二次創作小説(紙ほか)
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- シューティングスタープリキュア『オリキュア』
- 日時: 2020/02/08 22:07
- 名前: 日の入り時子 (ID: xs5T8t9X)
虐められた過去を持つ主人公、月守奏は人一倍道徳心がある少女。
そんな彼女はある日、息も絶え絶えの人物に手を差し伸べたときにプリキュアに
選ばれてしまった!?
- Re: シューティングスタープリキュア『オリキュア』 ( No.1 )
- 日時: 2020/02/08 22:34
- 名前: 日の入り時子 (ID: xs5T8t9X)
この辺りでやっと一人だ。内気な奏は少し安堵した。近くの公園を通った時、事件は起きた。
否、人生の転機が来た。荒い息が聞こえ彼女は走り出す。背も高く整った顔立ちの青年で
見惚れてしまいそうだが今はそんな状況じゃない。
「あの…大丈夫ですか?この水、まだ私は口付けてないので」
「あぁ、すまないね。けど君は早く逃げろ。来るんじゃない!」
男は叫んだ。
「い、いやでも!ここで見捨てたら後味が悪いし…」
ズシンと言う音と共に地面が揺れる。辺りを歩く人たちの動きが全て止まった。
近くで男が「しまった」と呟く。
「おっと逃げるなよ。苦しみたくなければな…って、あぁ?人間?」
上から声が聞こえ見上げると赤髪の男が怪訝そうに奏を見ていた。彼は降りてくると彼女に
顔を近づけ、まじまじと見る。
「不運だな、お前。まぁ良いか…オイ、お前だよお前。さっさとそれを寄こせ」
赤髪の男は銀髪の青年にそう言った。威圧的な口調だ。奏は怯える自分の心に鞭を打つ。
銀髪の青年が抱き抱えていた箱に入っている、とあるリングが淡い橙色の光を放っている。
「そういう言い方はどうかと思います。貴方、敬語って言葉を知らないんですか?」
空元気だと分かると男はふと笑みを浮かべた。
「良い度胸だな。見たところ、学生か…」
更に光は強くなり、やがて辺りを包みだす。赤髪の男、ゼクスは目を細める。銀髪の青年
シルヴィアは驚きを隠せない。橙色のリングは奏の右手に収まる。光に包まれた。
「マジかよ…アイツは!!」
「勇気の戦士…キュアルーチェ!?あの子が…!!」
生まれ変わったような気分だ。自分に自信が持てる。体も動きやすい、体力のなさは
感じられない。ゼクスは諦めたように溜息を吐いた。高く跳躍からのドロップキック。
「これって…」
「それは君の武器、穢れてしまった心を救済する勇気の剣だ。君は月守奏であり
キュアルーチェ、俺は君のお前の使い魔シルヴィア」
「使い魔って…今はそれどころじゃないよね。行くよ!ルチェ・ソラーレ!!!」
剣を上から下へ振り下ろし放つ極太レーザー。それは目の前の怪物を貫き掻き消す。変身が
解けると同時に時間も動き出した。シルヴィアは白い猫へ姿を変えた。
「そんなこともできるの!?」
「使い魔、だからな。案外プリキュアは近くにいるものだ。例えばお前の友だちとかな」
- Re: シューティングスタープリキュア『オリキュア』 ( No.2 )
- 日時: 2020/02/08 23:18
- 名前: 日の入り時子 (ID: xs5T8t9X)
「ちょ、ちょっと早いよ!巴!」
奏は慌てた口調でいう。長い栗色の髪の少女は九重巴、音楽が好きなロックな少女。
巴に無理やり連れてこられて奏はあるバンドのコンサートに来ていた。一番前に来ると
目の前にはギタリストの男が立っていた。結構な有名人、陽炎と呼ばれている。
童顔であることから可愛い人としても知られているようだ。
「綺麗だね君、友達の方はボーイッシュだけど凛々しくて良いね」
陽炎は少し笑みを浮かべ巴と奏を褒める。二人は顔を合わせて笑顔を浮かべた。
まだ耳はキンキンするが新鮮だった。
「じゃあこれからどうする?」
「まぁ一旦帰りますかぁ」
大きく伸びをして巴は言った。その時だ。悲鳴と耳を劈くような不協和音が聞こえた。
あの時と同じだ、時間が止まっている。
「あ、ホントだ。数人、残ってるわ。ダルイなぁ〜」
顔には横に縫い目が走った男はそう言いながら巴を指差した。
「その指輪、渡してほしいんだよねぇ。命は助けてあげるから」
巴は首を横に振る。その指輪は奏が渡した指輪だ。
「安くは売らないよ!貰った物だから」
男はわしゃわしゃと髪を掻く。そして怪物に合図を送る。巴は奏の手を強く握る。
巴のリングは輝き光は彼女の体を包む。同時に奏も変身する。
「情愛の戦士、キュアパピヨン!」
「私と同じ!プリキュア〜!!!!」
ルーチェはパピヨンに抱き着いた。二人で協力して倒すことになった。息ピッタリの連携攻撃に
困惑する。パピヨンの手には弓が握られている。
「クリムゾン・シュメッターリング!」
放たれた赤い弓矢が怪物を射抜く。眩い炎の柱が立ち上った。それを背に敵である男
イクスは大きなため息を吐いた。
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