二次創作小説(紙ほか)
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- D.Gray‐man【オリジナル】
- 日時: 2019/05/04 10:12
- 名前: イツハ (ID: s00TEuml)
黒の教団本部に新しくやってきたエクソシスト成神桜花が主になる物語です。
- Re: D.Gray‐man【オリジナル】 ( No.1 )
- 日時: 2019/05/04 11:48
- 名前: イツハ (ID: s00TEuml)
地下水路を進む船に桜花は揺られていた。エクソシストになって初めての仕事である。
リナリー「桜花、緊張してる?」
桜花「え?うん、まぁ…少しだけ」
リナリー「良いのよ、そんなに緊張しなくても。私やアレン君、ラビがサポートするから」
桜花は小さく頷いた。やってきたのはロシア、その天候は極寒だという。予想通り肌寒い。
アレン「確かこの町にイノセンスがあるって話ですけど…」
ラビ「さ、寒いさぁ‥‥!!!」
桜花「本当だよぉ、話に聞いてた通り…」
桜花は身体を摩った。そんな桜花に何かが近寄る。全員が叫んだ。桜花は振り向きつつ飛び退いた。
水色がかった白髪の青年が睨んでいた。青年は舌打ちする。
???「エクソシストか…死ね!!」
青年が右腕を振り上げる。その腕は異形だ。しかも氷で出来ている。まさか!
アレン「なっ!?まさかあれってイノセンスですか!!?」
桜花「ま、待って待って!!」
???「やめてやれよ!ユリウス」
ユリウスと呼ばれた青年が動きを止めた。腕は元の形に戻り警戒しながら距離を取る。
ユリウス「どうして止めるんだよ…ジュリウス」
ジュリウス「あのエクソシストとは違うだろ。それに悪いのはAKUMAだろ。すまないなエクソシスト
俺はジュリウス・シーザー、そっちは俺の双子の弟ユリウスだ。あんまり責めないでくれよ」
彼らの家に案内され四人は席に座った。二人だけで暮らすには少し大きい家だ。写真には
ユリウスとジュリウス、そして少女と両親らしき人物が映っていた。
ジュリウス「悪いな襲い掛かって…そっちの人、桜花だっけ?凍傷とか無いか?」
桜花「あ、いいえ大丈夫です」
驚きはしたけども…。心の中で苦笑した。ユリウスは不満げな顔で乱暴にカップを置いて
そのまま部屋を出ていった。
ラビ「俺たちが言うのもどうかと思うが…乱暴すぎるさ!!」
リナリー「まぁまぁラビ、落ち着いて」
ジュリウス「ちゃんと話すから落ち着いてくれよ」
- Re: D.Gray‐man【オリジナル】 ( No.2 )
- 日時: 2019/05/04 13:18
- 名前: イツハ (ID: s00TEuml)
ジュリウス「俺とユリウスそして妹のシルヴィア、で両親の5人家族だったんだがな。親も妹も
皆AKUMAに殺されたんだよ」
アレン「AKUMAに…じゃあ何故ユリウスは僕たちに襲い掛かって来たんですか?」
ジュリウス「そのAKUMAがエクソシストに化けてたらしくてな。それで警戒してるんだろ。で、
お前らはこれを探してたんだろ?」
ジュリウスは手袋を外した。手の甲には赤い十字架が刻まれている。左腕が炎に包まれて
ユリウスと同じように黒い腕に変わった。
ジュリウス「AKUMAに襲われた時俺たちはそれぞれ凍傷と火傷を負った。右半身、左半身にな。
その時から俺たちの腕はこうなったんだよ」
ラビ「これって…アレンと同じ寄生型のイノセンス!」
彼らの経緯を聞き夜になった。イノセンスは適合者の強い思いに反応する。
リナリー「あの二人の思いって何なのかしらね」
桜花「…思いには色々ある。救いたい、とか役に立ちたいとかもあるけど逆に殺したい、
復讐したいって思いもあるんじゃないか?そうなるとあの二人は後者かな…家族を殺した奴らが
許せない、とかね」
リナリーからの返事はない。
朝になり桜花は目を覚ました。階段を降りるとそこでは怒鳴り声が聞こえた。ジュリウスと
ユリウスだ。
ユリウス「あんな奴らの何処が信じられるんだ!!アイツらがもし…そしたら今度は俺たちかも
知れないんだぞ!!!」
ジュリウス「俺たちを殺す気ならとっくに殺されてるだろ!」
ユリウス「でも!!!でも…」
桜花は扉に耳を当てる。手がドアノブに当たり微かに音を立ててしまう。桜花はとっさに扉から
離れた。扉が開き氷のナイフが桜花の顔横を抜けた。ユリウスが氷の右腕を振り上げていたが
その腕をジュリウスは掴んだ。上の階から騒ぎを聞きつけアレンたちが降りて来た。
ユリウス「ッ、離せジュリウス!!!アイツらを殺さないといけねえんだ!!」
ジュリウス「離すわけねえだろ!!お前がアイツらを殺したらお前もあのAKUMAと同じになるぞ。
人間を殺すわけにはいかねえだろうが!!」
- Re: D.Gray‐man【オリジナル】 ( No.3 )
- 日時: 2019/05/04 14:02
- 名前: イツハ (ID: s00TEuml)
ラビ「はぁ…落ち着いたみたいで良かったぜ…」
ユリウス「…」
ユリウスは全員を睨んでいた。
ジュリウス「で…イノセンスの適合者はエクソシストにならなきゃいけないんだったか?
俺はなってもいいぜ。そうすれば妹たちの仇も取れるはずだからな」
アレン「ユリウス。僕はAKUMAと人間を見分けることが出来ます。ここにいる人は全員
AKUMAではありません。ここは僕たちを信用してくれませんか?」
ユリウスはそっぽを向く。家の扉を叩く音がしてジュリウスは席を立ち扉を開けた。そこには
一人の少女が立っていた。ユリウスも遅れて来て驚いた。
ジュリウス「シルヴィア…!?嘘だ、何でここに…」
シルヴィア「何言ってるの、お兄ちゃん。退院できたんだよ?」
ジュリウス「いや…でも…お前は…俺たちの前で死んだんじゃあ…」
シルヴィアはクスクスと笑ってジュリウスに抱き着いた。
シルヴィア「私は生きてるでしょ?暖かいんだからね。ほらユリウスお兄ちゃんも!」
シルヴィアに手を引かれユリウスもジュリウスの隣に立った。アレンが何かを察するのと
ジュリウスたちが異変に気付くのはほぼ同時だった。ジュリウスの左肩をシルヴィアが貫いた。
桜花「ジュリウス!!」
ジュリウスは息を吐いた。シルヴィアの姿をしたAKUMAは本来の姿になった。だが瞬間その
AKUMAは炎に包まれた。
ジュリウス「その汚れた手で、声でシルヴィアを真似るんじゃねえ!!」
次々とAKUMAが集まってくる。全員のイノセンスが迎え撃つ。桜花は弓を構え矢を放った。
放たれた矢はAKUMAたちの顔を射抜いていく。背後から来るAKUMAはユリウスの氷によって
凍らされ砕けていく。そしてあっという間にAKUMAは全滅した。
翌日の朝、シルヴィアたちの墓にジュリウスとユリウスそして桜花たちは来ていた。ユリウスは
墓の前に固定されている花瓶に数本の花を入れた。
- Re: D.Gray‐man【オリジナル】 ( No.4 )
- 日時: 2019/05/04 18:30
- 名前: イツハ (ID: s00TEuml)
桜花のイノセンス【出雲】は普段勾玉の形をしていて発動時に様々な形に変わる。刀、弓、盾(鏡)
になると話した。
リーバー「三種の神器…ねぇ」
桜花「弓は例外になるけど剣は武や勇、鏡は太陽や知、玉は月や仁とされてる」
神田「三つに変形するイノセンスか…」
桜花の後ろに一人の男が立った。全員が振り向いた。銀髪の無愛想な男だ。
ジョニー「お帰りヴァン!」
ヴァンと呼ばれた男は小さく頷いてから桜花のほうを見た。
リナリー「あ、ヴァンお帰りなさい。桜花この人はヴァン・ラージスト」
桜花「そっか…私は成神桜花です」
ヴァン「…日本人、新人か」
ヴァンは大剣を背負い直し部屋を出ていった。
リナリー「あんな感じで無愛想に見えるけど優しい人だから大丈夫よ」
桜花は少し微笑み頷いた。人は外見だけでは分からないようだ。
ジュリウス「スゲェな、ここ」
団服のジュリウスとユリウスが来た。今日から二人もエクソシストになった。兄ジュリウスは
炎を操る右半身を持ち弟ユリウスは氷を操る左半身を持つ。
リーバー「おぉ、この二人が噂の新人エクソシストか」
ジョニー「それも双子かぁ、流石にそっくりだな!」
どちらも顔はそっくりだ。ジュリウスは赤髪に青の目、ユリウスは白髪に赤紫の目をしている。
最近までかなり強かったユリウスの警戒心は既に薄くなっていた。
数日後、任務で元帥クロス・マリアンを探すために彼が目撃された国を周ることとなる。主に
アジアの国々だ。クロスを探すのは桜花、アレン、リナリー、ラビ、クロウリーそしてジュリウスと
ユリウスだ。かなりの大人数で探すことになる。
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