二次創作小説(紙ほか)

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会いたい
日時: 2018/01/04 11:37
名前: 白銀 (ID: zKniY0ST)

あけましておめでとうございます。白銀です。
年が明けてからかなり日がたってしまいましたね。早く書きたかったのですが、パソコンの故障などで時間がかかってしまいました。
さて今作は、土方さんたちが今井信女のところへ向かい協力してもらうところから書いていこうと思います。
今作を初めて読む方はまず最初に、「別れ」から読んでいただくと話について行けると思います。
↓どうぞご覧ください。


——バタン!
扉が壊れんばかりの勢いで開いた。扉の向こう側には焦った表情の真選組の三人と、万事屋の新八と神楽だった。信女が声をかける前に局長の佐々木異三郎が声を出した。
「いったい何ですか騒々しい。私たちエリートは忙しいんです。あなたたちのような方が来られると市民の信頼が落ちてしまうじゃないですか。それともようやく私のメアドをもらいに来てくれたんですか?それは大変うれしいのですがあいにく私たちも忙しいんです。メアドなら・・・」
「んなこたぁ今はどうだっていいんだよ!今井信女はいるか。」
土方が佐々木の声を遮って聞いた。
「信女さんならここにいますよ。」
「私に何の用?」
「信女ェェ!」
神楽がすがるように信女に抱き着いてきた。
「離れて頂戴。それで何?」
「助けてほしい!」
「何を?」
信女は先ほどからぶっきらぼうな口調だったのだが、話は聞いてくれるようだ。
「信女さん。お願いします。銀さんを助けてください!」
新八が勢い良く頭を下げた。続けて神楽やお妙、真選組の三人も頭をさげる。
「状況がよくわからないわ。ちゃんと話してくれなきゃ協力のしようがない。」
「協力するのですか?信女さん。」
「あの人には江戸城の時散々助けてもらった。その時の恩を忘れるほど私は外道ではないわ。協力してあげる。けど報酬はきっちりもらうわ。」
「報酬は何がいい?やはり金か?」
「いいえ、私はそんなものに興味はない。マスタードーナツのドーナツ1年分といったところかしら。」
「え、ドーナツ?」
土方が驚いた表情で信眼女を見つめる。
「どうやらご存じないようなので説明をしておきますが、信女さんは生粋のドーナツ好きです。ドーナツさえ与えておけば何とかなるような人です。」
「いや、それはさすがに人としてどうかと思うようなセリフですけど・・・」
新八がひそかに突っ込みをした。
「そんなことはどうでもいいネ。信女、銀ちゃんが危ないアル。このままじゃ銀ちゃんが死んじゃうアル!」
涙を浮かべながら訴える神楽に信女はただ事ではないと悟った。
「私はどうすればいいの?」
そう聞くと土方はどこかに電話をかけ始めた。
「今からお前に声帯模写をしてほしい人物に電話をかける。そいつの声を聴いて声をまねしてくれ。それを証拠にやつを捕まえる。」
「それがばれればあなたたちもただでは済まない。それに私たちも犯罪者よ。」
「そこはあんたの声真似にかかってるんでぃ。よろしく頼まぁ。」
いつも対立していた沖田がこの時は素直に信眼女に頭を下げた。
「・・・・・・もしもし。」
ぶっきらぼうな声だが間違いなく早川だった。
「こんな時に電話をして済まない。こちらも確認しておきたいことがあったんだ。」
「早くしろ。俺はお前たちと違ってあの銀髪の拷問に忙しいんだ。早く部屋に行かねぇと、薬の効果が切れちまう。」
薬という言葉を聞き危うく神楽が声を出しそうになるのをお妙が何とか止めた。
「薬だと?そいつはいったいなんだ?」
土方が怒気を含ませた声で聴く。
「おっと、口を滑らせちまった。これ以上は言えねぇな。まぁいい、それであんたたちのようは何だよ?」
早川が土方の質問をかわしこちらの用を聞いてきた。
「上のほうの命令でな。お前たちが俺たちの屯所に来た日付と時刻を報告してほしいらしい。」
嘘だった。これはできるだけ信女が早川の声を記憶できるようにするための時間稼ぎだった。どうやら早川は気が付いていないらしい。
「ああ、それなら三日前の午前八時三十分だったんじゃないか?」
「そうか、悪かったな。手間取らせちまって。」
「いやこれくらいの時間なら平気さ。」
「じゃあまた何かあったら連絡する。くれぐれもあいつを死なせるなよ。」
「わかってるよ。だがあいつが素直にしゃべってくれれば俺のこの仕事も終わるのにな。」
早川の言い方はまるでまだこの時間が終わってほしくないように聞こえた。そして電話が切れた。
「どうだ?できそうか?」
「あれぐらいの時間があれば大丈夫。きっとごまかせるわ。」
「信女さん。本当にいいのですか?もしばれればあなたのキャリアに傷がつく。」
「安心して。そんなへまはしないから。」
信女はそう言い残すと新八たちの一緒に見廻組の屯所を出て行った。
真選組の屯所につくともうすでにいろいろな機材が用意されていた。誰にも言わずに出てきたはずなのだが、どうやら山崎に聞かれていたらしい。
「副長。何も言わないなんてひどいじゃないですか。俺たちにも手伝わせてください。」
「だが・・・」
「副長たちだけじゃないでしょ。旦那に恩があるのは。この真選組は旦那のおかげでここまでこれた。伊藤さんの時だって旦那がいてくれなきゃとっくに真選組は終わっていましたよ。俺たちを助けてくれた俺たちの英雄が危険にさらされている。だったら今度は俺たちが旦那を助ける番です。今までの恩をすべて返せるわけがない。それでも、俺たちが何かすることで旦那が助かるのなら俺たちは喜んでその道を進みます!」
「山崎さん・・・」
新八と神楽が嬉しそうに彼らを見つめていた。
「わかった。できるだけお前たちが協力したことはばれないようにする。頼んだぞ。」
近藤もうれしそうに言った。そのあとは人数が増えたおかげであっという間に作業が終わった。ボイスレコーダーの準備、信女が早川の声をまねながら台本を読み録音。紙をめくる音がしないか何度もチェック。早川が来たのは本当に三日前なのかの確認。そのうえでボイスレコーダーの日付の訂正。その作業を手伝いながら傍らで見つめていた新八と神楽は同じことを考えていた。
(銀さん(ちゃん)。もう一人じゃない(ネ)ですよ。こんなにあなたを心配してくれる人がいる。早く会いたいです(アル)。)
銀時の無事を祈り二人はひたすら銀時のことを考えていた。

続く



あとがき
いつになったら終わるんでしょうね?次回かその次くらいで終わらせようかと思っています。まぁ、終わればいいんですけど・・・
今作はどうでしたか?面白かったですか?
誤字脱字を発見しましたら、ぜひコメント欄にて教えてください。
それ以外でもお待ちしております。
では次回またお会いしましょう!


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