二次創作小説(紙ほか)

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【ワンピース】堕天使の男 
日時: 2018/02/02 12:11
名前: ふらら〜 (ID: StvfWq.v)





            1話





富、名声、力。




この世のすべてを手に入れた男




〝海賊王"ゴールドロジャー。




彼が死に際に放った言葉が





世の中のすべての人を海へと駆り立てた。





《俺の財宝か?欲しけりゃくれてやる。
探してみろ。この世のすべてをそこに置いてきた》





世は大航海時代を迎える___










   〈1〉
















闇の街〈ベルドル〉





「ひっ…たたた、助けてくれぇ!!!
金なら全部渡すから見逃してくれぇ!!!」



闇の街のとある酒場で男の情けない叫び声が響いた

ヘナヘナと床に座り込んでいる男の眉間には
銃口が向けられている。



「助けてって言われやしてもねぇ…
あんたが率いる“スネーク海賊団”は皆殺しにしろって
上からの命令なのでありマスから。ねぇ、旦那?」



銃口を向けている緑の髪の男は
軽い調子で、もう1人の銀の髪の男を振り返った。
銀の髪の男は、煙草をふかしながら冷たく
赤い瞳で二人の男を見ている。



「さっさとやれ。こんな胸糞悪い場所に
これ以上いたくないのでな」

「御意。っていうわけでありマス。
そんじゃあ、さいなら」



パァン!!!



緑の髪の男は引き金を引き男の頭を貫いた。
それと同時に銀の髪の男は酒場から出ていき
爆薬の詰まっている樽に火のついた煙草を投げた。
それに続くように緑の髪の男も銀の髪の男の後に続いた。



ドォォォォォオン!!!!!!!!



その後闇の街で、2人組の男について知るものは
全員亡くなっていたという。












      〈2〉




闇の街から出航した2人組は
船の甲板で話をしていた。
というよりも、銀の髪の男が緑の髪の男の話を
聞かされていた、といった方が正しいだろう。


「まったく…ゴールドロジャーめ!!!
あいつが『俺の財宝を見つけてみろ』なんて
言いやがるから世間知らずの馬鹿どもが海賊に
なるんでありマス!!!おかげで仕事増えまくりでありマス!!!
というか、世間知らずの海賊なって放っておいても
世界政府がどうにかしてくれるはずでありマスよ!!!
どう思いやすか!?旦那ぁ!!!」

「キルト、五月蠅い」

「…………」



“キルト”と呼ばれた男は少し押し黙ってからまた口を開いた。



「そういえば、旦那知ってやしたか?
最近、麦わらの一味が名をあげているとか…」

「麦わらの一味…下らん。興味ないな」

「まぁまぁ、問題はそこじゃないのでありマス」



いかにも興味なさげに海を眺めている銀の髪の男に
キルトはお構いなしに話を続ける。



「問題なのは一味の船長でありマス」

「……」

「モンキー・D・ルフィが問題なのでありマス」

「!」



今まで反応しなかった銀の髪の男は
ピクリと反応しキルトの方を見た



「モンキー・D…だと?」

(奴の息子か…)

「モンキー・D・ガープの孫にあたる奴であります」

「祖父は海軍中将。親父は革命軍の総長…
奴らの家系はどうなってやがるんだ」

「まったくでありマス」

「だが、どいつも俺の敵ではない」



銀の髪の男は縛っていても腰の長さまである
なめらかな髪と右の顏にかかっている髪をなびかせ
冷たく言い放った。



「当たり前でありマスよ!!!
なんせ、旦那はこの世で最も強いと称されるお方…
“麗しき死神ジゼル”様なのでありマスから!!!」



ジゼルとキルトを乗せた船は
水平線の彼方へと進んでいく。



























Re: 【ワンピース】堕天使の男  ( No.1 )
日時: 2018/02/02 18:04
名前: ふらら〜 (ID: StvfWq.v)




       2話 組合(ギルド)












     [1]













バルドル島






ジゼルとキルトは拠点であるバルドル島へと到着した

バルドル島は、世界政府にも海軍、革命軍のどれにも当てはまらない
組合ギルドの本拠地だった。
暗殺者たちのみで形成されている組合ギルドは支障をきたす
人物は容赦なく始末し、町ごと破壊する非道な組織と称されていた。
そのため、世界政府と海軍は組合ギルドを危険視しており
対処を施したが効果がなく逆に軍艦を何十隻も大破されるという
大打撃を受けたという散々な結果となった。

以来、世界政府と海軍はうかつには手を出さなくなり
今では世界政府に並ぶ強大な組織となったのである



「パンドラ殿。只今戻りました」



パンドラと呼ばれた老人はゆっくりとジゼルたちの方を振り返り
にっこりと笑った。



「あぁ、ご苦労だったね。」



容姿は普通と変わらない老人だが、彼は
この組合ギルドの創立者である組合長ギルドマスターだった。



「そうそう、帰ってきて間もないのにすまないが
次はアラバスタに行ってもらいたい」

「アラバスタ…ですか」

「確か内乱が起こりそうって話がありマス」

「一体何故?」

「麦わらの一味について詳しく調べてもらいたいんだ」

「アラバスタに麦わらの一味がいるのですか?」

「今は向かっている最中らしい。そして、一味には
アラバスタ王国の王女、ネフェルタリ・ビビがいる。つまり
彼らは内乱を止めるとともにクロコダイルを倒すつもりのようだ」

「クロコダイルでありマスか!?」
王下七武海と内乱にいったい何の関係が?」

「まさか、内乱を引き起こしている張本人はクロコダイル
ということでしょうか?」

「なっ…」

「うむ」



衝撃を受けているキルトを無視し冷淡に言葉を返すパンドラ。



「だとすれば、それは明らかに海賊行為の度を越してるでありマス!」

「公になれば七武海の称号がはく奪されるな」



七武海とは、世界政府公認の7人海賊で何割かの収穫を
収める代わりに海賊行為を許されているが、世界政府の傘下に入るため
一部の海賊には“政府の犬”とよばれている。
ジゼル自身も七武海の事をいいとは思っていなかった。



「しかし、なぜ麦わらの一味を調べるのですか?」

「彼らが今後我々に支障をきたす存在なのか予め知っておきたいからだよ」

「承知致しました。失礼します」

「頼んだよ」








      [2]





「あんの、ジジイ!!!ふざけるなでありマス!!!」

「ハァ…」



ジゼルの部屋でまたもやキルトは一方的に話している。
完全にあきれているジゼルは適当に促しながら煙草をくわえて
海を眺めていた。



「旦那ぁ!!!麦わらの一味なんざさっさと始末して帰りたい所存!!!」

「我慢しろ。そんなことをすれば、今までの苦労が無駄になる」

「ぐっ!!!」

「それに、七武海を敵に回すんだ。生きていられるはずがない。
俺が手を下さなくても勝手に死ぬさ」

「それもそうでありマスな」



コロッと機嫌を直したキルトは
淹れてあった珈琲を飲んだ。













     [3]









アラバスタ…




「どういうことでありマスか!?内乱始まっているでありマス!!!」



2人がついた頃には既に反乱軍と国王軍は戦いを繰り広げていた。
内乱が始まっていたのである。



「遅れたようだな…俺は王宮へ行く。お前は麦わらの一味を探せ」

「了解でありマス!!!」



ジゼルは建物の上にひらりと飛び上がり王宮へと足を進めた。






                       to be continued …


















     



















Re: 【ワンピース】堕天使の男  ( No.2 )
日時: 2018/02/02 22:20
名前: ふらら〜 (ID: StvfWq.v)






       3話










   [1]








スタッ



「王宮はここのようだな」



王宮にたどり着いたジゼルはクロコダイルの元へと歩いて行く
あちこちに兵士であろう人々が倒れて居る。
その時……



「ルフィさんはどこ!!?
何であんたがここにいるのよ!!!」

「なるほどそこか…」



声のした方へ進むと口を開いた。



「恐らく…いや、確実に死んだだろな」

「てめぇ…誰だ!?」

「嘘よ!!!!ルフィさんがそんな奴に殺されるわけないっ!!!!」

「まくし立てるのか何者か訊くのかどちらかにしろ」



ジゼルはクロコダイルとビビに一斉に喋りかけられ顔をしかめ、
呆れたように名前を名乗った。



「王下七武海なんだから俺の名くらい知っていると
思ったがまぁいい。俺の名はジゼル。暗殺者の組合(ギルド)
“ゼルドロス”の最高幹部1人だ。」

「なっ…てめぇがあの…」

「ゼルドロスだと…!?」

「ほう…流石に組織の名前は知っていたか。」

「悪いがてめぇの相手する気はねぇぞ」

「ふん…俺も貴様たちとやり合うつもりはない。話を進めろ。」



王宮の壁にもたれかかり事の成り行きを
見るつもりのジゼルは煙草に火をつけた。



「とにかく最初に言っておこう。俺はお前たち親子を助ける気はない」

「内乱を起こした理由はこの国を乗っ取るため…か
内乱で国が滅んで王族も滅ぶ。自然な流れだな」

「__だが、コブラよ。王座交代の前に
てめぇから聞き出さなけりゃならねぇことがある」



クロコダイルはコブラの元へ歩み寄った。



「……本来の狙いは王国を乗っ取ることじゃねぇみたいだな」

「“プルトン”はどこにある」

「そっちが狙いだったか…」

「貴様、何故その名を…」








     [2]








「麦わら一味がまったく見つからないのでありマス。
一体どこにいるのでありマスか?無駄な労力を使っているのでありマス」



建物の屋根を伝って麦わらの一味を探すキルトは
愚痴をこぼしつつ移動していた。



「ああァっ!!!」

「うん?見つけたでありマス!!!」



ニヤリと笑みを浮かべて、近くの建物の屋根に座ると戦闘を鑑戦を始めた。



「相手は能力者のようでありマスな…」



「面白い武器を持っているようだけど実用的な攻撃力が無ければ
所詮それは…お遊戯の玩具じゃなくって?
目的がどうであれ人を殺めることが出来るものを……」

「!!!!」

「武器と!!!!!」


どすっ!!!!!


「わっ!!!」



麦わらの一味の航海士、ナミの相手はミス・ダブルフィンガーという
コードネームの女だった。
ダブルフィンガーは口を針のように伸ばしナミを串刺しにしようとした。

しかし、間一髪のところで抜け出した。



「あの女…やるでありマスな…」


「……そう呼ぶのよ…」

「はぁ…はぁ…」


「どうするつもりなのでありマスかねぇ。
グズグズしていたら殺されるでありマスよ」



ダブルフィンガーはいつの間にか奪っていた
ナミの武器をクルクルとしていた。



「こんな玩具じゃ私は殺せない」

「そんな事…やってみないと分からないじゃない!!!!返してよっ!!!!」


ナミは武器を奪い返すと距離を取った。
その動きを見てキルトは思わず感嘆の声を漏らした。



「あの動き…ただの航海士ではないようでありマスな。
某(それがし)、珍しく凄いと思ったでありマス。」


(考えなきゃ…一発限りの大技ならあるのよ!!
それをよけられないだけの隙を作ればいいんだ!!(多分)
三種類の気泡とこの国の乾燥しきった気候を使ってできる事っ!!)


「何か対策を練っているようでありマスな…」



少し期待しているキルトは目を良く見張った。
だが、繰り出された技はキルトの思考の斜め上を行くものだった。



チョロチョロチョロ…


「"レイン=テンポ"!!!」


「み…水芸で…ありマスか…?」


「"スプリンクラー"!!!」


クルクルクル…


「……き、期待した某がバカだったでありマス!!!!!!」



残念過ぎる結果にキルトはバレない程度に発狂した。
ダブルフィンガーの方はこの戦いを終わらすべく髪をウニのようにして
ナミに突撃をした。



「"シー・アーチンスティンガー"!!!」

「! "冷気泡"!!!」

「ハチの巣におなりなさい!!!」


「はーあ!ガッカリでありマス。航海士の負けでありマスね」


「うわっ!!!」


ドォォン!!!


「ん?な…何がハチの巣でありマスか!!!焦げているのでありマス!」



ダブルフィンガーは自分の肩に指を刺すと腕っぷしが太くなった。
それを見てキルトはまた、ばれない程度に発狂した。


「ば、バケモノでありマスゥ!!!!!!」


「"スティンガーフレイル"!!!」



ボコォォォォオオン!!!


グラッ!!!



「何でありマスか…まったく。って落ちてるでありマスッ!!!」


ガラガラガラッ


「あうっ!!!」

「__まったく、逃げの速さだけは一級品ね」

「こんの…」

「なにかいった?」

「こんのクソ針女がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ!!!!!!」


ボコォォォオン!!!


「だ、誰よ!!!まさか、バロックスワークス!?」

「あ"!!?ンなわけあるかぁぁ!!!某は暗殺組織“ゼルドロス”の
上級幹部!!!キルトだ!!!」







                  to be continued …















Re: 【ワンピース】堕天使の男  ( No.3 )
日時: 2018/02/03 21:20
名前: ふらら〜 (ID: nujUYaTi)










           4話








       [1]







「暗殺組織…ですって!?」

「ほうほう…針女の方は知っていたでありマスか」



またもや、感嘆の声を漏らしダブルフィンガーに対峙するキルト。



「ま、某(それがし)は女の喧嘩には手を出さない口でありマスから
どうぞ、のびのびと戦うでありマス」

「あんた、そんなに悠長に構えてると殺されるわよ!!!」

「某の正体を知って殺しに来るのは四皇くらいでありマス」

「なんか腹立つ!!!」



2人が言い合いをしてるところに近づくダブルフィンガー
2人いっぺんに始末するようだ。



「〝スティンガーフレイル"!!!」

「何でありマスか?」


ガキン!!!


「私の攻撃を止めた!?」

「お前の弱っちぃ攻撃を止めるなんざ造作もないでありマス」

「あんた…その腕…」

「まるで槍…」

「大当たりでありマス!!!」



大げさに両手を広げ大げさにそう言った。しかも無表情で。



「某は、『ヤリヤリの実』を食べた槍人間!!!
針女とは比べ物にならないでありマスよ」


プルプルプル…プルプルプル…


「ん〜?」



キルトは電伝虫の受話器を取った。
そして、声の主を知った瞬間顔を輝かせた。



「旦那ぁ!!!わざわざお電話ありがとうございやす!!!」

《やけにハイテンションだな。それより、お前も王宮へ来い》

「え?今麦わらの一味を見つけたところでありマスが…」

《いや、もう戻ってもいい。今俺の目の前に船長がいる》

「わ…分かったでありマス」



キルトは通話を切りナミたちの方を振り返った。
何も言わずに顔だけチラリと見ると、屋根を伝って王宮へ向かった。








        [2]










「プルトン…古代兵器の一つだったな。確か、一発撃つだけで
島ひとつを跡形もなく消し去ることが出来る代物だったな…」



ジゼルはポツリと呟きビビ達の方へ目を向ける。



「神の名を持つ古代兵器…きっとこの島のどこかに眠っているはずだ」

「クロコダイル…貴様の狙いはこの地で古代兵器を手に入れ
アラバスタの王となり、〝軍事国家"を築くことか…」



鋭い洞察力で淡々とクロコダイルの狙いを話すと
ビビ達はたちまち青ざめていった。



「兵器…?この国にそんなものが?」

「兵器でも持たなきゃこんな国すぐ支配されちまうぜ。
たとえ、強い兵士が何千人いたとしても兵器がなけりゃあ
戦争でつぶされる〝弱小国"と同じだ。」

「王位とともに継承される秘密…」

「それが、古代兵器プルトンだ」



だが、とジゼルはクロコダイルに目を向け更に言葉をつづけた



「古代兵器は存在するかさえわからない物だ。
そんなものにすがってどうする?それと…さっきから火薬のにおいがするが
お前何か仕掛けてやがるな」

「流石は最高幹部。全部お見通しのようだな」



クロコダイルはニヤリと笑うと、午後四時半に直径5kmを
吹き飛ばす爆弾を撃ち込む、と告げた。



「フッ…成程な。さっさと口を割ったらどうなんだ?
〝歴史の本文"のありかを…」

「!!!。何でそのことをあなたが知っているのよ!!!」

「ビビ様!!!」

「ギャーギャーまくし立てるな。そういう暑苦しいのは嫌いなんだ
それに、俺のような裏の人間はここに〝歴史の本文"があるという事くらい
知っていて当然なんだよ。まぁ、世間知らずのお嬢様が知るわけないよな」

「……っ!!!」



スタスタとビビに近寄り見下した。
長身の彼はビビが顔を見るには顔をあげる必要があり
とてつもない威圧感が出ていた。



「これだけ言っておくぞ。お前らには国をすくえない」

「そんな事…!!!」

「いいや、無理だ。お前に何ができるんだ?
頼るんだったらもっとましな海賊にしておけばいいものを。
てめぇみてぇな世間知らずのお嬢様のせいであの海賊どもの
未来が奪われるんだ。そんなお前に何ができる?人しか頼ることが出来ねぇ
無能なお嬢様に何ができるっていうんだ?」



無表情で淡々と冷たく言い放ち
ビビは目に涙を浮かべ体を震わせている。
しびれを切らしたチャカは剣を抜きジゼルに斬りかかった。












Re: 【ワンピース】堕天使の男  ( No.4 )
日時: 2018/02/10 21:42
名前: ふらら〜 (ID: Uo0cT3TP)








        第五話

















      [1]






「言っておくぞ。てめぇの実力じゃ俺には勝てない。勿論
クロコダイルにもな」

「貴様…何様だ!!!」

「弱い奴ほど、強者に対して無駄に歯向かうもんだ。そこの王女様も
他人に頼らないと生きていけない口なんだろうがな。実に下らん」

「それ以上ビビ様を侮辱すると__」

「なんだ?その鈍らな剣で俺を切るってか?笑わせるな。」



その時だった…
バロックワークスの副社長であるニコロビンが能力で塞いでいた
王宮の門が思いっ切り開け放たれた。



「お待ちください!!!チャカ様!!!」

「…」

「何者だ」

「お前たち…」

「ツメゲリ部隊!!!」



ジゼルは顔をしかめツメゲリ部隊と門をにらんだ
門の外では歓声が上がっている。



「面倒だな。これじゃ、俺まで巻き添えをくらう」

「貴様も王下七武海の仲間か!!!」

「そしてさっきの会話を聞いていた!!!」

「ビビ様とチャカ様…この国を馬鹿にするとは」



ツメゲリ部隊はジゼルに対峙した。
はりつけにされているコブラはツメゲリ部隊に向かって叫んだ



「お前たちよせ!!!この男たちに手を出すな!!!特に
その男は刺激するな!!!」

「国王様…!!あなたを死守することがわれら4人の使命…
手を出さんというわけにはいきませぬ」



ジゼルとの間合いを少しずつ詰めてくるツメゲリ部隊
だが、ジゼルは微動だにしない



「七武海が相手となれば」

「卑怯などとも言っておれぬ」

「「「「われら四人で」」」」

「カタをつけさせて」

「もらおうか」



クロコダイルとジゼルは表情を変えずにツメゲリ部隊を見ていた
ジゼルの方は余裕そうにタバコをふかしていた



「随分と人気者みてぇだな。だが、てめぇらでも俺には勝てない
さっさと失せろ。目障りだ」

「そうはいかん」

「は?」

「我らには退けぬ理由がある!!!」

「理由が何だろうが関係ねぇだろ。失せろ」



怪訝そうに顔をしかめ睨みつけた



「お前たちが本当にこの反乱のすべての元凶ならば…」



すると、ツメゲリ部隊の筋肉が盛り上がり黒いあざが現れた
ジゼルはピクリと少しだけ反応しくるりと背を向けた。



「ウア"アアアアアアアア!!!」

「フンッ…死にぞこないが」



ツメゲリ部隊の目はギラギラと血走っている
その様子を見て異変に気付いたのかビビはチャカに問いかけた



「チャカ!みんなの様子が変………!!!」

「馬鹿な奴しかいないのか?アラバスタには。
他人のために死ぬなんて俺には理解できんな。一時的な力を得て
何になるんだ?豪水なんざ使っても俺は殺せないぞ」

「もはや数分の命…!!!」

「そんな…!!!」



ツメゲリ部隊は武器を一斉にジゼルに突き立てようとした
しかし当たらない。なぜなら、彼の身体は黒い煙のように
武器を通さなかったからだ。



「何の能力者だてめぇは」

「さあな。無駄な労力を使わせるな。死にぞこない共が」



バタバタと倒れるツメゲリ部隊をにらみ少し離れた場所に着地した
チャカはとうとう走り出しジゼルに斬りかかった



「動物系悪魔の実…イヌイヌの実、モデル『ジャッカル』…獣か…」



ジゼルは背中の長刀を抜くとチャカを斬った
返り血を一滴も浴びずに長刀を収める彼はまるで死神だった



「他人のために死ぬなんてな。馬鹿が」


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