二次創作小説(紙ほか)
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- 特殊村2
- 日時: 2018/07/17 20:53
- 名前: 水根鳴海 (ID: VMvMkRLZ)
- プロフ: http://tokusixyumura.
特殊村
第二話 特殊村生活の始まり
この特殊村に来てから大体一週間がたっただろうか。今日は初日と打って変わって快晴だった。ここは病院で、頭部の出血の処置を行ってもらっていた。と言っても最近は立ち上がると立ちくらみがする程度なので、弄さんが私が特殊村に住む準備が終わるのを待っているだけなのだが。
「やぁアムちゃん気分はどう?」
不意に部屋のドアが開き人が入ってくる。緑色の髪をした青年がそこにたっていた。
彼はこの病院の唯一の医者で、名前をライというらしい。私よりも年下なのに医者なんて単純にすごいなと思った。
医師免許などは持っているのかと聞いたところはぐらかされたので持っていないのだろう。ふつうに犯罪である。
「あ、はいおかげさまで、助かりました」
「うんうん手術が必要なほどではなかったから正直助かったよ。跡は残っちゃったけどね」
今私が気絶した原因でもある頭の傷は完全にふさがった。しかし跡は残ってしまい、珍しい白髪に相まって中々目立っているがこのさい仕方ない。
「先生も……」
「先生なんてよしてよ。ライで十分だよ」
「じゃあライ……さん」
彼は苦笑しながらもそれでいいと返してくれた。
「じゃあライさんは……なんで毎回傷が増えてるんです?」
彼は緑色の髪をしているごく普通の青年。
彼の肉体は見るたびに服の外だけでも見てわかるほど傷が多かった。
「あ、これかい? まぁちょっとした夫婦喧嘩さ」
ライさんが結婚済みなどという話初めて聞いた。と言っても出会ったのが一週間前程度なので、知らなくても仕方がないとは思うが、結婚に反応してしまうのは女である以上仕方がないのであろうか。そのことを伝えたら。
「あーまあこの村で結婚してるのも僕達だけだしね」
と恥ずかし気に語ってくれた。
「そんなこと話してると本題を忘れそうだよ。ちゃっちゃと話そうか」
「あ、はい本題……ですか」
話をそらされてしまったような気もするがまあいい。
「で本題なんだけど、弄さんが住むとこ決まったから早い内に役所に来いだって。おめでとうでいいのかな? 退院だよ」
と語ってくれた。そこまで感動できる程長くつらかったわけでもないので特にこみあげてくるものなどは無かった。
「じゃあ荷物持って出口はあっちね、ここでまた会うことがないことを願ってるよ」
最後にお礼を言って病院を後にする。村といってもものすごく小さい村なので移動にそう時間はかからない。荷物など元々持っていた物も少なく病院で道も教えてもらっていたため、役所にはすぐについた。ちなみに荷物にはスタンガンとか睡眠弾とか入ってた、私は何者だったのだろうか。
役所に入るとそれほど大きい役所ではないためか、弄さんはすぐに見つけられた。それは相手も同じようで、見つけたらすぐに
「よし来たな、んじゃとりあえずそこ座ってろ」
と言われた。
ボーッとアホみたいに待っていると、目の前に弄さんが座って
「よしとりあえず話始めるぞ、面倒なことは追々話すとして。今日の内に最低限決めなきゃなことだけ決める。とりあえず家と仕事だな。」
「仕事ですか?」
家は分かるが仕事というのは役所が決めることではないと思うのだが。
「あーここはほら人も少ないし変な奴らしかいないから、仕事指定しないと変なことやりだすからな。一応税金とかもここにもあるし」
成程、一応理由があったのか。ある程度なら仕事も自由に決められのだと弄さんは語ってくれた。
「で家はここな」
地図を広げて示してくれた。病院近くの家だ、図書館も近くにある。
「あ、はい分かりました。で仕事なんですけど」
「なんだ何かやりたい仕事でも?」
「はい、えっとですね」
「ということで明日からよろしくお願いします」
「はあ……」
そんなわけで私が転がり込んだのは、家からも近い病院の看護師であった。持ち物の財布を見たら医療免許も持ってたし、犯罪ではないはずだうん。
ライさんには微妙な顔をされたが、これでここで住むことは可能になったわけだ、さて次はご近所に顔でも出しに行こうか……