二次創作小説(紙ほか)
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- 暗殺教室 尊き者の時間3
- 日時: 2018/05/05 20:18
- 名前: 白銀 (ID: uJjLNBYk)
皆さんこんにちは。お久しぶりです。白銀です。
だいぶ時間が空いてしまい申し訳ありませんでした。なかなか書く時間が取れなくて・・・・・・。すみません、いいわけですね。
今作も続きです。前回と違いしっかりかければいいなと思っています。
↓どうぞご覧ください。
「さすが夜叉様だ」
男たちは詩織の体を嬲り続ける。そのたびに詩織の心と体はすり減っていく。
(こいつらの俺への恨みは何なんだ・・・?)
そんなことをずっと思っていた。心当たりがありすぎて、どれがこいつらに該当するのかわからなかったのだ。
一方そのころ、椚が丘では。
「クンクン・・・この先100キロ行った先にも詩織さんの匂いがします」
「単位がでかすぎる!!」
殺せんせーが詩織の匂いをたどり、監禁場所へと向かっている最中だった。その時も烏間は、詩織のことを考えていた。
(詩織・・・無事でいてくれ!)
「烏間先生、詩織さんが心配なのは十分承知していますが、考えすぎもよくありませんよ」
「分かっている・・・だが・・・・・・」
「烏間先生・・・」
烏間の右手は壁を殴ったせいでアザができている。壁は少し歪んだが殺せんせーがすぐに修復した。
「無事でいてくれることを今の私たちには祈ることしかできません」
「あぁ・・・・・・」
一同は殺せんせーの案内でまた進み始めた。
バシャッ!!詩織に冷水がかけられ、息つく間もなく嬲られる。そんな時間がずっと続いた。詩織の意識は徐々に暗闇へと落ちている時間が長くなった。体が休息を求めているが男たちがそれを許さない。詩織はもはや何も考えることをしなくなった。考える余裕がなくなった。考えられなくなっていた。
「もう・・・・・・終わりに、してくれ・・・・・・」
「何だ?夜叉様がたったこれだけで終わりか?」
終わりを求めても聞き入れてもらえない。
「お前たちは、何が目的だ・・・・・・」
それを聞くと男たちの手が止まった。
「お前への恨みを晴らすため」
「何の」
「ついこの間、お前はある一人の男を殺した。そいつは俺たちの仲間だった!!!」
その言葉と同時に詩織への暴力の手が再び始まる。
「あいつは、いい奴だった!世間から見れば、俺たちと同じくずかもしれない!でも俺たちにとっては大事な仲間だったんだ!!」
詩織の頭から血が飛び散る。その言葉を聞いた詩織は、何もしゃべれなかった。ただ、
「俺は・・・・・・殺し屋だ・・・殺し屋は、人を殺すのが・・・仕事だ」
それしか言えなかった。それしか詩織には言える言葉を持っていなかった。
「くそがぁぁぁぁ!!!!!!」
怒号とともに詩織への容赦ない暴力が始まる。詩織が殺した男に同情はできない。詩織にも殺す理由があったからだ。ただ今はそれを言うのはためらわれた。
男が詩織にとどめを刺そうとしたその時、
「詩織!!!!」
見知らぬ男が扉を蹴破って入ってきた。何者かと聞く前に詩織を嬲っていた男たちはみなやられた。
「詩織!!」
入ってきた男は烏間だった。
「な・・・んで・・・・・・」
「理由なんてない。お前を救いたかっただけだ」
枷を外し詩織を抱きかかえる。
「ごめんね・・・・・・惟臣」
「謝るな、お前は悪くない」
詩織がうなずいたのと同時に生徒が入ってきた。
「詩織君!!」
「みんな・・・・・・」
「心配かけやがって」
「ご、めんね・・・・みんな」
「詩織さん、無事でよかったです」
詩織が頷いて、生徒が安心したのとが同時だった。詩織の意識がなくなった。
「詩織?詩織!しっかりしろ!!」
「烏間先生!大変です!早く病院に!」
殺せんせーがマッハで送ってくれたおかげで、詩織はなんとか一命をとりとめた。その後二日間眠り続けたが今では意識もはっきりしており、職場復帰も近かった。
そして現場復帰の当日、生徒たちは詩織の授業を楽しみにしていた。
「久しぶりだもんね〜楽しみだよ」
生徒たちが音楽室に向かっていると、ヴァイオリンの音が廊下に漏れていた。この三年E組の中でヴァイオリンを弾けるのは詩織しかいない。
「詩織君!!」
みんなが嬉しそうに教室に入ると、そこにはきれいな音色を響かせている詩織がたたずんでいた。その音色に烏間や殺せんせーも様子を見に来た。
「これは、詩織さんの即興曲ですか・・・・・・実に素晴らしい」
そしてしばらく詩織の演奏が続いた後、ヴァイオリンを弾く手を止め、振り返った。そこにはいつもの詩織がいた。
「ただいま」
詩織は微笑みそう言った。その言葉に皆が返した言葉は。
「「「おかえりなさい!!」」」
完結
あとがき
いかがでしたでしょうか?お楽しみいただけましたか?
期間がだいぶ空いてしまったので本当に申し訳ありませんでした。
次回、お楽しみに!!