二次創作小説(紙ほか)

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被虐のノエル−思いのノア−
日時: 2018/07/09 20:12
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

日本人だがラプラスに来ていた夢美 希空ノア
ある悪魔と契約する。

灰色と青い目の青年姿をした大悪魔と仲良くなった
ノエルたちを手助けするという契約を交わし
ノアは負の感情を奪われた。

それが過去の話である。

あの日から二ヶ月 ( No.1 )
日時: 2018/07/09 21:12
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

「で、カイ。町のほうはどうだったんだ?」

カイはそうカロンに聞かれ答えた。

「OCT、って奴らが俺たちとフーゴたちを探してるのは
 町がいねえぜ」

カイはそう答え足を速めた。

「ノエルちゃん大丈夫かい?傷のほうは」

カイはそう聞いた。
「えぇ、貴方の力もあって」
「あのカイ、私にまで色々してくれてありがとう」

ノアは照れくさそうにそう言った。
ノアが今着ている青いコートはカイが用意したものだった。

「あー気にするなよ」

カイも少し照れくさそうに頬を掻きそう答えた。

「しかし俺たちも警戒しないとな」
「そうだな」

 ◆

オスカーはある部屋に閉じ込められ拷問されていた。
もう一人の魔人、ジャック・リゾールと共に…。

「いやぁゴメンなオスカー。俺、お前も逃がすつもりだったんだけど」
「気にするなジャック。俺だって同じだ」

ジャックは目の前にいるリベリオを見つめた。

「ほうほう無痛の魔人かの。珍しいの」
「スピカ、だっけ?まぁいいや。で、今日はどんな拷問を
 するつもりなんだ?」
「…ノエル・チェルクェッティ、そしてユメミ ノアについて
 教えてもらおうか?」

リベリオはここ三十日、彼女たちの居場所を割り出そうと
色々質問していた。

「二人についての情報を教えろ」

後半の十五日、ダメージを受けていたのはジャックだ。

「知らねぇよ、ってか言わない」

それを聞いたリベリオは…。

「スピカ、爪一枚」
「おやすいごようじゃ」

ジャックの爪が一枚剥がれる。それでも彼の表情は
一つも変わらない。

「次に彼女らの潜伏場所に心当たりは?」

「(確かノエルとカロンは海に落ちた。その際、あの二人を
 守るためにノアまで…)」

ジャックは頷いた。

「…ノーコメントだ」

ジャックがそう答えると彼の親指の爪が全て剥がされた。
今日の拷問はここで終わり二人が去った後、オスカーは彼の
指を見た。

「もう元通りか。すまない、俺が油断していなければ」
「気にするこたぁねえさ。俺の体は痛みも無いし死ぬことも
 ない…厄介な玩具さ。そんな奴と仲良くして来た奴を
 俺は守るぜ」
「そうだな」




不法侵入者OCT ( No.2 )
日時: 2018/07/10 21:07
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

「…カイどうしましたの?」

ノエルはカイを見てそう聞いた。
カイは隠れていた小屋と雪だるまを交互に見た。

「雪だるまなんて…あったか?」
「い、いやぁ…無かったはずだよ」
「だよ、な…」

カイはそう言うとボリボリと頭を少し掻く。

「で、でも中に入ってみなきゃ分かりませんしそれに
 子どもが作って遊んだのかもしれませんわ」
「そ、そそそうだね!ノエルちゃんの言う通りだし、ささ!
 な、中に入ろうそうしよう!!」

ノアはノエルと一緒に小屋の中へ入った。
少し先に入り二人は足を止めた。

ノア「はい?」
ノエル「え」
???「あ」

二人は天狗並みの速さで小屋から出ていきカイとカロンの元へ
駆けて行った。
彼女たちの慌てぶりに二人は驚いていた。

「ど、どうした?二人とも」
「ふ、ふほぉ…ふひょ、不法侵入者が!!」

何回か噛みながらノアはそう言って出てきた青年を指差した。
オレンジ色っぽい短髪の青年だ。

「…随分と大物の侵入者だな…」
「侵入者とは失礼だな」
「仕方ないそれは事実だから」

そんな会話中に何かを転がす音がした。

カイは思わず二度見する。
「へぇ俺の他にも人型が…スピカ」

カイはそう言って笑みを浮かべた。あまり見たことがない
不気味な笑みをしていた。

「妾の名前を知っている若造がいるとはのぉ…確か
 思想の大悪魔カイだったか」

「入れ違いで逃げられたかと思ったぜ。ノエル、ノア」
「あーこれは…」

ノアは面食らったように額を抑え苦笑いした。

「どうやら私たちのことを調べ上げられているようだな」
「スピカとその人間、魔人だな」

カロンとカイは順番にそう言った。

「で、名前は?」
「何度も何度も面倒くせえな…リベリオ、OCTの」

ノアは更にガックリ項垂れた。

「でも…ここで捕まるわけには」
「そうだな」

「おし、じゃあ俺たちは観戦でもしてますかね」
「が、頑張れカロン!」

ノアはそう言ってカイの隣に立つ。

「スピカ、手は出すなよ」
「分かっておる。妾もまだ雪だるまを作っている途中だしな」


破れる悪魔 ( No.3 )
日時: 2018/07/11 16:52
名前: にゃあこ (ID: s00TEuml)

「ね、ねぇカイ…」

ノアはカロンとリベリオの戦いを見て違和感に気が付いた。
カロンの攻撃は確実にリベリオにヒットしている。
そのうちスタミナが消えていくだろうとカロン自身も
思っていた。

全員同じことを疑問に思っていた。
「(コイツ、何なんだ?攻撃は確かに当たっていた。だが
 スピードが落ちていない)」
「どうしたんだ?」

「カロン、一旦やめようぜ」

カイはカロンに向けてそう言い放った。
何故止めたのかさっぱり分からない。

「な、なんでですの?彼らは私たちを捕まえに…」
「馬鹿、俺の目を忘れたか」

カイは自身の灰色の瞳を指差した。
それでノアとノエル、カロンは納得した。

「そうですわね。貴方が言うのなら」
「まぁ少し不満だがお前が言うなら仕方ない」

「ほぉ…流石思想の大悪魔。相手の思想もお見通しかの?」

スピカはカイの目を見てそう聞いた。

「そんなんじゃない。なんとなく分かるだけさ」
それだけ言い残し彼らは中に入った。
中に入り彼らの用件を聞くことにした。

「率直に言う。仲間のことを全て話せ。お前だってなりたくて
 魔人になったわけではないだろ?お前が話せば命の保証は
 する。勿論ノアも」

その言葉に驚いた。
つまり…。

「助けてやるから仲間を売れってことだな。OCTの管下に入れと」

カイは静かに言った。
だがそれにはノアは反対だった。

「それはすごく嬉しい言葉、だけど…でも」
「お断り、しますわ。私は仲間を売るような輩では
 ございませんし」

「何故自分から戦いに入っていく!?意志なんてもんをなんで
 捨てない!?何故だ!?仕方なく魔人になったんだろ!?」

「それは勿論、最初はそうでしたわ。ただ助けを求めていた。
 でもこれは自分で決めた道ですもの」

ノエルは力強くそう言った。

「私も同じだよ。自分で決めたんだノエルちゃんを手伝うって。
 ラッセルさんの素性を知っている、それを暴くのは他の方法でも
 できる。でも彼はそんな方法でどうにかできる人物じゃないんだ」

ノアもそう言い切った。
リベリオは溜息を吐き、少し離れた。

「スピカ」
「ヒッヒッヒ心得た。ほれ四人とも」

瞬間、ノアたちは膝を落とした。ノアの耳元には何かを呟いた
カイの声が聞こえた。


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