二次創作小説(紙ほか)

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貴方のための嘘。
日時: 2019/08/26 22:56
名前: 佳山 尊 (ID: ry6iEphp)


貴方はいつだって正しかった。



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はじめまして。佳山尊(カヤマ ミコト)です。

前使っていた名前はミクです。

では、お楽しみください。


Re: 貴方のための嘘。 ( No.1 )
日時: 2019/08/26 23:07
名前: 佳山 尊 (ID: ry6iEphp)

結局、人間って呆気なく人生を終えるものだ。

明日死ぬか、今日死ぬかなんて分からない。だから一日を大切にするべきだと多くの人

は言う。

「でもさ、不老不死も嫌だよね、」

死ぬのも、死ねないのも嫌だとは存外人間とは我が儘なものだ。

左右にある窓からは日光が痛いほどに差していた。

溶け出した氷はカラリとグラスの中で音をたてる。

このいかにも特徴のないカフェは友人との暇潰し場所としては最高だった。

「ね、お前もそう思うだろ?」

Re: 貴方のための嘘。 ( No.2 )
日時: 2019/08/27 23:10
名前: 佳山 尊 (ID: ry6iEphp)

その「友人」である佐倉はスマホの上で指をスライドさせながら意味ありげに私に微笑

んだ。

これだから佐倉はやれイケメンだ、やれ美少年だと囃し立てられるのだ。

眉目秀麗の友人がいても世間は私をイケメンだのとは評価しない。私は佐倉のその顔が

嫌いだった。

理由?そんなものないだろう。これは高望みと汚い妬みだ。

嫉妬は醜いと言われる意味がようやくわかったような気がする。

佐倉はまたスマホへと目を落とした。

「そうかなぁ・・・」

ザクザクとストローで氷を突く。

氷が溶けだし、グラスの中で二段のグラデーションを造り出した。舌に乗せれば、薄まったコーヒーの味がする。

うっすい人生だとか何だとか言われたことをふと思い出した。





Re: 貴方のための嘘。 ( No.3 )
日時: 2019/08/27 23:18
名前: 佳山 尊 (ID: ry6iEphp)

「無くなったら、作り直せば良いだけじゃないか?」

空になったグラスをゆっくりと机に置く。それと殆ど同時に佐倉は顔を上げた。

私が変人か何かと言いたいような顔。やっぱり佐倉は分からずやだった。

「形あるものは、いつか壊れる。なら、作り直せば良い。」

私は、そう言いたいんだ。

口に出してしまえばそれまで。佐倉はへー、と興味なさげに私を見た。

彼は分からずやだが頭はいい。私の目を見れば、どうにかなると知っている様子だっ

た。

全く、嫌な男だとつくづく思わされた。


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