二次創作小説(紙ほか)
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- 暗殺教室 殺し屋の時間5 完結
- 日時: 2018/02/16 17:20
- 名前: 白銀 (ID: zKniY0ST)
皆さんこんにちは。白銀です。
皆さんには将来の夢というのはありますか?
私にはあります。ですが親には一切言っていません。もしかしたら感づいているのかもしれませんが私の口からははっきりとは言っていません。
親はとても厳しくて、私がここで夢小説を書いていることも知りません。もしかしたらほかの方も言っていないのかもしれませんが、私の親は本当に厳しくて、正直うるさいです。
将来の話をするといつも「手に職をつけろ」としつこく言います。
つまり、一か八かのような仕事は絶対にするなということです。
これを読んでくれている人に言います。私は将来「声優」になりたいと思っています。
声優とはアニメの声を担当したり洋画の吹き替えなどを担当したりする仕事です。
声優って一か八かの仕事ですよね・・・・・・。でも私はもうすでに声優になるための勉強を始めています。(親には内緒で)
・・・・・・って、これはただの私の言いたいことを言っただけですね。
まったく今回の作品には関係がありませんので、すみません。
お忘れの方とか、初めての方がいるかもしれないので一応書いておきますが、詩織は女です。
今作は妄想です。
それでもいいという方はこの先も読んでください。
↓どうぞご覧ください。
「夜叉、作戦変更だ。お前は標的を無力化するだけでいい。後始末は俺がやる」
「はい」
和歌と詩織は烏間たちがいるところへと向かった。短いやり取りの後、お互いの存在を認めた。
「・・・一般人?」
詩織は不思議そうに烏間たちを見つめていた。
「詩織!」
烏間は詩織にそう呼びかけるが不思議そうにこちらを見つめるだけで反応はしない。
「詩織?一体どうしたんだ」
「まるで私たちのことを忘れているみたいですね」
殺せんせーも訝しんでいる。
「夜叉、今日の標的はこいつらだ」
「ただの一般人を殺すのですか?我々には何の影響もなさそうですが・・・」
「いや、こいつらは案外侮れないぞ。油断するなよ」
「はい」
詩織はズボンからナイフを取り出し構えた。今までずっと一緒にいた烏間に向かって・・・。
「詩織!何をしているんだ!俺のことがわからないのか!?」
「黙れ。俺はお前たちのような奴は知らない」
「本当に忘れてしまったのか?俺たちのことを」
「そんな・・・・・・!」
生徒たちがどこか辛そうな表情をした。だが詩織はお構いなしに突っ込んできた。烏間はギリギリのところで躱すが、第二撃が素早く攻撃に転じることができない。生徒たちはただただ圧倒されていた。
「あれが詩織君の本気なの・・・?」
「いえ、あれはまだ本気ではありません。先ほどの彼らの会話が聞こえてきたのですが、我々を殺しにかかってくるのは詩織さんではなくあの殺し屋です。詩織さんは今までのすべての記憶を奪われ、我々を無力化するためにここにいるのでしょう。つまりあれは本気ではない」
「烏間先生が押されてる・・・!」
「援護するか?」
生徒たちがそんなことを言っていると烏間が声を張り上げてこう言った。
「君たちは絶対に手を出すな!詩織は俺が必ず元に戻す!だから君たちは今の陣形を崩すな!」
「どこを見ている!!」
詩織のナイフが烏間のほほをかすめる。烏間のほほから血が流れる。
二人は少しだけ距離を取って相手の動きを見始めた。
(今の詩織に言葉では何も通じないか。だがそれでも俺は・・・!)
詩織の今の瞳には烏間は写っていない。殺し屋の目だった。殺し屋として殺す対象を見つめるそんな目だった。
詩織は烏間の心臓めがけてナイフを突き出してきた。そのナイフをかわし、烏間は詩織の手首をつかんで投げ飛ばした。だが、詩織は手をついて回ると再び突っ込んでくる。それをかわすということの繰り返しだった。
すると、烏間が構えを降ろした。そしてゆっくりと詩織に語りかけた。
「詩織、覚えているか。俺とお前、初めて会った日のことを」
「?」
詩織はただただ不思議そうに烏間のことを見つめている。
「あの時のお前はボロボロだった。少しでも触れると消えてしまいそうなほど儚かった。俺はそんなお前を救いたいと思った。俺が差し伸べた手をお前がとってくれた時はうれしかった。俺はあの時と同じことをする。俺の手を取れ。詩織」
「俺は、夜叉だ。殺し屋だ!お前なんか知らない!知らないはずなのに・・・なんで、なんで涙なんかが・・・・・・出てくるんだよ!」
詩織は烏間のその言葉を聞いて涙を流した。それと同時に刀を落とし、苦しみ始めた。
「うっ、ああああっ!!!」
頭を押さえて苦しみ始めたのだ。詩織の記憶が戻ろうとするのを、あの時の機械がそれを拒んで詩織を苦しめているのだ。
「詩織!!」
烏間は詩織のもとへ駆け寄ろうとするがそれを詩織が止める。
「来るな!!」
その言葉に烏間は足を止めてしまう。詩織はいまだに苦しみ続けている。
「ああっ・・・!うっ・・・・・・あああああああああああ!!!」
詩織はあまりの激痛に意識が途絶えた。ドサッと崩れ落ちるがすぐに起き上がった。先ほどと同じ、殺し屋の目をして。
機械が詩織の記憶を押し戻したのだ。
「そう簡単に記憶を戻せると思わないことだ先生」
和歌が不敵な笑みを浮かべてながら烏間に言った。
詩織は先ほどと同様に烏間の心臓めがけて飛び込んできた。だが烏間は、詩織に手刀を食らわせ、ナイフを落とさせた。そしてそのまま手首を引っ張り、自分のほうへ抱き寄せた。
あまりの突然な行動に詩織は硬直してしまっている。
「詩織。お前はこの名前に聞き覚えがあるだろう?お前の名前は夜叉じゃない。詩織だ、思い出せ。お前の記憶の奥底にこびりついたお前の本当の名を・・・!」
そういうと烏間は詩織の唇に自分の唇を重ねた。
「!!!」
詩織はさらに硬直して動けなくなっている。それと同時にあの機械によって封じられていた記憶が一気に頭の中に入ってくる。
記憶の洪水が起こる。
詩織は烏間から離れようと胸をたたくが全くびくともしない。
烏間は詩織を強く抱き寄せたまま、甘い口づけをしていた。甘く。深く。
烏間がようやく詩織から離れると、詩織は今までの詩織に戻っていた。
「詩織?」
「うん。そうだよ、ありがとう、惟臣。俺の記憶を取り戻させてくれて」
「ああ」
詩織は和歌のほうをにらみつけた。
「これまでの借り、返させてもらうぞ」
「待て!俺を殺してどうする!?この先お前は何のために生きていくんだ!それに俺を殺せるとでも思っているのか。あれだけ弱かったお前が!」
「殺せるさ。何せ俺は夜叉だからな」
詩織は腰の刀を抜くとゆっくりと和歌のほうへと歩み始めた。
自分の家族が殺されたときに和歌が詠っていた、今までずっと避けてきたあの詩を。
「朝ぼらけ宇治の川霧絶え絶えにあらわれわたる瀬々のあじろぎ」
言い終わると同時に和歌はこの世を去っていた。生徒たちはいつの間にか殺せんせーによって後ろを向かされていた。
ようやく、家族の復讐が果たせたのだ。
「やっと、復讐が果たせた。あいつも聞いてきた。俺はこの先どうすればいいんだろうね?」
詩織は悲しげに烏間に聞いた。すると烏間は詩織に即答した。
「俺のために生きろ」
「えっ・・・」
「俺の隣で今まで通り笑っていてくれればいい」
「・・・・・・うん!」
詩織は今度は復讐のためではなく、烏間の隣で笑って生きていくことに決めた。烏間のために生きていくことに決めた。
詩織が烏間の隣を歩いているときの表情はどこか、誇らしげだった。
生きる目的を見つけることができたのだ。
(惟臣のために俺は生きていくよ。詩織として)
殺し屋の時間 完結
あとがき
ようやく終わらせることができました。
皆さんここまで読んで後悔していませんか?
皆さんを満足させらせる作品が作れたなら何よりです。
これからも頑張っていこうと思いますのでよろしくお願いします!