二次創作小説(紙ほか)

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イナズマイレブンGO The after
日時: 2018/04/14 13:09
名前: 藍紅  ◆jqzZxVcA6Q (ID: kWgD5bK.)

4年ぶりのイナイレ作品投稿。
アレスの天秤放送開始おめでとうございます!



注意
・オリキャラ多数
・未来捏造
・更新は遅い
・キャラ崩壊(あるか分からないけど一応)
・誹謗中傷などはおやめください。
・キャラの登場に偏りがある場合アリ


などが含まれています。以上を注意の上閲覧ください。


本編

プロローグ
>>1



キャラ設定など





更新履歴

・スレッドを立てました(2018/4/14)

Re: イナズマイレブンGO The after ( No.1 )
日時: 2018/04/14 13:08
名前: 藍紅  ◆jqzZxVcA6Q (ID: kWgD5bK.)
プロフ: プロローグ

「野球部、入部者募集中でーす!」
「卓球やりませんかー!?」
「吹奏楽部はこちらでーす!」
「一緒にバスケやりませんか!」



あちこちから入部希望者を求める声が聞こえる。
新学期らしい光景だ。


「俺、サッカーやるって決めてるんで。」


熱い勧誘をその一言で蹴った少年は、走る。



「サッカー部、入部しませんか」


控えめに入部希望者を探す、そよ風のような彼の元へ。



「サッカー部、入部希望です」








数週間前。
ホーリーロードで優勝し、尚且つサッカーの未来を守り。
地球代表として、宇宙で戦い勝利を収めたアースイレブンに沢山の選手を輩出した雷門中では、3年生の卒業を惜しむ声が聞こえる。


「三国先輩っ!僕、僕、絶対雷門のゴールを守って見せます!後輩にも、先輩達の意思、ちゃんと、伝えて……ッうぅ…!!」
「最後までちゃんと言えよなー。あ、俺は程々に頑張りまーす」
「狩屋くん、人の事言えないんじゃ……?」
「うっさいなぁ。俺はこれでいーんだよ」
「狩屋らしいなー」


一年生ののんびりとした声。


「先輩達の意思、必ず後輩達にも伝えて生かしていきます」
「ディフェンスは俺に任せてください!後輩達を鍛えてやりますよ!」
「ちゅーか、俺も頑張らないとっしょ!」
「お、俺も」
「まっはっは!!任せちょけ!ワシらもいるぜよ!」
「お前いつもそれだな…」


二年生の固く強い意思。


「あぁ、雷門は任せたぞ。」
「俺達が居なくなってもしっかりな!」
「頑張るド!」


後輩に後を任せ、去って行く三年生。



年度が変わるという事は、そう言う事だと言わんばかりに。
部活、というものはそういうものだ。
何時までも同じチームとはいかない。一年ごとに、同じチームだった奴らは居なくなっていく。
知らない他の奴らがズケズケと入ってくる。
我が物顔で支配し始める奴らが居る。

だが。



「新たに雷門中サッカー部、部長になった神童拓人だ。そして、副部長は二人にやってもらう事にした。キャプテンは変わらずだが。」
「え、えっと、雷門中サッカー部、キャプテンと副部長やります!松風天馬です!」
「天馬くんガチガチじゃん」
「まだ新入生入ってきてないんだから!リラックスリラックス!!」
「……はぁ」


雷門中サッカー部に、そんな奴は誰一人いなかった。


部長は3年生が、という話になり、神童が。
キャプテンは変わらず松風が担当する。


「で、もう一人の副部長どこ行ったの?」
「剣城なら入部届刷りに行ったよ」


三国の後を任され、正ゴールキーパーとなった西園信助が問うと、事情を知っていた松風が答えた。

と、ほぼ同時に、ミーティングルームの自動ドアが開く。
そこにはもう一人の副部長であり、このチームのエースストライカーと、見慣れない顔が二人、立っている。



「入部希望だそうだ」


エースストライカー……剣城京介が低い声で言う。
彼の鋭く尖った声に屈する者はもうおらず、にこりと皆が笑みを浮かべた。




「いらっしゃい、雷門中サッカー部へ!」



新たな雷門の始まり。
また、風が吹く。ホーリーロード二連覇をかけた、風が。



to be continued…




あとがき

久々のイナズマイレブン!
アレスの天秤も面白そうで楽しみです。氷浦くんと神門ちゃんが今の所推し。何だあの子達、アレスの天秤沼への入り口やろこんなん。

無印キャラが沢山出るようで嬉しい限りですが、一方でGOキャラには救いがない世界なのもまた事実。
天馬に至っては、アレス世界軸ではあの事故で死んでるそうで。
この世界軸ではGOキャラは誰一人として救われないですね。剣城の闇は晴れないまま、神童達は管理サッカーに囚われたまま…。
そう考えるとアレスの天秤はGO派にとっては絶望的なものなのでは…とか思ったり。

Re: イナズマイレブンGO The after ( No.2 )
日時: 2018/05/10 15:53
名前: 藍紅  ◆jqzZxVcA6Q (ID: /PtQL6mp)
プロフ: プロローグ side新入生

ざわざわと教室から声が聞こえる。
パッと明るい笑顔を振りまきながら、その少女は教室で新しくできた友達と笑い合っていた。

「ねぇねぇ、部活何にするの?私は手芸部なんだー」
「手芸部いいね!私は書道部にするー貴方は?」
「私?サッカー部だよ」


サッカー部に入ると迷いなく告げた少女に、二人の友人は引きつった表情をし、揃いに揃ってやめた方がいいと言ってくる。
そんな友人たちに、少女は


「貴方達が止めたって、私は止まらない。絶対やるんだ」


と、決意を口に出す。
友人たちはそんなに言うなら、と渋々受け入れていた。




自己紹介の時間となり、順番に自己紹介が始まる。

今は男子の番で、皆口をそろえてサッカー部に入ると言っていた。
少女は呆れている。
あの時と一緒だ。……内申点がほしいが為に、サッカーやろうとする無粋な奴。



「綺埼琉抖(きさき ると)って言いまーす。サッカーやってたんで、ヨロシク。」


だが、その少年だけは何か違う感じがした。
飄々とした雰囲気の少年は、つらつらと自己紹介をしていく。


少女は、不覚にも心ときめいた。
恋心ではない。純粋な好奇心で、だ。


あの子となら本気のサッカーをできるかもしれない…と。




女子の自己紹介が始まり、友人たちも自己紹介していく。
……少女は正直、どうでもいいと思っている。
中学生女子なんてものは、碌な事考えてる奴が居ないのだ。
彼氏がほしいだとか、これが可愛いだとか。

……生温い。


「次の人どうぞー」


先生の声がかかって、少女は席を立つ。
次は少女の番だ。


「出席番号28番、剣城魁翔(つるぎ かいと)です。サッカーやってます。私、女の子らしい趣味とかないんで、
 話しても特に楽しみとかないと思います。それでもいいなら、宜しく」


ぺこり、とお辞儀をして、質疑応答に移った。
……全員が少女に、剣城魁翔に対して手を挙げた。


「ど、どうぞ」


魁翔はその勢いに気圧されて、適当に一番前の女子を指名する。


「あの、剣城って苗字…もしかして、サッカー部の…?」



あぁ、まただ。
魁翔は呆れつつも肯定の意を示す。

すると、静かだった教室がわっと盛り上がる。


「すげー!」
「あの剣城先輩の!?」
「キャー!」



……テンプレート。魁翔はそう思っていた。
雷門中がホーリーロードを勝ち抜き、FFIV2…もとい、グランドセレスタギャラクシーで優勝した事で、
雷門中サッカー部を知らない者など居なくなった。

魁翔の兄……剣城京介もまた、雷門中を、アースイレブンを勝利に導いたメンバーの一人だった。
しかも彼は一番の点取り屋。パワータイプな上テクニックも申し分ない。
キャプテンの松風天馬とのコンビネーションもこの上なく強力であり、松風天馬のアシストで点を決める事は「必勝パターン」とも呼ばれるほどだ。
そんな完璧な兄を持つ魁翔は、どこに居ても「剣城京介の妹」とレッテルを貼られ、凄いのが当たり前と言った扱いを受けていたのだ。

面倒。
魁翔が思うのは、いつもそんなつまらない感情だ。




放課後。
魁翔はさっさと荷物をまとめ、一緒に帰ろうと呑気に話しかけてくる友達に「ごめん」と一言告げて、走り出した。

その場所は、2年1組。
魁翔の兄……剣城京介の居るクラス。

廊下でたむろしている先輩達をひょいひょいと避けて、魁翔は2年1組の教室の入り口を覗き込む。
そこにはいつもの紫色の改造学ラン…ではなく、普通に雷門中の学ランに身を包んだ兄が荷物をまとめている最中だった。


「失礼します」


魁翔は一言そう言って、軽くお辞儀をしてから教室に足を踏み入れる。
近付くと兄はすぐに気付いて、にこりと笑みを浮かべてくれる。


「京兄!サッカー部入部希望!」


元気よくそういう魁翔に、兄…剣城京介は分かった分かった、と苦笑する。
まとめ終えた荷物の中から入部届を一部取り出して、ほら、と魁翔に手渡してくる。


それを受け取ると、兄の綺麗な字で「担当者 剣城京介」とだけ書かれた入部届が目に入る。
やっとだ。やっと、兄と同じ舞台に立てるんだ。
魁翔はワクワクする心をやっとの思いで押さえつけて、ありがとう!と述べた。


「あのー、もう一部貰えますー?」
「え?」


魁翔の後方からそんな声が聞こえて、振り返るとそこには、同級生が立っていた。


「えと、綺埼くん…だったっけ?」
「そ。覚えててくれたんだ?ありがとね、剣城ちゃん」
「え、えと、うん…?」


独特な呼び方に困惑していると、兄・京介が綺埼にも入部届を手渡す。
それがきっかけとなったのか、他のクラスからも何人か入部希望者が来ているようで、ぞろぞろと入部届を貰いにやってきた。


「邪魔しちゃ悪いし、出よ、教室」
「ん、そうだね」


綺埼に声をかけて、魁翔は教室を出る。
じゃ、と言って背を向ける綺埼に、魁翔はちょっと待ってと引き止める。

「何?」
「あの、ポジションはどこ?」
「え……んー、ミッドフィールダーかなぁ」
「ミッドフィールダーなんだ!」
「君は?やっぱり、剣城京介の妹だからフォワード?」
「京兄は関係ないけど……私はフォワードだよ」
「やっぱそうなんだ」


幾度となく聞いてきた反応をした綺埼に、魁翔はまたかと呆れかける。
だが。


「でもさ、君は君だし、剣城京介は剣城京介だよね。期待してる。一緒に頑張ろうね、剣城ちゃん」
「えっ?‥‥‥あ、う、うんっ!」


いつもと違う言葉を言われ、魁翔は動揺しつつも言葉を返す。

雷門が更に有名になってから、いつもいつも兄と比べられて。両親に嘆いても何も変わらず。苦しい思いをしてきた魁翔を。
剣城京介の妹ではなく、剣城魁翔として見てくれたのは。綺埼が、初めてだった。



「……ありがと、綺埼くん」


ぽそりと呟いた言葉は、綺埼には届かない。
だが、それでいい。魁翔は満足そうに、綺埼の後を追った。


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