二次創作小説(紙ほか)

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星と月
日時: 2018/03/29 22:34
名前: 夜空 (ID: n3KkzCZy)

昔、月の国にある姫がいました。その名は星姫。姉の月子姫と仲良く暮らしていました。月子姫は明るく、優しい姉です。ですが月子姫は、時々地球を見て悲しい顔をするのです。星姫が
「どうしたの?」と聞いても
「なんでもない。」と笑いいつもの月子姫に戻るのです。
ある日、月子姫は星姫にこう言ったのです。
「星、どんなことがあってもあの言葉は言ってはいけませんよ。」あの言葉、あの言葉というのは『地球は綺麗』星姫も月子姫も地球は、汚れている。人はとても欲張りなのだ。と教えられてきました。でも、星姫はある疑問を持ちます。『人は欲張りで、意地悪。なのに、どうして地球はあんなに美しいの?』聞きたいけれど、もし言ってしまったら罰を受けなくてはなりません。どんな罰なのかは、お父様と罰を受けた人しか知りません。
ある日、星姫は思いきって月子姫に聞いたのです。
「ねぇ、お姉様。私気になることがあるのです。」
「なに?星。」
「どうして、地球の人は意地悪で汚れているのに地球はあんなに、美しいの?」月子姫はビックリしていました。
「も、もう少し静かに話しなさい。聞かれてしまったら、罰を受けなくてはならないのよ?」月子姫はしばらく黙っていました。すると、突然
「そうね、星には話そうかしら。」月子姫はゆっくり頷いてからまた、話し始めました。
「私はね、一度罰を受けたことがあるの。星が産まれる前のことよ。私は、地球を見て綺麗と言ってしまった。そして、罰を受けに地球に行ったの。それは、本当に酷かった。人同士が争いをしていた。人が何人も死んでいた。人をだます人がいた。理由もなく小さな命を殺していた。でも、美しいところがいくつかあった。なんだと思う?」
「なんですか?お姉様。」
「それは、愛よ。お母様やお父様のために働く人。一匹の虫も小さな命だと言って殺さなかった人。人、それぞれってことなんだよね。その良いところが地球にでているのよ。」星姫はその話しを聞き思いました。
『だから、お姉様は悲しいそうだったんだ。地球を愛してしまったから。』そして、星姫は決めたのです。
「お姉様、地球って綺麗ですね!」
「えっ⁉」お父様がちょうど、廊下を通りました。
「星、今なんと言った?」星は満面の笑みで
「お父様、地球が綺麗だと言いました。」これで地球に行ける。そう思っていましたが。
「星には罰を与えなくてはならない。星はまだ小さいから、美しいと思う気持ち愛する気持ちを消そう。」たちまち、星姫から愛する気持ち美しいと思う気持ちが消えました。笑顔も無くなってしまいました。
「星、ごめんなさい。私が…あんなことを話したから。本当それ…ごめんなさい。」それから、月子姫は泣きづづけました。そして、いつの間にか、月の国全員が笑わなくなりました。お父様はそれを見て、星姫に愛する気持ち、美しいと思う気持ちを返しました。その後、月子姫から話を聞き地球に行くことになりました。
一年が経ち。お父様が帰って来ました。
「地球は良いところだった。もう、地球を美しいと言っても良いよ。」こうして、月の国は地球を美しいと言っても良いことになりましたとさ。

「おしまい。」
「ママ。地球はきれいなの?」
「えぇ、とても綺麗よ。」
「いつか見たいなぁ。」
「えぇ、いつか見ようね。さぁ、もう寝ましょう。おやすみ。」
「ママ、あやすみ」

終わり


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