二次創作小説(紙ほか)
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- キノの旅「笑顔の絶えない国」
- 日時: 2018/02/03 15:32
- 名前: うどん (ID: jtD4IpLl)
旅人であるキノとそのモトラド、エルメスがたどり着いた国は「笑顔の絶えない国」。
少しの期待を胸に一人と一台は城壁を越えるが...
初めまして。うどんと申します。
処女作として「キノの旅-the beautiful world-」の二次小説。「笑顔の絶えない国」を執筆させていただきます。
拙い文や原作無視がありましたらご指摘をお願いします。
それでは、始まります。
- Re: キノの旅「笑顔の絶えない国」 ( No.1 )
- 日時: 2018/06/07 06:30
- 名前: うどん (ID: pH/JvMbe)
本文まで大分間を開けてしまいました...これからちょっとずつ更新します。
若草色の絨毯に一本の茶色い模様が浮かび上がる。それは枝分かれすることもなく遠くの遠くまで続いている。時々右側に木が並んだと思えばすぐ後方へ小さくなっていく。
所々に点在している木以外遮蔽物のない草原を一台のモトラド(注・二輪車。空を飛ばないものだけを指す)が走っている。
運転手は黒いベスト姿でゴーグルの乗ったボア付きの帽子を被っている。モトラドのキャリアにある鞄には枯葉色のコートがくくりつけてあった。
「ねーキノー、まさかまだ寝惚けてるんじゃないよね」
エンジンの音に混ざってモトラドが運転手に向かって言葉を放つ。キノと呼ばれた運転手が答えて。
「まさか、どうしてそう思ったんだい?エルメス」
エルメスと呼ばれたモトラドは再び言う。
「いやさ、いつもより運転が荒いし、声も若干トーンが落ちてる。あと、さっきふらついた」
「運転はいつも通りだし、声だって同じさ。ふらついたのは......気のせいだよ」
「さいで」
それから二人の会話はなくなり、再び草原にエンジン音だけが満ちる。時々野生の動物が振り向いた。
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