二次創作小説(紙ほか)

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第五人格 血族パロ (腐)
日時: 2020/12/09 22:21
名前: muteR (ID: Hx.0Txsy)

第五人格 血族パロ 

登場人物 ・饗宴の伯爵 ジャック・ザ・リッパー
     ・ネクロマンサー 黄衣の黄 ハスター
     ・血の剣 写真家 ジョゼフ・デソル二エーズ
     ・煉獄の使者 ヴァイオリニスト アントニオ 

        妄想の産物ですがソレでもいいって方どうぞ!!

最早誰の目にも触れることのない鬱蒼とした森の中に佇む古城。

かつてこの地には血族、吸血鬼が住んでいたそうだ。
彼らの中に一人、魔導書と名称されるモノを管理している「饗宴の伯爵」と呼ばれる、唯一の存在があった。

ーーーーーーーーーーー

古城内へ鳴る低く鈍いノック音、返事はなく、扉は風が吹くとひとりでに開いた。
金具も少し傷んでいるらしく、特有の不快な音をだだっ広い玄関広間へと響かせる。


「・・・誰もいないのか?」


う、声を発してみる。誰の返事もなく、只管な静寂が再度古城への来訪者を包む。
風がびゅうびゅうと音を立て古城へ打ち付ければ扉を叩く音に聞こえた。
古城内は妙に綺麗で埃一つ落ちていず、足を進め奥へと続く大きな扉の隙間を微かに開く、部屋の中を覗けばまだ暖炉にはこうこうと赤い炎が揺らめいていて、警戒しつつも、暖炉の前の柔らかな椅子へと腰を掛ける。

椅子は大きく、体の大きな来訪者が座ってもびくともせず、それが返って安心感を植え付けたようだった。近くに人の気配はなく、警戒を薄めて長旅の疲れを癒す為、糸が切れた人形のようにすとん、と安堵の眠りに着いた。

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ヴァイオリンの音色が、高く、低く、耳を擽る。
寝ぼけ眼を薄っすらと開いて辺りを見回すと眠りに落ちたときと変わらぬ風景が広がっていた、然し先程は無かった筈の人影が暖炉横にひとつ、存在感を放っている。背の高い影、頭には捻じれ曲がったヤギの角。長く美しい髪は煉獄の炎の様に鈍い光を洩らす。

静かに聞き入っていれば暫くしてヴァイオリンの音色が止み、人影が此方を向く、



「やぁ、起きたんだね。よく眠れたかい?嗚呼、私が眠りを邪魔してしまったのか」



彼は来訪者に対し怒りを見せるどころか気さくに話しかけてきて何やら拍子抜けをしてしまう。之では此方も警戒するにも出来ず、溜息を付き椅子から立ち上がる。




「御前がこの古城の主か、先程の演奏見事であった」



古城へ勝手に入ったことには詫びる様子もない来訪者が言った言葉に、ヴァイオリン弾きは目を丸くして困ったように頭を掻く、口角は上がったまま。



「ぁー、済まないけれど勘違いをさせてしまったようだ。この城の主は私ではない。私はただヴァイオリン弾きとしてこの城への滞在を許されているだけの使者さ。」



使者、という言葉に疑問を持つが来訪者の目的は彼では無かったらしく幾つかの質問をしようとしたが、今はこの城の主を探す事が優先なのだ、と自分に言い聞かせた。



「そうか、では御前の名は何だ、」



ヴァイオリン弾きは名前を聞かれて苦笑を零し、ゆっくりと口を開き名を告げる。



「私の名は、Antonio。しがない煉獄の使者だ。それで、貴殿の名は何かな?人ではないものよ。何の用がありこの城の主へ目通りを願うのか」



ヴァイオリン弾きが名前を告げた途端に、部屋の大気が熱を持ち暖炉の炎がぼわりと火力を増す、焚べてあった薪が一瞬にして灰へとなり果てる。
旧い魔が持つ名はそれだけでも強い力がある、之でも抑えて居るようだが、来訪者が人であったらとっくに熱に浮かされ、正気を失い蒸発してしまうだろう。煉獄の使者という名乗りは本当のことのようだ。


「嗚呼、我の名は、死霊使い。ネクロマンサー。蛇の一族。なんと呼んでくれても結構だ。古城の主へ話があり訪れた。会わせて貰おうか。」


ネクロマンサーが述べた数々の名を訝しげに呟いてヴァイオリンを机へ置き、威圧を解いて、口角を上げ笑みを浮かべ。


「そうか、貴殿があの死霊使い。人で在る事を辞めた蛇の一族。何故古城を見つけられたのかも合点が行った。然し何故城の中へ入れたのか、入るには城の主が....。ふっ、成程。嗚呼、古城の、この城の主へ会わせよう。」


一通りぶつぶつと述べた後、ネクロマンサーへと向き直り手招きをして一番奥の装飾が少々過多な扉をノックする。途端にカチャリと鍵が開き、ひとりでに扉が開かれる。


「嗚呼、矢張りか、ははっ。主は貴殿を歓迎しているようだ」


Antonioは愉快そうにくつくつと笑いを落としネクロマンサーに目を向けにやりと口角を上げて


「さぁ、中へ如何ぞ、?」


どうやら彼は一緒には来ないらしく、ネクロマンサーが部屋の中へ入ると扉はひとりでに閉まり、豪華なシャンデリヤが照らす部屋と呼ぶには余りにも広い広間の奥へ目を据える。

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此処までお読みいただきありがとうございます!
第五人格の二次創作、血族編となっています。
小説を上げるのはこれがはじめてですが、これからも頑張るのでよろしくおねがいします(*^^*)
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