二次創作小説(紙ほか)
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- 暗殺教室 過去の時間
- 日時: 2018/01/15 17:39
- 名前: 白銀 (ID: zKniY0ST)
皆さんこんにちは。というかお久しぶりです。白銀です。
前作の夢小説からだいぶ時間がたってしまいました。
私も一人の学生ですので、学業に勤しんでおりました。今日は、高校の合格発表の日で私は何とか合格出来ました。安心したので書こうと思います。
読んでいただけたら幸いです。
さて今作は、再び暗殺教室の夢小説を書いていこうかなと思っております。また詩織が出てきます。詩織が今回は主役です。烏間先生も出てきます。二人の出会いを書こうと思います。
↓どうぞご覧ください。
俺が家族を亡くしたのはある夏祭りの日の出来事だった・・・。
あの時はまだ幼かった。けど、鮮明に記憶している。
俺の家はどちらかといえば裕福な家で育った。家は友達の家より広かった。執事もいた。俗にいう金持ちという奴だろうか。だからこそ殺されてしまったのかもしれない。
俺は町の夏祭りに参加するために執事とともに早めに家を出た。家族は後から来ると言っていた。だがいつになっても家族はやってこなかった。俺は執事とともに家に帰った。家に帰っても祭りの笛の音が聞こえていた。その音が好きだった。
その音とともに家の中に入ると、家の床は血の海だった。何も考えられなかった。血の海の上には、母だったものがいた。ばらばらに体を裂かれ、見るに堪えないものだった。その近くに父もいた。正面から右を向くとそこはリビングだった。そこも血の海だった。リビングの隣には和室がある。そこに刀が置いてあるはずだったが、その刀は、俺の兄が持っていた。
兄も死んでいた。その刀は、まったくといっていいほど傷が残されていなかった。兄は剣道が強かった。その兄が剣で勝てなかったのだ。自分が勝てるはずもなかった。
ふと後ろで気配がした。執事かと思ったが違った。犯人の顔だけが記憶から抜け落ちてしまっているので顔は思い出せない。だが、冷たい笑みを浮かべていたような気がする。とっさに逃げたくても体が動かない。犯人が兄が持っていたのと同じような刀を振り上げた。体の呪縛が解けて、背中を向けて慌てて逃げ出した。すると、誰かが後ろから俺を倒した。執事だった。
犯人はためらうことなく執事を貫いた。執事を貫き俺の背中に突き刺さった。背中の傷はこの時にできたものだ。犯人はそのまま斜めに刀を振り下ろし引き抜いた。
意識が遠のく中、ある歌が聞こえた。
(・・・朝ぼらけ宇治の川霧絶え絶えにあらわれわたる瀬々のあじろぎ)
その声はどこか楽しそうだった。俺はそのまま意識を失った。目を覚ましても家に変化はなかった。警察や救急車もやってこない。人の気配もしない。俺は、背中の激痛に耐えながら執事の下から這い出した。執事は死んでいた。自分の家族はもういないとここで悟ったのかもしれない。俺は、兄が握りしめていた刀を鞘に納め、自分の腰に差し、もう一本飾ってあった刀を背中に差した。まだ背が低かったので、刀は引きずって歩いていた。
鏡を見てみると、俺の左目は真っ赤な色をしていた。俺の目は生まれつき右目が黒、左目は色がなかった。その場によって色が変わるので何色と断定できないのだ。おそらく血の色だったのだろう。俺は自分の髪の毛で左目を隠すと、自分の手に持てるだけの包帯や、ガーゼなどを持って家から出た。この家にいてもどうしようもないと思ったのかもしれない。もしくは幼かったが復讐の心を持っていたのかもしれない。祭りの笛の音はまだ聞こえていた。
これが俺の過去だ。その日以来、傷が痛くなくなるまでひそかに身を隠し、傷が癒えてきてからは、殺しの道に進んだ。家族を殺した人物を探しながら、自分から名乗ったわけではないのだが、いつの間にか周りの殺し屋からは「夜叉」と呼ばれるようになっていた。
夜叉と呼ばれて数年がたった時、俺は不覚を取り負傷してしまった。敵はまだ近くにいる。だがこの傷ではどうしようもなかった。家族の復讐もできずに死ぬのか・・・そんなことを思った時だった。
「おい、大丈夫か!?」
男の声がした。とっさに刀を抜き身構えた。男はまだとても若かった。だが本能で強いとも感じた。男は構わず俺に話しかけた。
「怪我してるじゃないか。何があったんだ?」
その声は、子供に話しかけるような優しさが込められていた。
「近くに病院がある。そこまで歩けるか?」
男が俺に近づいてきた。
「来るな!!」
俺はとっさに叫んでいた。なんとなく怖かった。自分に対してなぜそんなに優しいのか。刀が怖くないのか。なぜそんなに優しいのか。分からなかった。家族を亡くして以来感じたことのない感情だった。
「俺は殺し屋だ。その気になればすぐにお前を殺せる。俺の気が変わらないうちに早く消えろ。」
その男は不思議そうな顔をしていた。
「俺が怖くないのか?」
とっさにそう聞いてしまった。
「ああ、まったく怖くない。お前は手負いの獣のように見える。さみしそうだ。」
その言葉がきっかけだった。さみしい。そんな感情持っているだなんて気づかなかった。俺は刀をしまうと、その男に近づいた。
「なぁ、お前の名前は?」
俺はそう聞くと、男は少し微笑んでこう言った。
「烏間惟臣だ。」
これが俺と惟臣の出会いだった。
続く
あとがき
いや久しぶりにかいたので疲れました。
では次回作過去の時間2でお会いしましょう。