二次創作小説(紙ほか)

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オオカミ美少年と美少年探偵団
日時: 2021/07/09 15:47
名前: ティト (ID: /./DNVgg)

「師匠ー!先輩ー!……もう帰ったんでしょうか……?」
僕、犬飼オオカミ美少年は、ノキオ師匠達と一緒に帰ろうと、校舎内をウロウロしていました。しかし、いくら探しても師匠達が見つかりません。
「松田名作達なら先に帰ったぞ。宿題がーっ!!って叫んでたな」
駄作先輩に言われ、ああ……となんとなく納得しました。そういえば今日はどっさり宿題出ましたし、ノキオ師匠達、今頃ひいひい言いながら宿題やってるんでしょうね。ちなみに僕は、学校で全て終わらせました!
先に帰ってしまったのなら仕方ないので、師匠に明日は一緒に帰りましょうとラインを入れると、すぐにもちろんだ!今日先に帰ってごめんな!と返信が帰ってきました。
ノキオ師匠は本当に嘘をつくのが上手いし、僕はその嘘に憧れて師匠に弟子入りしたのですが、師匠はプライベートな約束では一度も嘘をついたことがありません。
だからこそ、どことなく周りの人を引き付けるのかもしれませんね。

これ以上学校に残っててもやることがないので、僕は駄作先輩にお礼を言ってから校門を出ました。

横断歩道で、赤信号が青信号に変わり、僕は歩き出しました。
その時、僕の前を歩いていた中学生くらいの紫髪のお兄さんの鞄から、するりと何かが落ちました。お兄さんは気づかずに、スタスタスタとかなりの速さで歩いていきます。
「え?ちょっ……!」
僕は慌ててその何かを拾い、お兄さんを呼び止めようとしましたが、時すでに遅し。お兄さんの姿は、もうなくなっていました。

どうすれば良いんでしょうか……これ間違いなく携帯ですよね。勝手に他人の携帯をいじるのは気が引けますが……せめて、落とし主の名前くらい分かると良いのですが。
横断歩道を渡りきってから、僕が恐る恐る携帯をタッチしようとした、その瞬間でした。

ピロロロロ!ピロロロロ!

「うわっ!?」
いきなり携帯が鳴り出しました。つい携帯を落としそうになり、慌てて両手で受け止めます。
画面には、「リーダー」という名前と電話番号が表示されていました。

……これ、出た方が良いんでしょうか………?

応答のボタンを押し、耳に当ててみるとーー

『はーっはっは!やあやあ眉美くん!今日はメンバー全員でお茶会をするぞ!ミチルが新しいお茶菓子を作ってくれるんだ!』

鼓膜をぶち破りそうな、余りにも明るく元気な声が、電話から響きました。

「うわぁあっ!す、すみません、僕は眉美さん?じゃありません!!」
僕がとっさに大声を上げて返すと、声の主は一旦黙り、
『ほう?しかし僕は確かに、眉美くんの番号にかけたはずだが……もしや番号をかけ間違えたのだろうか?』
と不思議そうに返してきました。
「い、いえ、そうではなく……その、これは眉美さんの携帯で間違いないかと思います」
『どういうことだね?なぜ眉美くんの携帯を別人の君が持っているんだい?』
時折、電話の向こうから、「どうしました?」とか、「眉美の携帯を別人が持ってるだと……?」とか、別の人の声が聞こえます。向こうには複数人いるようです。
「これは、拾ったんです」
『拾った?』
「はい。その、眉美さんが僕の目の前でこの携帯を落として……声をかけようとしたんですけど、めちゃめちゃ足が速くて……それで、どうしようかと困ってたら、貴方から電話がかかってきたんです」
『ーーふむ、なるほど。大体状況は理解した!それで、今君はどこにいるのかね?』
「え?えっと……竜宮町って分かります?」
『分かるぞ!確かーーー』
相手の方の説明が全て合っていたので、僕は頷きました。
「はい、それで合ってます。竜宮町の、リュウグウマーケット近くの大きな交差点にいます」
『そうか!分かった、眉美くんの方には我々から別手段で連絡しておく!……あ、大切なことを聞き忘れていた。君の名前はなんだね?』

「犬飼、オオカミ美少年です。皆からは、オオカミって呼ばれています」
『犬飼オオカミ美少年くんだな!美少年とは良い名ではないか!僕は学、美少年探偵団の美しき団長





ーーー双頭院学だ!』


こうして、僕と美しき探偵団の交流は、始まったのです。

Re: オオカミ美少年と美少年探偵団 ( No.1 )
日時: 2021/07/09 14:25
名前: ティト (ID: /./DNVgg)

「待ってますとは言ったけど……本当に来るんでしょうか……」
電話を終えてから二十分。僕は、交差点近くで携帯片手に待っていました。

その時、見るからに高級車な黒の車が、僕の目の前に停車しました。バタリとドアが開いて、中から三人、お兄さんが出てきたのです。

「はーっはっは!やあ、犬飼オオカミ美少年くん!約束通り待っててくれてありがたい!」
水色髪の、三人の中では一番年下に見えるお兄さん。電話をかけてきた相手と、同じ声をしています。
「も、もしかして……双頭院学さん、ですか?」
「その通り!僕が双頭院学だ!この携帯の落とし主である眉美くんには、既に連絡済みだ!部室でミチル、ヒョータと共に待機させてある!さあ、遠慮なく乗りたまえ!」
「え!?乗るんですか!?」

こうして、多分悪気はなかったんでしょうが否応なしに乗せられた僕は、その部室へと向かうことになりました。


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