二次創作小説(紙ほか)
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- この素晴らしい世界に祝福を! アクアルート8
- 日時: 2019/05/11 13:42
- 名前: 京都花漣澪 (ID: LmekyLqy)
第8話
「好きだ」
ダクネスの言葉を聞き俺は下を向いた。
めぐみんの告白の時と同じくやっぱり実感がない。
ダクネスは俺の方を見ているのだろう。
答えを待っている。
答えはもうわかっていた。
アクアが好きだからダクネスとは付き合えない。
なのに。
言葉が、出てこなかった。
ダクネスのことは好きだ。
仲間として。
もちろんめぐみんも。
でもアクアは特別で異性として好きなのだ。
でも・・・。
さすがに何回も告白されたら本当に実感がない。
答えはわかっていた。
でもアルリとめぐみんに告白され、断るのが申し訳ないと思うようになった。
だから。
黙っているしかなかった。
「・・・」
ダクネスは何も言わなかった。
ただ俺と同じように下を見ていた。
もしかしたらわかったのかもしれない。
ダクネスと付き合えないことを。
さらに時間が過ぎた。
「なぁ・・・」
ダクネスが体を起こして上を向いた。
「カズマは、誰が好きなんだ?」
それは、俺に聞いている。
誰が好きなのかと。
俺は黙った。
言ってしまえばダクネスが傷付いてしまう。
でも。
言わないといけない。
「みんな好きだよ」
と俺は言った。
これが一番いい答えだと思ったからだ。
「・・・みんなか。その中でも誰が一番好きなのか?」
と、ダクネスは言った。
正直に言った方が俺はいいと思う。
たとえ誰が傷付いても。
本当のことを言った方がいいのではないか。
嘘をつくよりもちゃんと言った方がいい。
でも。
やっぱり・・・。
だけど!
「ダクネスとは付き合えない。・・・ごめん」
と俺は言った。
迷って迷ってそう言った。
「そうか。うん。わかった」
とダクネスが言った。
意外なほどすんなりそう言った。
わかっていたのかもしれない。
「でも」
まだ何か続きがあるのだろう。
「私のことは忘れないでくれ。離れてしまっても忘れないで」
「ああ。俺と、ダクネスと、アクアと、めぐみん。永遠の仲間だからな」
いつかは離れ離れになってしまうかもしれない。
二度と会えない日が来るかもしれない。
でも。
俺達4人は。
永遠の仲間だから。
離れてしまってもずっと、ずっと繋がっているから。
ダクネスのことを忘れたりなんかしない。
断ってしまったけど。
これで良かったのかもしれない。
ダクネスの気持ちを知れたから。
後悔はない。
「カズマ。アクアのことを探しに行くのだろう?カズマなら絶対に見つけれるはずだ。だから。信じているぞ。行ってきて」
仲間に支えられて。
本当に4人で仲間になれて良かった。
「うん。行ってくるよ」
「ああ。待っているぞ。早く帰って来てくれ」
「じゃあ。行ってきます!」
俺はダクネスの部屋を出た。
「めぐみん。行ってくるよ!」
「はい。いってらっしゃい」
めぐみんにも言って俺は屋敷を出た。
全速力で俺は走る。
愛する人を探すために。
今アクアがどこにいるか、何をしているか、知らないけど。
絶対に俺がアクアを見つける。
だから。
待ってて。
今すぐ迎えに行くから。
「アクアーーーーーーーーーーーーーっ!」
そして最愛の人の名前を呼んで。
どんなに過酷だったとしても。
どんなに辛くても。
頑張るから。
「待ってろよぉーーーーーーっ!」
俺はそう叫んだ。
- Re: この素晴らしい世界に祝福を! アクアルート8 ( No.1 )
- 日時: 2019/05/11 13:47
- 名前: 京都花漣澪 (ID: LmekyLqy)
どうも。京都花漣澪です。
第8話で第1部が終わりました。
第2部では本格的にアクア探しがスタートします。
皆さんぜひ読んで下さい。
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