二次創作小説(紙ほか)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 四大魔法学校対抗試合 東方×ハリー・ポッター
- 日時: 2018/05/22 16:31
- 名前: アプフェルシュトゥルーデル (ID: KpEq4Y5k)
日本の何処かにある妖怪と人間が共存する楽園、幻想郷。その管理人であり妖怪の賢者、八雲紫はこう語った。
「幻想郷は弱肉強食を維持しているとはいえ、妖怪も今では平和ボケしてきていると思いますわ。ですから、ここに幻想霊妖魔専門学校を建立し、イギリスで開かれる三大魔法学校対抗試合に加わることで他人と戦う事を経験する機会にしようと思っていますの。」
久々の異変の後、いつもは大っぴらに出てこない紫が宴会に出てきたと思えば、こういう目的があった様だ。
霊夢は反論した。
「そう言っても、大人数の妖怪や人間を外の世界に行かせるのは大きなリスクを伴うじゃない。魔法族とかいう魔法もどきを使うだけの人間と戦うだけにしてはリスクが大きすぎるわよ。」
魔理沙は口を尖らせる。
「弾幕ごっこじゃ駄目なのかよ。第一、あまり妖怪がおおっぴらに主張すると結界が壊れるぜ?」
紫が言う。
「それは大丈夫ですわ。学校は、生徒がそんなに必要ありませんの。校長一人、17歳以上の生徒が10人程。それに、イギリス魔法界は完全にいわゆるマグルから忘れられれば幻想入りする可能性がありますもの。」
アリスは賛成する様だった。上海人形を組み立て直し、メンテナンスしながら言う。
「確かに、最近あまり激しい異変も無いものね。今さっきの異変も、原因が曖昧で弾幕ごっこでは実戦経験を積みにくかったわね。」
こいしが、フランドールとチェスをしながら言った。
「私も賛成ー。でもお姉ちゃんは反対すると思うなぁ。フランはどう思う?」
フランドールは顔を顰めて言った。
「んー、フランはあんまり外に出たくないな。だって、能力もあるし...。あ、こいし、チェックメイト?」
その後も議論は続いたが、紫は実に策士だということが分かっただけだった。
結果、フランドール、こいし、アリス、霊夢、魔理沙、レミリア、鈴仙、チルノ、咲夜が紫を校長とした幻想霊妖魔専門学校として四大魔法学校対抗試合に加わることになった。
1.イギリスに行こう >>01
2.ホグワーツside >>02
3.魔理沙の社交ダンス >>03
4.ホグワーツside ドレスローブ? >>04
5.ホグワーツside 怪しげな少女達 >>05
6.外の世界と紫の悪戯 >>06
7.ホグワーツside 光の舞 >>07
8.吸血鬼少女達の選手立候補権剥奪戦 >>08
9.従者同士の戦い >>09
この話は、ホグワーツsideと幻想霊妖魔専門学校sideの2方向からの話です。また、ホグワーツsideでは、オリジナルのキャラクターが登場します。
宜しければ、コメント、ご感想を下さい。
- 1.イギリスに行こう ( No.1 )
- 日時: 2018/04/06 11:27
- 名前: アプフェルシュトゥルーデル (ID: eD.ykjg8)
宴会の数日後、紫は10人の生徒を集めて言った。
「さて、ホグワーツ校長アルバス・ダンブルドアによると、3人の校長らは4校目の試合参加に応じたそうですわ。それと調査も兼ねることになりましたから、ホグワーツの生徒とは積極的に関わってくださる?」
「なんで私たちがそんな事をしないといけないのよ。」
霊夢がむっつりとした顔で言う。チルノはよく分からないのかぼけーっとした顔のままだ。鈴仙に至っては、余程参加したくなかったのか紫を射殺さんばかりの目で睨み付けている。他の生徒の反応もばらばらだ。
紫は無視して続ける。
「さて、大会説明に移りましょうか。まず、能力は他校の生徒、先生方に能力の使用がばれない程度なら使用しても構わないですわ。ただし、スペルカードを大っぴらに使いまくるのは禁止です。」
誰もそんなことしないわよ、といった顔のレミリアも無視して、紫は言った。
「競技は17歳以上の生徒が炎のゴブレットという道具を使って投票し、選抜しますわ。各校に代表選手は1人。」
「それと、人間を絶対に襲わないこと。血なんかの食料は現地拠点で私が調達しますから、絶対に人を殺さないで頂戴。他にも、永琳製の薬を使って、選手の前では羽、耳、第三の目等を隠しなさい。良いかしら?」
フランドールが手を挙げた。
「何かしら。」
紫が応じると、フランドールは不安そうに言う。
「パチュリーが言ってたんだけど、イギリスってことは英語を話すんでしょ?フラン、英語は話せないよ?ここの言葉は話せるけど。」
紫は言った。
「そうね、それぞれ準備担当を決めましょうか。まず、試合まであと数ヶ月あるから、できるだけ英語を覚える事。この中に英語を話せる人はいるかしら?」
レミリア、咲夜、アリスが手を挙げた。
「3人に教えてもらいましょう。それと、慧音にも協力を頼んであるわ。3人が空いていない時は慧音に協力してもらいなさい。」
レミリアが口角を上げて笑った。どうやら先生役ができることが満足らしい。咲夜が苦笑いをしている。魔理沙は不満そうにしていた。
「次。制服は必要ね。一応だけれど。これは希望者はいる?」
アリスが手を挙げた。
「これはかなり凄いものができそうだな。」
魔理沙は呟くと、アリスは笑みを浮かべる。
鈴仙は無表情で、咲夜は困った顔で言った。
「「実用的な制服をお願いできる?」」
あ、ナイフホルダー付きでお願いします、と咲夜が付けたした。アリスは微妙な表情で頷くと、上海を弄り始めた。チルノが覗き込む。
紫は頷くと、続けた。
「それから現地では、フランスは馬車、ドイツは船に泊まるのだけれど、私たちは...どうしましょうか。これは、後で決めておきますわ。」
「次。」
霊夢の物凄く不機嫌そうな声に、紫までもが驚いていた。
「どうかしたのか、霊夢?」
恐る恐る魔理沙が聞くと、霊夢は顔を背けて言った。
「別に。」
どうやら疎外感があって拗ねていただけらしい。こいしがじーっと霊夢を見た。
紫が苦笑いをしていった。
「とりあえず、もう夕方だし解散しましょうか。三日後、同じ時間に博麗神社に集合ですわ。慧音も呼んでおきます。」
- ホグワーツside ( No.2 )
- 日時: 2018/04/06 12:12
- 名前: アプフェルシュトゥルーデル (ID: eD.ykjg8)
エルナ・トルティアはマグル生まれの魔女だ。
私はは友人ルーナ・ラブグッド、ジニー・ウィーズリー、ハーマイオニー・グレンジャー、「ハーマイオニーの」友人、ハリーポッター、ロナルド・ウィーズリーと共に、コンパートメントで話し合っていた。
内容は、先ほどハリー・ポッター達3人をからかいに来たドラコ・マルフォイが言っていたイベント。
そういえば、どうして私が「ハーマイオニーの」を強調しているのかというと、私はハリー・ポッターとロナルド・ウィーズリーがどうしても好きになれないからだ。
ジニーはまだ良い。でも2人は私がスリザリン生なのが気に入らないらしい。
ルーナはザ・クィブラーを読みながら言った。
「でも、多分何かあるんだもン。ドラコ・マルフォイはからかう時は嘘ついてないよ。」
ロナルド・ウィーズリーが胡散臭そうな顔でルーナを見ているが、私は無視して考える。
今年久しぶりにホグワーツで開催される珍しいイベント。一体何なんだろう。アールグレイをティーカップに注ぎながら考える。
「そもそも、どうして久しぶりなのかしらね。定期的ではない?」
ハーマイオニーが「アニメーガスの理論」を読みながら言った。
「危険なイベントだった?それとも、準備が大変なのかしら?協力が必要だったとか。ハリーは何だと思う?」
むっつりした顔のハリー・ポッターが怒ったように言った。
「そんなのどうだっていいよ。どうせマルフォイの自慢に出てくるんだから、戯言か大したことじゃないさ。」
どうやら奇妙な夢を見ていたらしく、ハリー・ポッターは機嫌が悪い。
ジニー・は蛙チョコレートを齧りながらハリー・ポッターの顔を窺っている。本人によるとハリー・ポッターが好きらしいが、私には関係ない。ロナルド・ウィーズリーはこの態度も気に入らないらしい。
「本当に、スリザリンは最悪だよ。マルフォイだって、いちいち突っかかって来る事も無いのにさ。」
勝手にスリザリンは最悪だと決めつけないでほしい。少なくとも成績は彼らよりも良い。本当にあの2人は苦手だ。
- 3.魔理沙の社交ダンス ( No.3 )
- 日時: 2018/04/06 13:35
- 名前: アプフェルシュトゥルーデル (ID: eD.ykjg8)
今日は私、霧雨魔理沙が準備の様子を話そうと思う。
宴会で紫が話してから、もう数か月経った。
偉そうでも意外と分かりやすいレミリアの説明や、物凄くスパルタな慧音の語学特訓のおかげで今では全員英語が得意なんだぜ?
アリスの制服ももうすぐ完成するらしい。なんでも、怪しまれないように外の世界の化学繊維とやらを入手してもらうのが大変だとか言ってたな。
この前パチュリーの所に行ったらいつもは追い返されるのに三大魔法学校対抗試合についての本を探してくれたんだが、珍しい事もあるもんだ。
さて、最近は競技について勉強したり、かなり本番に向けての練習やら準備が進んでるんだが。今日の練習内容がさっぱり分からないな。
何だよ、社交ダンス?
紫によると、
「四大魔法学校対抗試合は四校の生徒間での交流を目的としたイベントですもの。」
だそうだが、ダンスパーティーがあるのか?
私が聞くと、
「クリスマスダンスパーティーがありますわ。クリスマスはヨーロッパで信じられている聖人の誕生祭ということを御存じかしら。そのクリスマスに、四校の生徒が参加してダンスパーティーをしますの。」
いかにもレミリアとか慣れてそうだな。私はダンスはあんまり好きじゃないんだが。
「勿論、他校でも自校の生徒でもパートナーさえいれば参加はできますわ。でも貴方たちにはイギリス魔法界の調査の為にできるだけホグワーツの生徒とダンスパーティーでも関わっていただきたいの。」
これは鈴仙は完全に怒ってるな。霊夢もだ。
「各校代表選手は必ず初めに踊る習わしがあるそうですけれど、だれが選手に選ばれるか分からないですもの。皆さんには社交ダンスを練習していただく訳ですわ。」
「「「私は踊りたくないのだけれど。」」」
鈴仙、霊夢、レミリアがじっと紫を睨み付ける。ん?レミリア?さっきまであんなに鬱陶しい顔をしてたのに、嫌なのか?
「私は元軍属ですから。」
「面倒くさいわ。」
「この高貴な吸血鬼の私が魔法族みたいな人間と踊りたくないのだけれど。」
フランが物凄くうんざりしてるな。こいしなんか完全に無視だ。
それで、色々あったんだが結局3人の内最後まで粘ってたレミリアが折れて結局練習することになった。レミリアはそんなに踊りたくないのか?それとも単に我儘なだけか。
「手を腰に当てて頂戴。鈴仙、力を入れすぎね。ワルツです。」
紫の指導で鈴仙が切れそうなのが分かるな。
「1、2、3、だよ、こいし。」
フランはダンスが上手なんだな。
「えー。1、2、2、3、んー。3、4、あれ?」
こいしはダンスが苦手みたいだ。そりゃあ、私もあんまりできないけどな。
あーあ。よく分からん。
- ホグワーツside ドレスローブ? ( No.4 )
- 日時: 2018/04/06 14:48
- 名前: マスカット (ID: eD.ykjg8)
そういえば、教材類の手紙にドレスローブと書いてあった。何か特別なパーティーでもするのだろうか。
制服に着替え終わり、百味ビーンズのオニオン味を引き当てた所で思い出した。
「誰かを呼んだりするパーティーじゃないかしら?ドレスローブが要るんでしょう。」
「それよ!きっとダンスパーティーだわ。食事だけなら制服で済むもの。三大魔法学校対抗試合よ!」
ハーマイオニーが大きな声で言った。
なるほど、確かにそれはあるかもしれない。2年生の時に読んだ「ホグワーツの歴史」に少し載っていたけれど、思いつかなかった。
ロナルド・ウィーズリーが顔を顰める。
「それがどうしたって言うんだよ。僕のドレスローブを見てみろよ。最悪だ。第一、あれは危険なんだろ?」
「なんだい、それは。」
ハリー・ポッターが聞く。ルーナとジニーも首を傾げていた。
「フランスにあるボバートン、イギリスのホグワーツ、ドイツのダームストランクの3校の交流を目的としたイベントよ。」
私が言うと、ロナルド・ウィーズリーが噛みつくように言う。
「お前には聞いてないぞ、トルティア。」
ハーマイオニーがロナルド・ウィーズリーを宥めるが、そんなにスリザリンが嫌いなのだろうか。
グリフィンドールのスリザリン嫌いは純血主義にも匹敵するくらいしつこいと思うのだけれど。
エルナはよく分からないまま、ホグワーツ特急を降り、セストラルの引く馬車に乗り、大広間に辿り着くことになった。
Page:1 2