二次創作小説(紙ほか)
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- It doesn't normally move.
- 日時: 2020/01/04 19:55
- 名前: S(*W∀・´)SORA=雀 (ID: Celci0pi)
- プロフ: http://www.capcom.co.jp/basara4/
警告
PCが正常に動きません。
お使いになられているPCはトロイ木馬のウイルスに感染しています。
ですから下記の命令に従って下さい。
このアプリをダウンロードし、手段に従い200秒以内にウイルスを退除....
「ウイルスは、絶対に退除しないで下さい。」
ウイルスは、正しく対応すれば、治るのだから───
...まるで痣───掠り傷だ...
痣は、刃に削られ血は出ない。痣なのだから───
『朋よ───』
突然、義輝の声が聞こえる...
左近はその義輝の声に、眠りから目を覚ました。しかし、まだ他の兵士は目を覚まさない───何故だろう、と思っている内に両腕が徐々に痒く──いやチクチクする...その感覚が現れた。
「クッ...なにコレ...!?」
手袋を片方だけ外す。すると、その瞬間左近の目に光が失った。
腕が痣だらけだ───それだけでは無かった...
皮膚が、全く無い───
痣の傷から肌の油がサラサラと左近の腕を通る。
左近は自分の腕の姿を見る度に、徐々に怖くなる。しかし目を覚ます前に聞いたあの声は、まだ聞こえてくる...
「もしかして俺だけが...な...なんで俺だけがこうなっちまうんだよ...?」
痣だらけの腕から油がまだ流れ、そして太股に垂れる。
その油が太股の痣に染み着く。すると、左近は刺激痛を感じる───
「あ...あ、な...なんで...俺...?」
左近は脚にも痣が出来過ぎていると解ると、恐怖のあまり涙を流す。
昨日は一個も怪我していなかったのに...何故だろうか...
腕を見詰めながら深く考える。すると左近はある事に気付いた。
義輝...?
「朋...かが...この痣に怯えて居たとするか...幾ら考えようと答えは見付けられぬと思え...朋よ...いや、若き諸君よ...」
義輝が言う事は全て、今の左近に当てはまっていた。
左近は何も考えられなくなりただ恐怖だけが沸き立つだけだった。
- Re:【第一話目】妖笑シテイテソレデ馬鹿 ( No.1 )
- 日時: 2020/01/05 15:15
- 名前: S(*W∀・´)SORA=雀 (ID: Celci0pi)
「バカだ...俺ぁ....もう大バカだっつの...」
痣だらけの腕から油がじわじわ沸き立ち流れ...
そして左近はあまりの恐怖に涙を浮かべながら妖笑し、油が流れるばかりのこの手をグッ...と握る───
怖過ぎるのに、笑う理由も解らずになんて馬鹿馬鹿しい。
───だから、左近はやってやった...
痣だらけで肌の油が吹き出て止まらないこの腕を───
歯で、腕の肉ごと食い千切った...。
そんなのなんか勿論、今度は食い千切った所から血が溢れる。
左近はこの血───この痣を見詰める度に、涙が止まらなくなった...
肌の油と血が混じり合い、垂れるだけのこの水は...
いや...赤黒い血の色.....
ランサムウェア...かよ───
左近が食い千切りそこから流れ出すあの血は、ランサムウェアのあの色みたいだ───
ランサムウェアに感染すると...
突然、鍵穴のロゴと赤黒いページが現れて、「金を払え」と脅し、
制限時間内に払わなかったらPCがロックする恐ろしいウイルスだって───
そして、目が真っ赤で、黒いシーツを着てる様なピエロみたいなあの白い顔───
───腹話術人形ビリー...
それを見たなら...きっと頭から離れなくなる程の恐怖に陥るんだろうか───
あの人形は、ランサムウェアの恐ろしさを知らせる物みたいだ───
赤は、随分この恐怖が沸き立つ色なんだ───
ランサムウェアに踏み付いただけでまるで自分が真っ暗闇の部屋に閉じ込められた様に、
鎖で閉ざされた扉は、もう自分も誰も開けないんだと───
可笑しな真似をしただけでこの部屋に一生隠るんだと───
怖過ぎる...
左近は、痣だらけで肌の油が沸き出ている腕だとは関わらず、恐怖のあまり手で涙を拭く。
「ホントに俺はバカだッ......」
激しく泣きながらそう囁く───
この痣は、ランサムウェアのあの恐怖と同じ様に怖い物だった...
何時かこの腕が、ぐしゃぐしゃになっても可笑しくないと思ってしまう───
左近はこの悔しさに推され、腕をもう少し食い千切ろうと思ったその時だった。
「左近っ!三成様がお呼び出しですよ!」
左近ははっとした。
石田軍の兵士が三成から呼び出しが有ると報告するが───
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