪いことはいわねぇ。お前のためでもありこいつらのためでもあるんだ。」
「・・・・・・わかった。」
銀時がソファから立ち上がった。だが、行こうとした銀時の着物の袖を神楽が引っ張った。
「だめアル!行っちゃだめアル!」
「神楽・・・離してくれ。」
「嫌アル。絶対はなさないアル。銀ちゃんが行かないって言うまではなさないアル。」
「離せ。」
「嫌アル。」
「離せって言ってんだろ!!」
銀時が怒鳴った。神楽が怯んでいるすきに銀時は万事屋を出ていこうとする。だが、銀時の目の前には傘を持った神楽が目に涙を浮かべ立っていた。
「どけ、神楽。」
怒気をはらんだ声で言うが、今度は怯まなかった。
「嫌アル。銀ちゃん何も悪くないアル。何で行かなきゃいけないアルか?昔何か悪いことをしたとしてもそれは今の銀ちゃんには関係ないアル!」
「ケッ、なんでそんなこと赤の他人のお前に言われなきゃいけねぇんだよ。」
銀時は冷たく言い放った。
「もう他人じゃないアル!家族アル!一緒にいろんなことやったアル!あれでもまだ足りないアルか!?」
「確かにいろんなことをした。それでも俺たちは赤の他人なんだよ・・・」
そういうと銀時は一瞬で神楽の背後にまわり手刀を入れた。倒れていく神楽を受け止め抱き起こした銀時は、神楽を優しくソファに寝かせた。
「銀さん・・・」
「聞いてただろ。俺たちは赤の他人だ。社長と従業員だ。社長がいなけりゃ会社はなりたたねぇ。だから、てめぇらはクビだ。これで俺たちをつないでいた関係は切れた。これでしめぇだ。」
口調とは裏腹にその声は悲しみを含んでいた。
「行くぞ。」
土方が言った。
土方についていこうとした銀時が足を止めて振り返った。
「新八、神楽に伝えといてくれるか。」
「何ですか?」
「・・・・・・『ごめんな』って」
そういうと銀時はパトカーに乗り込み見えなくなった。
「・・・そんなこと自分の口から言ってくださいよ。」
「ん・・・銀ちゃん・・・行っちゃだめヨ。」
「本当に良かったのか?あんな別れ方で。」
近藤が銀時を気遣うように聞いてきた。
「あれで良かったんだよ。あれであいつらはもう俺に縛られることなく自由になったんだ。だから・・・あれで良かったんだよ。」
運転をしながら沖田はこんなことを思っていた。
(旦那ァ、あんたって人はつくづく不器用な人だ・・・わざわざ嫌われようとするなんて・・・けど旦那、あの二人のこと舐めちゃいけねぇ。あんなこと言われたら、意地でも助けに来ようとする二人の姿が目に浮かぶようでさァ・・・旦那、あんたはもう孤独に苦しむ必要はねぇんですよ。だって俺らみたいなうるせぇやつらがこんなにたくさんいるんだから・・・)
銀時はこれから来る苦痛を何となく感じながら、今までの三人で過ごしてきた思い出を振り返るのだった。 続く
こんな感じになりました。次回は銀時が真選組の屯所で話を聞かれるところからスタートします。お楽しみに!!
では、次回『必ず守る秘密』でお会いしましょう!