二次創作小説(紙ほか)
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- ワールドパニッシャー「1話 もう一人」
- 日時: 2020/01/08 21:31
- 名前: メリクリ坊や (ID: faEjOLLx)
この物語を読もうとしてくれてありがとう、まだまだ僕は半人前だけど君たちをこの物語の世界へ引き込ませれるような話を作ろうと思う。
———西暦2800年。地球がまだ一つの世界として存在していたこの時、我々の平穏で普通な生活は壊される。この世界に【もう一つの世界が衝突してしまうこと】をまだ誰も知る由も無かったのだから…
〜〜〜〜〜
「ひゃっほー!」
「おい雄斗、そんなに飛ばすとあぶねえって!」
ここは2800年の日本。科学技術が発達し、乗り物も建物も近代化された未来だ。しかし、昔の日本と比べれば、建て物も服装も白色で統一されていて、やがて外国からは日本と言う国を【白の国】と名付けるようになったのだという。また、それを象徴するように、総理大臣が代わっては日本の国旗から日ノ丸が消え、真っ白の旗へとなり、それが今の日本の国旗となってしまったらしい。最初は勿論不満も溢れていたが、この2800年となっては、国民はそんなことはどうでもよくなっていた。むしろ科学技術も発展していく中で、人類も進化をつづけていた。昔は10歳で数学を全て理解した天才児が居たとされているが、今となってはそれは普通となっている。遺伝子操作で脳に入る容量をバージョンアップさせ、これからの社会を担う児童は全て天才児で溢れかえっていた。そんな日本の中、今二人の男子学生がジェット式のスケートボードに乗って下校をしている最中だ。雄斗と呼ばれている少年は【瀬戸口 雄斗】と言い、その彼を追いかけている少年が【神崎 零音】と言う。二人は幼馴染で、登下校は勿論のこと、遊ぶのも一緒だった。おまけにヤンチャなため学校や街では知らない者は多かった。だが、そんな彼らにも良い所はある・・・
「ん、おいお前、大丈夫か?」
「どうしたんだ雄斗」
「いや、この子が親とはぐれたらしくてよ」
スケートボードで疾走する中で、泣きじゃくる一人の幼い少女をみかけると急ブレーキをかけそっと優しく雄斗が声をかける。親とはぐれてしまったとのことで、二人はお互い頷き合い少女を交番へと送り、無事保護者と再会できたのだった。ヤンチャと言われている二人だが、その内面には優しさを秘めている。そんなことから住人の中には二人を尊敬する者も居るのだった。そんな感じで二人は毎日を楽しく充実して過ごしていた。そう、今日までは………
「今日は良いことしたな〜おまけに鯛焼き貰ったし!」
「あぁ、そうだな……やっぱりお前と居ると毎日が楽s……」
————バンッ!!
突如鳴り響く物騒な銃声。その音と共に零音の心臓を銃弾が貫くのだった。
「っ!零音!!」
「……んだこれ……血……?」
突然の事で意識が追いつかない二人。零音も最初は驚きが勝っていたためしばらくつっ立ったままだったが、やがてその場で倒れてしまう……。
「え、……え……何が起こってんだよ……誰が零音を……」
零音を慌てて抱きかかえるも、零音の身体は冷たく、息をしていなかった。恐る恐る銃声のする方へ目を向けるとそこには・・・
「……!何で……零音が……二人も…」
自分が目線を上げた先に、銃口を向けた神崎零音が不敵な笑みを浮かべて立っていたのだった。雄斗には、一体何が起こっているのかすらも分からぬまま、その場でしばらく沈黙が走るのだった
—1話完—