二次創作小説(紙ほか)

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

第五人格 血族パロ 続き!
日時: 2020/12/09 22:26
名前: muteR (ID: Hx.0Txsy)

前回の続きから失礼致します!
此方は 「第五人格 血族パロ(腐)」の二作目となっております。
前回作を読んでらっしゃらない方はそちらから読むことを推奨いたします!






ーーーーーー


「ようこそいらっしゃいました、来訪者さん。して、私に用、とは?貴方とは面識は無かった筈ですがねぇ。」



低く心地のよいテノールが広間の隅々へと響き渡る。
黒く光沢の在る羽のようなマントを纏い、中世貴族さながらの服装、胸元には妖しく輝く赤い宝石、周りにはジャボ(胸元のフリルの名称)が華やかに広がっている。

蝙蝠の様な長い耳に紅く光る瞳、灰色の柔らかなウェーブが掛かった髪。広間に多く飾られている赤いタペストリーは彼の趣味なのだろう。
ネクロマンサーは何も発さず無遠慮にずかずかと彼に近づき腕を掴み、事務連絡でもする時の様な淡々とした声で、然し確かに熱を含んだ声色で、


「美しい」


そう、一言を述べた。
唐突に褒め言葉(?)を腕を掴まれ、言われた古城の主はと云うと、急に何いってんだコイツは、という残念な者を見るような目でネクロマンサーを見ていた。


「はて、如何かしたのか?」


少々おかしな目で見られて居ることに気が付き語尾に疑問符が付いたらしい、しゅるりと異形の手を彼へ巻きつけて抱き寄せようとし、


「いや、如何したもこうしたもありませんよ、貴方が如何したんです。何処かに脳味噌を置いてきたんですか?それとも長い年月生き過ぎて腐ったんですかねぇ」


やれやれとでも云うように呆れながら`これでは旅の話を聞くのは無理そうだ`と落胆する。体に無遠慮に触れてくる手とは言えぬ何かを払いのけ、するりとネクロマンサーから離れて。


「ふは、これはまた滑稽な事を、脳は頭蓋から抜け落ちることは無いし、我がこうして生きているのだから脳が腐ったわけでもあるまいて、古城の主は冗談のセンスはないと見える」


にぱりと勝ち誇ったように笑みを浮かべて居るのだろうか、顔すら最早なくなったネクロマンサーの表情がどうなっているのかは古城の主には分からないが、そんな様子が何やらとても可笑しくついつい笑ってしまう。


「んン、別に冗談として言った訳では無いのですが。」


不貞腐れたようにぼそりと呟いて、此方へ近付いてくるネクロマンサーを押し退ける。


「ム、。。古城の主よ、御前の名はなんだ?」


此方もまた不貞腐れたように話して、奇妙な沈黙が寂寂とした広間を包み込む。
静寂を破り口を開いたのは古城の主、襟を整え金装飾のついた玉座に触り直し足を組む。


「私は、饗宴の伯爵。魔導書の管理者。旧き血族の一柱。
   まぁ何と呼びになっても構いませんよ、私に近しい血族の者には私のことを人だった時の名で呼ぶ者も居ますしねぇ。」


それが気に食わないのだ。なんて愚痴をこぼし、溜息を付く、古城の主が仮名を告げた事により城が軋む。広間の空間でさえ大破してしまうかの様な錯覚に襲われた。そんな状況にネクロマンサーは冷や汗をかきそうになるが、肝心の伯爵は此方が答えたのだから貴方も答えますよね、と言わんばかりの表情を浮かべて、


「嗚呼、我の名は、死霊使い。ネクロマンサー。蛇の一族。
                      ハスターだ。」

おや、?と不可思議な顔をしてネクロマンサーの事をまじまじと見詰める。
死霊使い、ネクロマンサー、蛇の一族、此処まではAntonioに語っていたモノと違わない。

然し今確かに「ハスター」と言った、此奴今真名まで告げたのか、?Antonioが真名を告げたのにはきちんと訳がある。このハスターとか言う男は私に真名を告げる意味は無いはず、それとも何か目的があるのか、、、?考えていても埒があかず、


「貴方、如何して私に真名まで・・・?」


不審そうに首を傾げて聞いて見ればネクロマンサーはきょとんとした表情を浮かべ、


「御前の真名が知りたいからに決まっている」


私の、真名が知りたい、、?さっき仮名を告げただけで空間が壊れそうになったのをもう忘れたのか、いやそもそも何故私の真名を知りたがるのか、


「何故、知りたいんですか、?」


と訝しげに聞いてみて、


「御前に惚れた、一目惚れなど今迄全く信じてこなかったが、起こってみれば中々興味深い。」


ぞわりと悪寒が背を走る、この男が言ってることは、如何やら本当らしい。
然し私に一目惚れとは、存外面白そうではあった。


「Jack 、ソレが私の真名です。」


そう述べてすぐに二人の居る広間の空間にひびが入り、空気が重く、大気の圧が体に直接負荷を掛け、呼吸が荒くなる。のはハスターだけだ。


「おや、貴方死なないんですねぇ、いや、死ねないんですか?」


伯爵はクスクスと笑いながら、部屋の圧など関係無いと一蹴するようにマントを広げふわりふわりと飛び、圧を感じ膝を付くネクロマンサーのもとへと向かう。
真名を告げたことによる威圧は本人には効果はなく、聞いた相手を苦しめるだけだ。伯爵がパチン、と指を鳴らせば威圧は消えて元の空間に戻る。何も発さないネクロマンサーを見て、正気を失ったのか、と思い顔を近づけた、



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
前回の続きになります!!
毎度ご愛読感謝しかありません、😂
コメント欄での質問、感想、お待ちしてます!


小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。