二次創作小説(紙ほか)
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- 食戟のソーマ*食材の芸術家
- 日時: 2020/03/08 21:31
- 名前: 水無月匣 (ID: xs5T8t9X)
とある高校の芸術科に通う女子高生、流川愛音。
彼女は突然、遠月学園に編入しないかとスカウトを受ける。
悩んだ末に彼女は得意なことが見つからないので頑張ってみると決意し編入。
そこで創真たちと出会う。
- Re: 食戟のソーマ*食材の芸術家 ( No.1 )
- 日時: 2020/03/08 21:51
- 名前: 水無月匣 (ID: xs5T8t9X)
一皿目「編入、遠月学園」
その誘いは突然だった。芸術科の生徒として生活し始め半年が経とうとしていた秋後半。
先生に呼び出され恐る恐る彼女は校長室にやってきた。そこには見慣れない大人がいた。
薙切仙左衛門、食の魔王であり遠月學園総帥自らが流川愛音を呼んだらしい。
「君が流川愛音か」
「は、はい」
「緊張するな。さぁ、座りなさい」
そう言われて愛音はソファに腰掛ける。冷や汗が流れ頬が赤くなる。
「君は料理に興味は無いか?実力がある者を育てるだけでは良い料理界は出来ない。やったことが
無い、苦手だという生徒を料理人にしてこそいい影響を与えられると考えてな…どうかな?」
そう言われて愛音は「少し考えさせてください」と言って考える。料理はしたことが無い。
まともに包丁を使えるかも怪しい…。否、この人はそれを見越して話をしているのかもしれない。
「…不器用な私にも料理は出来ますか?」
「無論、できる。最高の指導者と最高の仲間がいるのなら」
「…ならやります。頑張ってみます、苦手なりに」
愛音の表情が和らいだ。それを聞き仙左衛門は手を差し出した。
「ようこそ遠月学園へ。流川愛音」
翌日、今までいた高校の制服を脱ぎ新しい制服を着て登校する。
「あれ?愛音?愛音だよな!?」
聞き覚えのある声、振り向くと見知った顔があった。幸平創真、同級生で幼馴染の少年。
そして愛音は彼と同じ極星寮へ入ることになる。その寮には数人の男女がいた。
田所恵、榊涼子、吉野悠姫、伊武崎峻、丸井善二、そして寮母の大御堂ふみ緒。さらに
創真の知り合い、薙切アリスと黒木場リョウの二人。
「おじい様自ら誘うなんてね。それだけの実力があるんでしょうね?」
「いや、全然」
アリスの言葉に愛音は即座に答えた。
- Re: 食戟のソーマ*食材の芸術家 ( No.2 )
- 日時: 2020/03/08 22:10
- 名前: 水無月匣 (ID: xs5T8t9X)
二皿目「勝負、食戟!」
「はぁ!?料理をしたことが無いのに入学したの!!?ふざけてるの、アンタ!!」
「私だって可笑しいと思ったんだよ!アリスちゃん!でもなんかそういう生徒も必要だって
言われて受けざる負えなかったんだよぉ!!!」
怒鳴り散らすアリスに愛音も反抗する。歯軋りするアリスを創真が落ち着かせる。
「なら今から練習しようぜ。魚のさばき方とか色々さ」
「え?いいの?」
「リョウも手伝ってくれよ」
創真が言うと彼は少し渋々と言う風に頷いた。苦笑交じりに愛音は謝罪する。
「ごめんねリョウ君。こんな面倒くさい事させちゃって」
「じゃあ早く準備して練習しようぜ」
調理場を借りて練習スタート。戸惑ったところを全員でフォローする。
「愛音ちゃんは何処の高校にいたの?」
恵はそれとなく聞いてみる。
「芸術科のある高校に通ってたの。絵を描くのは好きだったし、まぁ頑張ってたよ。でもねぇ
ありもしないことが広まって友達が少なかったんだよねぇ。だからここに来れてよかったと
思ってるよ。恵ちゃんは優しいし創真君とは再会できたからね」
途中で包丁が止まった。「あ」と恵が声を漏らす。
「あっちゃ〜…切っちゃったよ」
「おじい様、その絵は?」
薙切えりなは仙左衛門にそう聞いた。鮮やかな色合いで描かれた絵。夕日をバックに歩く
子どもたちの影は楽しく遊んだ後のような印象を受ける。題名は「明日も遊ぼうね」
「流川愛音…料理センスは兎も角、盛り付けでは芸術科での経験を活かしてくれるだろう」
「流川…アリスも言ってました。料理ど素人が来たと」
アリスはどうにか愛音を退学させようと料理初心者である流川愛音に食戟を申し込んだようだとも
えりなは言った。それを聞き、仙左衛門は動いた。
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