二次創作小説(紙ほか)
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- 人間の獄卒[獄都事変]
- 日時: 2018/06/03 11:47
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
「おーいみんなー!」
慌ただしい足音と共に平腹は館に帰って来た。
「あら?平腹ちゃん、その子どうしたの?」
キリカは平腹が抱いている黒髪の少女を指差した。
獄都にいる妖怪や彼ら獄卒、霊たちとは違う。
「この子、まだ生きている人間ね」
「え?生きてるんですか?彼女…」
佐疫はキリカの隣から黒髪の少女を見ながらそう聞いた。
「えぇ、でもとりあえず寝かせておきましょう。誰か
ベッド貸してくれる?流石にソファで寝かせるわけには
行かないわ」
キリカが全員にそう聞くと斬島が少女を抱き上げた。
「俺の部屋で寝かせます。起きたら呼びます」
「あら、助かるわ斬島ちゃん。お願いね」
- 第一話 目覚めた生きた少女 ( No.1 )
- 日時: 2018/06/03 12:04
- 名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)
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数十分して彼女は目を覚ました。
「お、起きた!」
「平腹がうるさくしたからだ」
「え!?俺のせいなのか田噛!!」
二人を余所に斬島たちは彼女を見た。
「ごめんね起こしちゃって」
「あ、いや気にしないでください」
彼女は辺りを見回す。やはり戸惑っていた。
「あのここは?」
「ここはあの世の首都、獄都。僕は佐疫、で左から斬島、
谷裂、木舌、キリカさんとあやこさん。で、あっちで
口喧嘩してたのが田噛と平腹」
佐疫は戸惑う彼女に丁寧に紹介する。
彼女も落ち着いたのか頭を下げ礼を言った。
「私は田神 千歳です。あの助けてくれてありがとう」
「礼なんていらないよ。それで聞いても良いかな?」
「なんで生きている私がここにいるか、ですよね?
それは…私にもよく分からなくて…」
それを聞き全員が驚いた。
彼女自身も分からない、それではお手上げだった。
「どうする?」
「とりあえず今はここにいてもらおう。生きたまま外に出歩けば
妖怪たちが集まってきそうだ」
木舌と佐疫は意見が一致した。
「千歳ちゃん、君を一人外に出すことはできない。だから
しばらくはここにいてもらってもいいかな?」
木舌は彼女にそう聞いた。
「分かりました。ここにいさせてもらいますね」
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