二次創作小説(紙ほか)
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- 超人高校生達ととある高校生は異世界を生き抜くようです!
- 日時: 2020/03/12 22:19
- 名前: 田城リリ (ID: Go.89if1)
「世界最高の政治家」御子神 司、「世界最高の実業家」真田 勝人、「世界最高のマジシャン」プリンス暁、「世界最高の剣豪」一条 葵、「世界最高の発明家」大星 林檎、「世界最高の医者」神崎 桂音、「世界最高のジャーナリスト」猿飛 忍。
「超人高校生」と呼ばれる彼等は、飛行機事故により異世界に飛ばされてしまう。
しかし超人高校生達は元の世界の知識や技量を生かし、余裕で異世界生活をこなしていた。
そんなある日、町で偵察を行っていた忍は、裏道で一人の少年を発見する。
ーーー超人高校生達と同じ、日本から来た高校生の少年、菜月 昴。
その出会いは、超人高校生達と、昴にとって、運命を変える出会いだった。
***
「超人高校生達は異世界でも余裕で生き抜くようです!」と「Re:ゼロから始める異世界生活」のクロスオーバーです。昴が「超余裕!」の世界にトリップするお話です。
- Re: 超人高校生達ととある高校生は異世界を生き抜くようです! ( No.1 )
- 日時: 2020/03/13 21:19
- 名前: 田城リリ (ID: Go.89if1)
「世界最高の政治家」御子神 司、
「世界最高の実業家」真田 勝人、
「世界最高のマジシャン」プリンス暁、
「世界最高の剣豪」一条 葵、
「世界最高の発明家」大星 林檎、
「世界最高の医者」神崎 桂音、
「世界最高のジャーナリスト」猿飛 忍。
世界は、彼等七人を「超人高校生」と呼んだ。
そしてその超人高校生達が突如飛ばされた場所ーー異世界での生活が長期を過ぎた頃。
超人高校生達は、新たな出会いを知る事となる。
§ § §
「ニンニンッ!最近、この辺の町はちょっと物騒だよねぇ。まっ、司が村に新しくプール作るって言ってたしー、楽しい事も増えるかな?」
忍はいつものように、町の建物の屋根を跳んで偵察をしていた。
町で一番高い塔の屋根に立ち、ふぅと息をつく。
忍は何か、司達に報告する事件がないかと、さらに町を見渡した。一番高い塔は、町を見渡すのに絶好の場所なのだ。
その時。
(………ん?あそこの裏道………誰かいるね)
忍の瞳が、裏道の影の人影を捉えた。
裏道に降り立ち、人影へと駆け寄る。
「もしもーし?そこの男の子くーん?大丈…………
ッ!!?」
忍は、少年の姿を見た瞬間、丸い目を見開いた。
その原因は、少年が怪我していた事ーーーそして、その少年の、服装にあった。
(この服………まさか、もしかして………いや、それよりまずは、この怪我の応急措置をしないと!)
忍は素早く少年の近くに座り込むと、怪我の具合を確かめた。
少年の右腕は、服ごとえぐれるように深く切れており、その傷からぼたぼたと大量の血が流れ出している。その他、身体中のあちこちに傷がついており、一目で危険な状態という事が確認できた。
「まずいね、これは。とりあえず………」
忍はいつも首に巻いているスカーフを外すと、右腕に強く巻き付けて止血した。
「………っと。危険な傷の止血はこれで良いかな?そうだ、司達に連絡しないとね」
忍はスマホを取り出すと、電話を掛けた。
***
プルルルル…………プルルルル…………
「ん?………おや、忍君からか」
司は、着信音を響かせるスマホをズボンのポケットから取り出すと、席に着いている林檎達に「すまない、忍君からの電話だ」と声を掛けて席を離れた。そのまま耳にスマホを当て、電話に出る。
「もしもし、忍君。どうかしたのかね?」
司が電話に出たとたん。
『もしもし、司!?大変なんだよ!』
耳に飛び込んできたのは、忍の焦ったような声だった。
「忍君?どうした?やけに焦っているではないか」
『う、うん、今ね、城下町の裏道、前に司が行った飲み屋の近くの裏道にいるの。それでね、今、その裏道で、男の子を保護したんだけど、その男の子、酷い怪我してるの!』
「酷い怪我?ならば桂音君を向かわせよう。………いや、わざわざ私のスマホに連絡してきたということは、私も向かった方が良いような重要事態という事かね?」
『うん、そういう事なんだよ。怪我も酷いんだけどさ………問題は、その子の服装、なんだよね』
「服装?」
『う、うん……………その子、さ……………
ジャージ、着てたんだよ』
「なんだとっ!?」
司が突然血相を変えて立ち上がった事に、林檎達は驚きの表情を見せた。
司は素早く情報を頭の中で整理していく。
(この世界はジャージなんてあるはずがない。ジャージは地球にしかない服だ、そのジャージを着ていたという事は、その少年は間違いなく…………)
『…………やっぱり、司もそう思うかな?』
「…………ああ、間違いない。分かった、全員でそちらへと向かう。忍君、電話は切らずに、その少年の様子を伝え続けてほしい。変化があれば、すぐにそれを伝えてくれ」
『了解』
司は、忍との電話を繋いだまま、林檎達の方を振り返った。
「諸君、会議の最中ですまないが、全員で城下町に向かう」
「司、何かあったの?」
暁が不安げに問い掛けると、司は真剣な表情で頷いた。
「実はつい先程、この異世界転移という非現実的な現象の真実を探るための手掛かりとなる少年が現れたのだ」
「なっ!」
勝人が驚いて声を上げると、林檎が心配そうに呟いた。
「その子…………怪我、してるんだよね?大丈夫なの?」
「大丈夫ですわ、林檎さん。私がすぐに治して差し上げます」
桂音が自信たっぷりに答える横で、葵が真剣な顔で、
「司殿。その少年殿が、異世界転移の真実を探るための手掛かりとなるとーーそう、言ったでござるな?その少年殿に会えばその理由が分かるのでござるか?」
と問い掛けた。司が「そうだ」と頷いた。
「忍君がコンタクトをとったその少年に、今から我々全員で会いに行く」
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