二次創作小説(紙ほか)
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- 拝啓ドッペルベンガー
- 日時: 2018/09/28 18:44
- 名前: 柊 (ID: SiB1Ygca)
*注意*
拝啓ドッペルゲンガー と言うボカロを勝手な解釈で小説にしたものです。
想像していることと、異なる場合があります。語彙力はありません。
「どうも、こんにちは。君の分身です。」
何の冗談だと目を擦ってみても、変わらない。
僕の目の前には、僕がいた。
- Re: 拝啓ドッペルベンガー ( No.1 )
- 日時: 2018/09/28 19:53
- 名前: 柊 (ID: SiB1Ygca)
僕はただただ呆然としていた。そりゃ当然だろう。目の前に僕が居るんだから。こんな普通ならあり得ない状況にいるんだ。でも、いつまでもこうして呆然としている訳にはいかない。
「な、何で僕の...分身が、いるの?」
このあり得ない状況に恐怖を覚えながら聞いた。
「もう1人自分が居たらと、あなたは言いました。そんな真摯な願いが僕を呼んだのさ。」
そりゃ何回でも願ったさ。自分の代わりがいれば、楽できるんだから。
でもそんなのただの叶う筈の無い願望で本当に叶うだなんて、誰も想像しないだろう。
「僕は君の代わりです。君の代わりにやりたくないこと等何でもやりますよ。」
「本当に!?何でも?」
「えぇ、やります、やります。何でもやります。僕は君の分身です。」
彼は優しい笑みを浮かべていたが、何故か少し不気味な笑みにも感じた。
僕は彼の言葉に乗ってしまった。そんな都合の良いことが続くほど、この世は甘くないのに
- Re: 拝啓ドッペルベンガー ( No.2 )
- 日時: 2018/09/28 20:31
- 名前: 柊 (ID: SiB1Ygca)
僕の代わりに、彼は学校へ行った。
高校2年の僕は親とはあまり合うことはない。父は転勤のため別で住んでいる。母は仕事に追われているため、家にいる時間は少ないし、いる時間は基本的に僕が寝ているときだ。
だから、彼が家に居ても、僕が平日の昼間に居ても、誰も何かを言う人等いない。
だからといって、今まで学校をずる休み等したことはないのだが。
一応自分が行っているから、ずる休みではないと思うが、悪いことをしている気分だ。
そもそも彼は何なんだろうか。
分身と言っても僕が願ったからと言ってすぐに現れるものなのだろうか。
考えても考えても、わからない。考える意味等無いのかもしれない。
ねぇ...
君は誰。
- Re: 拝啓ドッペルベンガー ( No.3 )
- 日時: 2018/09/28 20:55
- 名前: 柊 (ID: SiB1Ygca)
彼は学校で完璧に僕をやっているらしい。
これまでの思い出や友達との関わり、全て僕と同じだった。見た目だけでなく性格など間違いなど無く、やっぱり本当に僕なんだ と思う。
でも、少し違ったのは、彼が楽しそうに、嬉しそうにしているのだ。
僕がつまらないと思っているわけではない。友達もそこそこいるし、学力も平均の少し上位だ。
でも、何か違った。その何かもわからなかった。
この蝕まれた存在に、まだ気付かずに、世界は回り続ける。
- Re: 拝啓ドッペルベンガー ( No.4 )
- 日時: 2018/09/29 18:27
- 名前: 柊 (ID: SiB1Ygca)
僕は月曜日、久しぶりに学校へ行った。彼は自分が行くと言ったが、さすがに悪いと思い登校した。
普段あまり好んで学校へ行く訳では無いのだが、ずっと行かなければ、友達と関わることもないため恋しく感じてしまったのだ。
前に友達がいるのを見つけ、
「おはよう。」と、
「おぉ、おはよう。」
友達とのいつもどうりな挨拶をした。
昨日のテレビの話や、今日やる授業の話、
ここまでは
いつもどうり、だった。
いや、ただ単に奇跡的に噛み合っていただけなのかもしれない。
- Re: 拝啓ドッペルベンガー ( No.5 )
- 日時: 2018/09/29 19:42
- 名前: 柊 (ID: SiB1Ygca)
授業中、内容が全然理解出来なかった。
当然だろう。ここ数日の授業内容などさっぱりなのだから。
やはり少し位は確認しておくべきだったのか。と、後悔しながら、授業を受けた。
授業終了の鐘が鳴った。
「なぁ、ここ教えて~」
あ、やば。
これはいつものことだ。いつもなら普通に教えている。
だが、全く理解してないのだから、逆に教えて欲しい位だ。
「ごめん。ちょっと僕も理解出来なくてさ...」
「え、お前が理解出来なかったの!?」
「いや、そこまで驚くことじゃ...」
じゃ、他の奴に聞いてくるわ~ と言いながら去っていった。
昼休み、購買で買った昼食を食べながら、教室で友達と話している。
話していて、そういえば、1人いつも駄弁っている友達がいないなと、机を指差して
「ねぇ、あいつは?」
「は? あいつ、転校しただろ。今更何言ってんの?」
転校?聞いてない。
「え、嘘でしょ。何で?」
「何でって、親の転勤だって。...は?覚えて無いの?」
「...知らない。」
誰かそんなこと言ってたか?
「マジで言ってる?冗談なら辞めろ。ちゃんとお前も別れ言ったろ。」
...あ、もしかして。
君が言っている僕は彼なのか...
「お前今日大丈夫か?」
「へ?」
「珍しく授業内容理解してないし、転校してんの忘れてるし。」
「なんか、いつものお前じゃないぞ。」
「なぁ。」
「お前、誰。」
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