二次創作小説(紙ほか)
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- 秘密のアラシちゃん IN 日光
- 日時: 2022/08/07 07:07
- 名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)
これは、以前お話した嵐の2作目になります。
やはりこれも(統合失調症(とうごうしっちょうしょう)
で、現実幻想との見分けが つかない病気で、これまた従妹がしつこく嵐関連をこっちで見て来て、それで、これを見ている内に、起こった現象で、今回は、本当にビックリしたのが、
なんとポケモンだけでは飽きたらず、ポケットモンスターやらき☆すたなどが混ざってきます。
つまり、嵐関係を書く切っ掛けとなったのが従姉妹です
だから私自身は嵐を殆ど知りません。
その為、今回の日光編では、日光東照宮から始めさせていただきます。
もし、これがOKなら次へ
ふふくなら見ず、通報もしないでください。
お願いします。
スタートは次からです。
ごめんなさい。
破壊神
>>1 >>2 >>3 >>4 >>5 >>6
- Re: 秘密のアラシちゃん IN 日光 ( No.2 )
- 日時: 2022/08/06 20:23
- 名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)
北京オリンピックの取材から帰って来た櫻井君を加え、日光を旅する事になったアラシ。
様々な物を食べ歩き、日光東照宮の神厩舎の前にやってきた一行。
ここには本物の馬がおり、上には猿の模様した彫刻があった。
その意味をガイドであるkさんが説明していると、後ろに誰かいる気配がして、相葉が振り向くと、茶色く切りそろえた髪に、閉じられた目が印象的な少年がテニスバックを持ち、ノートを片手に一心不乱に説明を書き留めていた。
「うわ! びっくりした~」
「ああ。驚かせてすまない」
「てか、君誰?」
「これはすまない。立海大付属(りっかいだいふぞく)中3年柳蓮二(やなぎれんじ)だ。今日は遠征試合に参加していたのだが、ここにパワースポットがあると聞いたので、それを求めて来たのだが、見つからずに探していると、丁度案内人が付いているのが見えたので、尋ねてみたのだ」
「あ、そうなんだ」
相葉がそう言うと二宮が、
「じゃあさ、一緒に行こうよ。俺達もこれからここ回るから」
「しかし、君達の邪魔にはならないか?」
と、蓮二が尋ねると、松潤が、
「俺等にとってはまあ盾になるかもしれないしね。まさか中学生がいるなんて誰も思わないだろうし」
と言った。
その時、
「あ、いたいた。柳せんぱーい」
と、7人の同じ生徒がやって来た。
「ハア、ハア、ハアやっと見つけた」
「ハア、ハア、ハア。病み上がりの俺を、走らせないでくれよ」
「まったく、歴史の事になると目の色変えよって」
と、文句を言うと、蓮二は、
「すまない。つい好奇心が抑えられなくてな」
と言った。
それを聞いた相葉は、
「あ、俺等じゃなくてこっち?」
と相葉が言うと、柳はあっけらかんとした表情で、
「なんだと思ったのだ?」
と言った。
「いや、俺等の興味あるのかなって思ってた」
櫻井が言うと、
「いや、俺の興味あるのはこちらなのだが」
と、猿の欄間を指さした。
「あ、そうなんだ。えっと、皆同じ服着てるけど、皆テニス部?」
「ああ。あ、自己紹介がまだだったね」
と、優し気な顔をした藍色の髪の少年が自己紹介をする
「僕は幸村精一(ゆきむらせいいち)。立海テニス部の部長で、別名神の子。で、こっちの帽子をかぶっているのが、副部長の真田弦一郎(さなだげんいちろう)
で、別名皇帝。それで、こっちにいるのが柳蓮二。通り名はマスターです。ほらみんな、挨拶しろ」
幸村に促され、残りのメンバーも自己紹介を始めた。
「ゴホン。では私から」
と紫色の髪をして、眼鏡をかけた紳士風の少年が自己紹介した。
「柳生比呂氏(やなぎひろし)です」
と、続いてガムを噛んでいる、小柄な赤髪の少年が挨拶をする。
「丸井ブン太(まるいぶんた)だ」
続いて、茶色い坊主頭の背の高い少年が自己紹介をする。
「ジャッカル桑原(じゃっかるくわばら)だ」
そして、待ってましたと言わんばかりに目を輝かせたちりぢりの髪をした緑色の目をした少年が名乗り出た。
「切原赤也(きりはらあかや)ッス」
最後に、明らかに南国風なのか、白い頭をした少年が面倒そうに挨拶をする。
「仁王雅治(におうまさはる)ぜよ」
「こうしてここに来たのは、パワースポットがあると聞いたからです」
と幸村が言うと、二宮が言った。
「あ~色々あるからね~」
すると、松潤は、
「えっと、俺等の挨拶は……」
「いえ、テレビでよく見かけるので、知ってます」
と言うと、切原も、
「それによ、ここで名前知られたらまずいだろ」
「ま、そうですね」
「では、早速そのパワースポットに行ってみよ~!」
と、みんなはそのパワースポットに案内した。
ところが、そこはなんでもない石だった。
「これです。この石! この石がすごいんです」
「何がです? ただのそこらへんにある石と、変わりありませんが?」
と幸村が言うと、
「そう思うでしょ? kさんどうぞ」
と、Tが言うと、二宮が、
「いや、そこは説明してよ。詳しいから合流したんでしょ?」
と言うと、ガイド歴ベテランのkさんが、説明を始める。
「北の方を見てください。門がありますよね?」
「はい」
「で、この石の上に立って見てください。160cmの方いませんか?」
と、kさんが言うと、ブン太が手を挙げた。
「あ、俺164cm」
「では北の方を向いてちょっとしゃがんで見てください。すると陽明門があります。別名日暮の門。そして、その奥に本殿が有って、さらにその先に、家康公が眠る宝塔があります。そして、その上に北極星が見えます。この北極星は北天の王なんですね。それでそれに認められた者だけが王になれるというわけです。さらにそのパワーを江戸へ送り、江戸を守って来たわけなんですよ」
kさんの話を聞き、立海の皆はテストが近いのか、その事をノートに書く。
「つまり、この石というより、このラインに立てば、いいわけですね」
と翔が言うと、
確かにそうですが、この場所で一番受けるのがよろしい。
というkさんに、引率者の一人が早速その場に立つと、kはさっきの説明を続けた。
「先ほども言いましたように、160cm位の人が昔の平均身長だったわけですから、なぜかと言いますと、本殿に門がぴったりとつくんですよ」
「それでさっき、身長を聞いたんですね」
という幸村に、彼はテニスバッグを置き、早速しゃがんでその場所を見る。
だが、空気イスの為、かなりきつい体制となるが、嵐一行も、早速その場所を次々と見る。
そして、皆が見終わると、更にkさんの説明が続く。
「で、この石の上に立って願い事をすると、それが叶うと言われています」
と、相葉が、何かを願った
「あ、願った。何願った?」
「皆が健康でありますように」
「優しい奴だな~」
「でも、他になんか一個願ったでしょ?」
「願ってないって」
と、嵐一行が騒いでいる間に、
「立海のみなさんもどうぞ」
と、kさんに促され、立海の皆はそれぞれお願い事をする。
ところが、幸村は
「皆が健康でありますように」
と願うと、相葉が、
「あ、同じ願いなんだね」
と言うと、幸村は訳を話した。
「俺、一度入院してた事があったから……皆には健康でいてほしいんだ」
「あ~なるほど」
そして、それぞれ願い事をしていくのだが、切原の
「これ以上赤点取りませんように!」
という願いに皆が爆笑してしまった。
「何? テストヤバイの?」
と相葉が言うと、切原が、
「はい……もうやばいっス!!! だから、今日はここでお願いして、何とかお願いして、ちょっとでもいい点を取れますようにって……」
「いやわかるけどさ~そんな思いっきりいう事じゃないでしょ?」
と、二宮が言うと、切原は、
「こっちは必死なんだっての―――!!」
と、突然赤目になった。
「マズイ!」
蓮二はすかさずラケットを出し、膝の後ろを付いた。
「うわ!」
「あんまり興奮するなよな~気持ちはわかるけど」
と、立海のメンバーは慣れた者だが、さっきの膝カックンの意味が分からず、松潤が質問する。
「あのさ、さっき切原君なんか目の色変わってなかった?」
と言われ、幸村は、
「あ、ああ。あれは、赤也じゃないと出来ない芸当ですが、あまり、気にしないでください」
と言った。
「それでは、そろそろとっておきの場所にご案内します」
と勝手について来ていたTが先導する。
「さあ皆さんこちらにきてください。はい。これが、この陽明門です。この日光東照宮の中でも、一番オシャレな所なんですね。kさんお願いします」
「何にも知らないじゃん」
と、嵐メンバーに突っ込まれ、Tは、一応口にした。
「ものすごいいっぱいあるすごいですね~ではお願いします」
「それ感想だろ」
と、更に松潤が突っ込むと、
「悔しいけど、おしゃべりはkさんの方が上手なの! だからお任せしてるの!」
そして、kさんの説明が始まる。
「お話にもありましたように、装飾が508あります。それで、その物語の豊かさ、多さに圧倒されて、1日見ていても飽きない。そこで、江戸の人達が日が暮れるのを忘れてしまう。で、日暮の門と呼ぶようになったんです。それからですね。屋根の方をよく見ていただくと、わかりますように、竜が口を開けて並んでいますが、どれも開け方が違いますよね。これは、人はそれぞれ違うという事を表しています。要するに、他人は違う物だから、その違いでいじめをしてはいけないという教えがあるんですね」
「ほー」
「あ、これ、絶対期末に出るから書いとこっと」
と、丸井が言うと、ジャッカルも続き、
皆はさっきの質問についてノートを取る。
「次、お願いします」
弦一郎が言うと、
「はい。では、次に、琴を慣らしている彫刻があります。これは、音楽のすばらしさを表してる。音楽と言うのは、みんなの心が1つになれるという素晴らしさを表しています。で次に碁を打ってますが、ルールや規則を守って遊ぶという大切さを教えているんですね、。そして、次が習字をしていますよね?これは、文字や言葉で、コミュニケーションの大切さを表している。最後の一つが、絵の鑑賞のですね。これは、素晴らしい物は素晴らしいと認める大切さを表しています。
皆が感心し、ノートをとり、教えを改めて知った一行だが、この門は未完成だった。
「実はこの門は、完成していません」
「え?」
「だって完成してるじゃないですか?だから観光客もいるし」
と切原が言うと、
kさんは、
「それはですね、裏へ行けばわかります」
「裏?」
切原は走って裏へ行くが、どこにも作りかけの場所等なかった。
「無いッスよ~」
「今から説明します。確かに形は完成していますが、未完成な部分を残してるんです。で、それこそが、徳川家のもっとも大切な教えであり、願いなんです」
皆が門の反対側に回りきょろきょろしていると、Tが呼ぶ。
「さあ皆さんこちらです。こちらに集まってください」
そして、kさんの説明が始まった。
「柱を見ていただくとわかると思いますが、これ、猿の顔に見えますよね?それが一本だけ、逆になっているのがあるんです。
「あ、これ」
大野が気づいてそれを指さすと、確かに逆さまになっていた。
「あ、本当だ。これだけ違いますね」
幸村が言うと、皆もそっちを見る。
これは、魔よけの逆さ柱と言って、説明を続ける。
「江戸時代の人はお月様を見ている時に満月の後に欠けて来るんですよね。そこで月満つれば欠けるが如しと言って、完成した物は次には壊れ始めるんだ。だから、これは未来永劫壊れてはいけないという事で、どこか完成していない物を1つ作ろうという事で、この逆さ柱を作ったんですね」
「へ~」
「へ~超~面白れえ。完成しちゃったらもう後は壊れ始めるだけだから、未完成のままにしておこうという事ですね」
という翔に、立海の皆はノートに取る。
「なんとも精密な計算で建てられているな」
「未来永劫に残るようにわざと魔よけの一本を作ったんだね~俺達も、テニスを次の世代に伝えなきゃね」
「そうだな」
弦一郎がそう言うと、切原は、
「任せて置いて下さい。立海の未来は俺作ります!」
「ずいぶん気合入ってるね」
と、相葉が言うと、
「当然っすよ。なんてったって、俺が立海を引っ張って行かなきゃいけないんッスから!」
「あ、君2年生なんだ」
「そうッスよ? 気付かなかったんスか?」
その言葉に松潤が、
「いや言わなきゃ誰も気づかないって」
と突っ込んだ。
そして、更に説明は続いた。
「あの、こういう建物の意味というのは、昔は伝える方法がないですよね。テレビなんてないわけですから。だから、ここを参拝する時には、必ず、ここに詳しい人をつけないと、入れないっていうのが、徳川家の教えなんですよね」
「ちなみにこれってどれぐらいでできたんですか?」
という引率者の質問に、kさんは、
「1年5か月でございます」
と答えた。
「早!」
「こんなに豪華なのにそんな短期間で?」
ブン太やジャッカルが驚いていると、
蓮二が聞いた。
「一体どれ程の人でやったのだ?」
「のべ、人数450万人。大体1日で1万人くらい働いた計算になります。
「これ、費用は、どれ位かかったのですか?」
柳生の質問に、kさんは、
「大工さんに対して、命令は1つ。費用一切お構いなし」
「え? という事は、ここにあるこれ作るのに、いくら使っても良いって事ですか?」
相葉が驚いて聞くと、珍しく仁王が口を開いた。
「どれ位かかったんじゃ?」
と言うと、
「今の金額で役400億位」
「ええー!?」
と、流石の皆も絶叫したが、この建物の豪華さを見ると、確かにそれだけ使えば、これだけ素晴らしい門を作るには十分だった。
そして、ここで、ガイドのkさんとはお別れになる事になり、皆は
「ありがとうございました」
と頭を下げた。
そして、相葉がTにもお礼を言うと、
「待てって俺の仕事はここからなの! ハッキリ言っておく。ここの事は全く知らねえ」
「では、何故我らに付いて来た?」
真田の険しい顔つきに、Tは、
「いやいやいや。そんな怪しい目的で付いて来たじゃなくて、ここからが、本当の仕事なんですよ。皆さん今日は遠征試合だったんでしょ? で、今はまだ暑いじゃないですか」
「確かにあっちいな~」
ブン太の言葉に、Tは続ける。
「でしょ?かき氷食べたくありません?」
すると、ブン太と相葉と引率者は、食べたいと言った。
「でしょ? でもかき氷なんて、普段どこでも食べれるじゃないですか。でもね、その氷がまた違うんですよ。天然の湧水。それを凍らせて、かき氷にするわけですよ」
「え?普通のかき氷じゃなくて?」
「そうです」
「純天然か?」
ブン太と蓮二の言葉に、Tは、
「そうです。ではみなさんを案内します。こちらへどうぞ~」
一行は山道を歩いていた。
「さあ皆さんこちらです。だいぶ歩いたと思いますが」
「構わないよ。これも鍛える為だと思えば、苦にもならないし」
と幸村が言い、
「さすが部長さん」
と、相葉が言い、皆も笑っていると、そこには、山小屋らしき建物が見えてきた。
「お~tちゃんtちゃん」
その人は、日本で5件しかない天然氷の職人さんで、Tとは、昔からのなじみだった。
「天然氷って言うのは、どういう物なんですか?」
という相葉の質問に、tが言ってほしそうな顔をすると、Tは、
「しゃべんなよtちゃんせっかくなんだから」
と言い、tの説明が始まる。
「天然氷って言うのは、日光の自然だけを利用して、電気も何も使わないで作った氷」
「自然に凍るって事ですか?」
「そう。日光の寒さで凍った氷」
その言葉に翔は感心した。
天然氷とは、最低気温-20度まで、日光の冬、湧水を凍らせて切り出して保存した物だ。
1シーズンで、3回厚さ15cmの氷を、4000枚計160トン作りだす。
そして、今度はブン太が質問する。
「で、その氷をなんか専用の冷凍庫に入れて保存するんですか?」
「冷凍庫ではなくて、また自然に保存する」
これには蓮二が、
「しかし、なにもないのに自然に凍らせて置く事は不可能なのではないか?」
と言うと、それにTが説明する。
「ある冷蔵庫。冷蔵庫って言っていいよねtちゃん」
「そうですね」
「それに入れて夏場も使える様にするわけですよ。見たいでしょ?」
「見たい」
「またいいデータが取れそうだな」
「いやいや取らなくていいから」
とTが止めると、tが、
「ここで説明するより、見てもらった方がいいですね」
「そうですね」
「行きましょう」
「やったー!」
と切原が1人はしゃぐと、皆はその天然氷を保存している場所にきた
その場所は何の変哲もない木の部屋の前に来た。
「ここです。ここに、天然氷が保存されています。貴重な物ですからね。昔は天皇家や将軍家にも献上していた物らしいですから」
「うわ超貴重なんだ」
と、ブン太が感心する。
皆は長靴に履き替えた。
「これ、長靴に履き替えましたけど、長靴の方がいいのかなtちゃん」
「そうですね。特殊な物で氷を覆ってますから、足が汚れるから」
「聞きましたか皆さん。貴重な物だそうです」
「見たい」
皆が言うと、さっそくtがドアを開けた。
「え?こんなドアなの?」
「開けたというよりかはどけただけって感じだな」
と、ブン太が突っ込む。
「どうぞ」
tに言われ、さっそくみんなが入って見ると、涼しい所に、なにやら土みたいな物がいっぱいになっていた。
「なんだこりゃ? なんか、土しかねえじゃねえか」
「氷はですね、この土の下に入れて、保存しているんです。これはおがくずと言いまして、氷が溶けない様にしているんです」
「え~!?」
切原がびっくりしていると、みんなも土を見る。
「なるほど。ハッポースチロールと同じ働きをするこの土なら。確かにこれは氷の発散を防ぐから、これだけの量があれば、氷を丸1年は保存できるな」
「よく知ってますね」
「柳先輩は、結構色んな事知ってますからね」
「へえ~」
「テニスの事だけじゃないんだ」
と相葉が感心する。
すると、二宮が、聞く。
「無くなったりはしないんですか?」
「少しずつ溶けていきます」
「この状態の方がいいんですか」
「そうですね」
そして、次にTが質問する。
「これ、0になったりとかはしないんですか?氷が全部溶けるという事は」
「それはないですね。ここに160tありますこの小屋のハリまでありました」
「すげえな」
と、切原が言う。
そして、相葉が、
「今年かなり暑かったじゃないですか、それでも全然平気なんですか?」
「半分溶けました。半分商品」
その時、引率者の1人が聞く。
「この冷蔵庫って寒いのに、ここは森林の温度と同じぐらですよね?」
「この下の賞品は0度から-1度でやっと保たれているんですよ」
そこへTが、
「ちなみにですけど、結構いいお値段なんですよね?」
「いいですね」
普通の氷屋さんのこういう氷は、1本いくらぐらいなねすか?」
「大体一貫目(4kg)5000円位私のところは1貫目3000円」
「うわ高!」
切原言うと、やっと柳生がしゃべった。
「天然氷ですから、それでも普通の値段でしょう」
すると二宮が、
「作るのも維持するのも難しいですね」
と言いTが、
「そうなんですよ」
と得意げに言う。
そして、いよいよ本題に入った
「それじゃあtちゃんそろそろ掘ってあげてよ」
「見たい 見たい」
と、皆が期待の目で見る。
「しかしTさん本当に何もやってないな」
という、二宮の言葉にTは、
「やってるでしょ!tちゃん口説くの大変だったんだよ今日」
と言った。
「え?口説いたンすか?」
切原の質問に、Tは、
「そらまあ、色々言って、やっと言いくるめたんですよ」
そして、おがくずを掘っていくと、石が当たったような音がした。
「これは蓋氷。氷を守る為の氷です」
そして、珍しく幸村がしゃべる。
「え? これは使わないんですか?」
「はい。ですが、これ全部天然氷です」
そして、いよいよ製品となる氷が出て来た。
「うわすげー」
「超重いんだろうな~」
「クリスタルみたい」
と、皆が口々に言うと、
「tちゃんこれ、何キロぐらいあるんですか?」
「約40kgあります」
そして、製品がついに姿を見せると、
「うわキレイ」
相葉が
「これ1個3万ぐらいするんですか?」
と言うと、
「そうですね。ただ、金とかと同じで、またこの中から、良い物を選別して、1貫に削っていくの」
「はあ~」
そこへ松潤が、
「この状態では売らないんですか?」
と、聞くと、tは説明する。
「これを今度1貫に切っていく」
氷を触りながら、引率者の1人が聞く。
「これ、年によって、いい氷と悪い氷もあるんですか?」
「あります」
すると、二宮が、
「今年は?」
と聞くと、
「今年は良かったです。去年は1回しか取れなかった。今年は3回取れた」
すると、今度は幸村が、聞く。
「何によって変わるんですか?」
「温度。気温とか、気象状況とかによって変わってくるんです」
「暖冬だと氷ができず、逆に寒すぎてもダメというわけか」
「かなりの真剣勝負だな~」
蓮二と弦一郎の会話に、皆は黙って聞き入った。
その時、Tが、
「食べたいでしょ? 早速頂きましょうかtちゃんね」
「1杯800円です」
「早!」
切原が言うと、すかさずTが、
「ダメです。今日はお金はいいです」
と言うと、相葉が、
「払いますけども言わなくていいです」
というセリフに、
「tちゃん悪い人じゃないです。すごく気さくな方です」
とTが言った。
引率者が、値段を聞く。
「1杯いくらでしたっけ?」
「1杯800円です」
「言っちゃだめ。tちゃんケチに見えちゃうから」
そして、皆に食べさせる為に、氷の良い所だけを選別し、1貫に削った。
それを見た皆は、改めて、天然氷の美しさを知った。
「それではいただきましょう。え~シロップはですね、イチゴ、ブルーベリー、ハチミツレモン、抹茶あずき、練乳です。このシロップの意味が違います。例えばイチゴは、農家から日光産のとちおとめを仕入れたシロップ。ブルーベリーも、日光の専門業者から仕入れたシロップ」
「おー!」
「くー!早く食いて―!!」
と、今にもデビル化しそうな切原をブン太が抑える。
「落ち着けって、食べられるから」
「……」
ようやくよだれを拭き、少し落ち着いた切原だが、ここでTは、
「あ~。立海の人はすいませんが、3名までしか食べれません」
「え!?」
「なんでだよ!?」
「俺達も食いてーよ!」
不満げにいう立海の皆にTが説明する。
「あの嵐のみなさんだけでも大人数で、限りがあるから、そちらも人数多いでしょ? そこで、このような箱を用意しました」
と、Tが出してきたのは、丸い穴が開いた箱だった。
「この中に、赤と青の紙が入ってます。で、赤のクジを引いた人が食べれます」
「よっしやるぞ~!」
と、切原が手を突っ込むと、早速ガサゴソしながら選び、クジを引く。
すると、赤のクジを引いた。
「はいゲットー!」
「よっしゃー!」
そして、次々に引いていくと、ブン太と弦一郎と切原が食べられる事になった。
「お、tちゃんが今手動で氷をかいてます。これ手動の方がいいんですかねtちゃん」
「そうですね。これは昔ながらの氷のかき方」
「昔はみんなこれでかいてたんだね」
「これはちょっと難しいの」
そして、氷がかき終わると、皆にそれを見せる。
「うわうまそー」
「わーキレー!」
「スゴイ」
「なんだコレ!」
そこにTが突っ込む
「まだ食べちゃだめですよ」
そして、tがとちおとめをかけると、松潤が手を挙げた。
「はい潤君なに?」
「食べたいです!」
「分かってるよ!食べたいんだよ皆!あ、まだ削ってるまだ削ってる」
「氷とちおとめ氷」
「あ、だから一杯で800円だったのか」
と、幸村が納得すると、皆が謝る。
「ごめんtちゃん」
「すみませんでした」
tはそこに、更にとちおとめをかけた。
これには皆も歓声を上げて拍手する。
ところが……
「あれあれちょっとまって、12345……アイタタタ」
「どしたん何々?」
「器が1つ足りないわ」
「え!?」
「ちょっとー!」
「立海の人は足りてるのにどういう事だよ!」
その時、引率者の1人がある事に気付いた。
「あ、あんた辞めたんちゃうの?」
「すいませんいます」
「あの皿が1枚足りないみたいなんやけど」
「持って来てよもう一枚」
「いや……もう、ないんです」
「なんで~?」
「寝てなくて……」
「たるんどる!」
「ホントだよね~」
弦一郎の言葉に皆も続く。
そして、またも椅子取りゲームをする事に
結果。Tをのぞいた嵐チームだけが食べられる事になった。
そして、皆はそれぞれ氷をかき、それぞれのシロップを乗せる。
ブン太と切原はいちご。
弦一郎は抹茶あずき
そして、それぞれが食べる。
「うわめっちゃうまい。めっちゃうまいぞ」
松潤が喜びながら食べていると、
立海大の3人も食べだす。
「うわうめえ~!」
「赤也。そんなでけえ声出すなって~気持ちはわかるけどさ~」
と、隣にいたブン太は迷惑顔だが、彼も、
「う!うめえ!」
と言ってしまい、切原がジト目で見た。
そして、抹茶あずきにした弦一郎は、1人しみじみと食べていた。
「うん。うまい」
「なんか渋いッス……副部長がそうやって食べてると」
「なか空気がちょっと違って見えちゃうよね」
と、相葉が言うと、
「う……べ、別に構わんだろう。本当にうまいからうまいと言っただけだ」
これには皆が爆笑する。
「確かに。なか1人だけなんか渋い感じのする人がいる」
とまで言われてしまい、彼は赤くなりながら、氷をがっつき、突然動きを止めた。
「どした?」
「う~……きた―――!」
「あ~頭にキーンと来たんだって」
「そりゃあんだけがっつくんだもんな~」
食べ終わると、
「次は、抹茶に練乳と行くか」
「あ、じゃあ俺もイチゴに練乳」
「あ、俺もお願いしま~っす」
と、言っている皆をジーっと見ていた。
とその時、
「カラカラカラ」
と、カートが走ってくるような音がした。
「ん? なんか来るよ?」
と、相葉が気付くと、そこには、カートが4つ有り、なにやら長細い物が、何かで固定されていた。
そして、そのカートは、立海側で止まった。
「あ、チート発生」
と二宮が言う。
すると、櫻井が、房総半島の時の事を聞いて知っていた。
なぜかどこからともなくカートが現れ、その上にはすごい物が乗っていると。
「さて、せーの」
と、外れた皆が開けてみると、そこからドライアイスの冷気と共に、チョコレートソフトクリームが現れた。
「うわ、すごい!」
、相葉言うと、
「おいしそうなチート発生」
と、松潤が言うと、早速外れた皆が食べると、パリパリチョコビターの中に、クッキークリームが入っており、コーンの部分もチョコレートでできていた。
「うわ! これめっちゃ贅沢だよこれ!」
「ビターの中にクリームの隠し味か。いいデータが取れた」
だが、そんな事お構いなしにメンバーは食べまくる。
そこへ流石にTが、
「ちょっと~俺にも食べさせてよ~」
「だめだよ」
と言われてしまい、引率者に
「Tさんには感謝しています。良い所教えてもらって。この後どうされますか?」
「え?」
「次の所一緒に行きませんか?」
「行かねえよ普通に中野に帰ってサウナ行くよ」
と不機嫌になっているのを見て、立海の皆も嵐について行く事にした。
「えっと、立海の皆さんはどうされます?」
「あ、この後は帰ります。今後の反省会と練習とか有りますし」
「あ~そうか。大変だね。じゃあ行きましょう皆さん」
「行こう行こう」
大満足の立海のみんなと共に、山を降りた一行は、とある駅にやって来た。
- Re: 秘密のアラシちゃん IN 日光 ( No.3 )
- 日時: 2022/08/06 20:26
- 名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)
(アユを求めて鬼怒川へ、ポケモンとの出会い)
嵐達と立海大は、とある駅に来て、トイレ休憩をしていた。
すると、二宮が、
「なんでここに来たんですか?」
と聞くと、引率者が
「あのちょっと、鬼怒川の方に、日光を離れて行こうかと思いまして、電車で移動しようかと思います」
それに相葉が、
「いいじゃんいいじゃん」
と言うと、引率者が、
「乗れへんやろ普段新幹線しか」
というが、皆は
「まあ……いや……まあ」
と、記憶が曖昧な様だ。
「何やの煮え切らヘんな~」
「えっと、立海の皆さんは?」
「あ、その電車で、学校に戻ります」
「あそうですか。じゃあせっかくですんで、途中まで一緒に行きましょうよ」
「途中までならOKです」
と、幸村が言った所で、
「鬼怒川行って何すんの?」
と翔が聞くと、
「鬼怒川行ってね、アユを堪能してもらおうと思います」
その言葉に、皆が拍手をし、相葉も。
「良いじゃん良いじゃん」
「鬼怒川か~俺も行ってみて~」
と、ブン太が言うと、松潤が
「休みの日に行けばいいじゃん浅草からも近いしさ」
「いや、俺等中学生だからそういうわけにもいかなくてさ」
「あ~なるほどね」
と、2人の話が弾む。
「でもさ、来年になったら、もう高校生だからOKじゃん」
「高校生になったら、一回行ってみなよ」
「じゃあそうしようかな?」
と、松潤とブン太が盛り上がっていると、隣のジャッカルが何やら悲し気な顔でこちらを見ていた。
そして、移動する為駅に入ると、駅弁を見つけた。
「あ、駅弁とかある」
「いいね。ちょっと買って行きましょうか」
そして、駅弁を見ると、王さまブランチ1位マス寿司を見つけた。
「マス寿司がおいしい?」
松潤が聞くと、店員さんが説明する。
「これね、黄色っぽく見えるでしょ?これ湯波なんですね~美味しいですよ。ぜひどうぞ」
「この人数だと、いくつぐらい買えば」
と、引率者が言うと、店員は、
「じゃあ10本もあれば」
と言われ、松潤と相葉が
「じゃあ間取って3本で」
「とりあえず3本で」
「それじゃあ、俺達は4本お願いします」
営業上手な店員さんから、マス寿司を受け取り、それぞれお茶も購入した。
すると、引率者が、
「あ、後皆に配らないといけない物があります。切符買っておきましたんで」
「わ、優し~」
「久しぶりだこういう切符持つの。凄いテンション上がる」
と、松潤が喜ぶと、
「えと、立海の皆さんは……」
「あ、俺達いつも電車乗ってるんで、ICカード持ってます」
「え? いつも電車通学なの?」
と相葉が聞くと、
「まあ、電車乗る人もいれば、乗らずに歩いて帰る人もいますね」
と言うと、切原が
「俺はこの前さ、思いっきりバスン中で寝ちまって青学行っちゃった事あるんだぜ」
と自慢げに言い、
「そこは自慢する所じゃないぞ」
と蓮二に突っ込まれた
そして、電車に乗り込むと、ボックス席に座り、松潤が
「じゃあなんか、ゲームでもする?」
と言いだし、引率者は、
「何のゲーム?」
と聞くと、大野が
「じゃあ、地味にしりとりでもやる?」
と言うと、引率者が、
「食べ物しかアカンとか」
と言う言葉に、今度は松潤が、
「じゃあ扉が閉まった時点でその人の負けね」
と言った。
その時柳が、
「相葉さんが負ける確率……」
と言おうとするのを幸村が止めた。
「シー! こんな所でそれはないだろ?」
「そうか」
こうして、扉が閉まったら負けの食べ物しりとりゲームが始まった
まずは中島のまからスタート。
「まーまーまー、マヨネーズ」
続いて引率者が、
「ズッキーニ」
松潤が
「ニンニク」
二宮が
「栗」
で、リの付く物を考えていた相葉で扉が閉まってしまった。
「あー閉まっちゃった」
と二宮が言うと、引率者が、
「負けた人シッペやからね~」
と言った。
そして、相葉のシッペが決まった所で、電車が動き出した。
まずは、彼にシッペを与えるのは松潤。指輪を取り、思いっきりシッペをいれた。
「痛~そんな本気!?」
彼が痛がっていると、大野が立ち上がり、ビシっとシッペを決める。
しかも彼のシッペは止めるので、かなりきいた。
そして、引率者からもシッぺを受け、更には翔からもシッペを受ける
そして、最後は二宮で終わらせるはずだった。
だが、ここで引率者が、
「立海の人1人シッペに参加どうですか?」
と言うと、弦一郎が立った。
「ゲ! まさか!」
切原は嫌な予感がした。
彼はこういう所でも手は抜かないのだ。
相葉は嫌な予感がして逃げようとすると、幸村が彼を捕まえ真田がパワーリストを取ると、相葉に思いっきり
「ビシ!」
とすごい音立てた。
「痛った~~~~~~~~~~~~!!今までのより強烈だよこれ」
その言葉に立海の面々は爆笑していた。
しかも弦一郎は、
「安心しろ、手は抜いてある」
その言葉に嵐メンバーは、
「あれで?」
「メッチャ痛かったよ」
と相葉が腕を見せると、真っ赤に腫れ上がっていた。
「真っ赤だよ」
と彼は言うが、引率者は気にせず、
「さあマス寿司食べようマス寿司タイムでーす」
その言葉に、皆は席に座り、それぞれマス寿司を食べる。
「美味しい」
「美味しい」
立海の面々も、
「うまい」
「これ湯波で味がしみ込んでるから、醤油なくてもいけっちゃいますね」
と切原が言うと、皆も、
「ホンマやな~美味しい」
皆で食べる。しかも今日は見知らぬ中学生も一緒の小旅行気分を味わいながら食べるマス寿司は最高だった。
「美味しい」
「ブランチ1位だよ。ブランチ間違ってない!」
という松潤に皆も美味しそうに食べる。
―――――――
そして、皆は降車駅に到着した。
すると、そこには見た事ない生物がおり、
「テナテナ~」
と、電車の中に入って来た。
しかもその手には、外のバスに鮎に詳しい人がいるよ。
という看板を持っていた。
「え?ちょっと待ってあれってさ、ポケモンって奴じゃない?」
「とりあえず、行ってみましょう」
「あ、じゃあ立海のみなさん気を付けて~」
「ありがとうございました~」
と、立海の皆が挨拶すると、嵐の皆が電車から降りると、そのポケモン、テールナーが外まで案内した。
すると、そこには1台のバスがあり、ピカチュウ、オンバット、ファイアローがいた。
これには嵐もびっくりした。
なんと、あのアニメのキャラクターがなぜか現実の世界にいるのだ。
しかもロボットでもぬいぐるみでもない。完全なアニメのキャラクターなのだ。
「テナテナー」
「オンオン」
「ピカチュー」
「ファイアロー」
それぞれがまるで誘うように呼んでいる。
バスに乗り込むと、そこにはトレーナーのセレナ、サトシ、シトロン、ユリーカがいた。
「テールナー。ありがとう」
「テナテナー」
とモンスターボールに戻り、ファイアローとオンバットも、サトシのモンスターボールに戻った。
そして、残ったピカチュウは、サトシの肩に乗った。
「え? これマジ? 現実と幻想が入り混じってんじゃん。あれ、どう見てもおかしいし」
相葉がそう言うと、その奥の2人にやっと気づいた。
それは人気お笑いコンビのHとWだった。
そして、Hは、
「じゃあまずサトシ君ご挨拶」
「はい。俺、サトシっていいます。こっちは相棒のピカチュウ」
「ピカチュウ」
「私はセレナ」
「僕はシトロン」
「私ユリーカ! こっちはデデンネとプニちゃん」
ユリーカの言葉に、ポシェットの中から、デデンネとプニちゃんが顔を出した」
皆が自己紹介したところで、Hが話しだす。
「ここね、鮎で有名だからその極上の鮎を食べてもらおうと思っています」
そこで相葉が
「丁度鮎行こうとしてたんです」
「そうでしょ?で、偶然ね。サトシ君達が、鮎に行こうとしてたんで、呼びに行くのを手伝ってもらったんです」
「あ、それでか」
「まじビビったよ。本物のポケモンが出てくんだもん」
―――――――
そして、一行はその極上の鮎を食べる為に、やって来たのは、かやぶき屋根のお店だった。
と、そこにまたも黒いジャージが特徴の中学生達がやって来た。
彼等は不動峰中で、今日は遠征の為に来ており、今回は皆の頑張りも評価して、美味しい物を食べようという事になり、ここに来たのだ。
「あれ? 橘さん。あの人達って……」
と、赤い髪が片方の目を塞ぐ形で伸びている、神尾アキラが気づいた。
「あ、嵐の人達じゃない? あ、それにHとWもいる!」
と、橘の妹が気づく。彼女は栗色の髪をヘアピンで止めているだけの女の子だった。
「おい杏。あんまり騒ぐな。と橘が言った時には、既に彼らに気づかれていた。ピカチュウはそちらを向き、手を振る。
「わ~ピカチュウ! 本物だ~!」
と、杏ははしゃぎ、そして、音楽好きな神尾がついて行き、仕方なく金髪の橘が来ると
「あれ? 君達も鮎で?」
「ええまあ」
「俺サトシです。こっちは相棒のピカチュウ」
「ピカチュウ」
「あ、私不動峰中2年の橘杏です」
と、挨拶すると、続けて、
「不動峰中テニス部部長、橘桔平です」
「あ、に、2年の神尾アキラです」
「伊武深司」
「石田鉄です」
と挨拶をしていき、早速店の中に入っていった。
この店の最大の特徴は、鮎を手づかみし、それをその場で塩焼きにしてくれるそうだ。
「ここは、鮎をつかみどりして食べる事が出来るんです」
すると、引率者は、
「素人でもつかめんの?」
と聞くと、Wが
「もちろんですよ。ここさえあれば」
「え? ハートでつかむの?」
と引率者が聞くと、
HW2人そろって
「ここ」
とハートを差した。
「まあそこは置いといて、行きましょう」
という事で、皆が中に入って行くと、皆はこのロケーションにテンション上がりっぱなしだ。
そして、皆がつかみどりが体験できる場所に来ると、Wが、
「さあ皆さんに鮎のつかみ取りを堪能していただくんですけれども、ご協力いただくのが、この店のご主人のUさんです」
と皆が拍手で迎え、ご主人が姿を見せた。
「どうですか? ご主人、鮎取れてます?」
Wが聞くと、ご主人は、なんだか残念そうに川を見た。
「長雨で、川も…」
その言葉にWは、
「聞きましたか皆さん。今年は厳しいそうです」
と言い、皆は一瞬不安になった。
「できないんですか?」
とサトシが聞くと、
Wは
「いや絶対に捕まりますから」
と言い、
Hは
「ただし、捕まらなければ食べれません。あ、1つ言うの忘れてましたが、不動峰の皆さんは3名で、サトシ君からは1人しか食べれません」
「え? なんでですか?」
サトシの質問に、Hが答えた
「あのですね。アラシだけでも人数が多いし、不動峰の皆さんも結構いますので、鮎にも限りがありますから。ね」
「あ、そうか」
とサトシが残念そうにしていると、セレナが、
「サトシー!頑張ってー!」
と言い、シトロンとユリーカも
「僕たちは大丈夫ですから」
「ユリーカも大丈夫だから」
と言った。
「そっか。悪いな。よーし、頑張るぞ~」
そして、不動峰の皆はクジを引き、橘桔平と神尾と杏の3人がトライの権利をゲットした。
決まった所で、
「頑張ろうね」
「はい!」
と、相葉と杏が話している時、神尾から思いっきり嫉妬の様な物を感じた。
「なんか、嫉妬の視線感じるんだけど…」
「神尾君どうしたの?」
「べ、別に……」
と、そんな話をしている、二宮が、
「やっちゃっていいっすね」
と言い、Wは
「やっちゃってください」
と言うと、相葉も
「俺等今日夏休みだからね」
Wが、
「では、鮎の掴み取りスタートー!」
と言って、皆池に入るが、かなり冷たい。
「うわ~冷てえ!」
と翔が思わず叫んだ。
それもそのはずだ。
その池は、水温15度以下なのだ。
だが、皆は鮎を求めて前に進むと、ついに大群を見つけた。
「いた~!大群がいた!」
翔のその言葉に、皆は突進した。
そして、その大群の中から、松潤がゲットした。
「はい松潤ゲットー!」
更に、大野もゲットし
ついにサトシも捕まえた。
「よっしゃ~鮎ゲットだぜ!」
「ピッピカチュウ!」
「リズムに乗るぜ~」
と神尾が逃げる鮎を追い、ついに捕まえた。
「よっしゃー!」
そして、橘兄妹と翔、相葉がゲットした。
「やべ超楽しい~!」
と相葉が完全にいっちゃってる頃、二宮が、なぜか網を持っており、
Wが、
「二宮君? 二宮君? ちょっと皆さん二宮君を見てください」
皆が彼を見ると、網で鮎を捕まえた。
「あ、取れた」
「本末転倒」
と、とりあえず、全員が鮎をつかまえる事が出来、塩焼きにしてもらう事にした。
焼けるまでそれぞれが、それぞれの時間を過ごす。
不動峰は焼けるまで素振り。
サトシ達は次のジム戦に向けて練習。
そして、嵐のメンバーは、川の近くで遊んでいた
しばらくすると、鮎の塩焼きが出来上がった。
炭火でじっくり焼く事で外はパリッと中はホックホク。
最高の塩焼きの完成!
「それでは、かんぱーい!」
「うまくない? めちゃくちゃうまくない?」
「あの尻尾とかもいけちゃいますからね」
「え? 骨も?」
と、サトシの質問に、Wが答えた。
「全部いけます」
そして、HがWに聞く。
「これ、炭でやるからこうなるんですね」
「そうですね。炭で立て焼きと言いまして、余分な脂を落とすんですよ。それによって外パリっと中はふっくらとするんですよ」
「うめえ! やっぱ勝利の美酒よりこっちの方がいいなオレ」
と、神尾が言うと、
「神尾君今日も頑張ってたもんね」
「え? あ、いやそれ程ないよ。これからは俺達が部を引っ張って行かなきゃならないんだから」
と、彼は少し赤くなりながら言った。
「まあ、全員2年だけどな」
と伊武深司が言った。
「ああ。これからは、お前達が、部を引っ張ってそして、来年も全国に行くんだ!いいな!」
「はい!!」
これを見ていた嵐達は、ちょっと引いてしまった。
思わず相葉が、
「なか、俺達蚊帳の外みたいになっちゃってる」
すると今度はサトシが、
「よし!俺達も次のジム戦頑張ろうぜ!」
「ピッカ!」
「こっちもこっちで気合入ってるし」
と二宮が言うと、皆は笑った。
嵐達は鮎を食べ終え、次の場所に向かう事になり、お店の外で、彼等と別れ、皆はそれぞれに散って行った。
そして、嵐は再び日光に戻って来た。
バスの中で、引率者が、
「皆さん日光ツアーいかがですか?」
「楽しんでますよすごく」
と相葉が言い、
松潤が、
「あんなに朝ブーブー言ってたのが嘘みたいだね」
そこで引率者は次の説明をする。
「さっき、美味しい鮎を食べたんですけど、次はちょっと格式の高い、日光では歴史の高いホテルで、美味しい洋食を食べて頂こうかと思います」
「洋食」
「いいじゃんいいじゃん」
と、皆が向かったホテルとは、明治6年開業のホテル。日本のホテルの始まりと言っていいほどのかなりの有名人が泊まったホテルでもあり、日本が誇る拡張高いホテルなのだ。
そして、食事の方も超一流で、今ある洋食メニュが超人気なのだ。
ところが、嵐一行が席へ案内されると、そこにはすでに先客がいた。
それは、5人の女子高生で、皆はある物を待っていた。
すると、ツインテールの1人がこちらに気付いた。
「ちょ、あれって、もしかして……嵐!」
「え? どこ?」
と皆が立ち上がりながら見ると、それはどこにでもいそうな普通の女子高生達で、
嵐の皆は彼女たちの席に着いた。
「こんばんは。皆さん」
と、ピンク色で長髪に眼鏡を掛けた、おっとりとした感じの女の子が挨拶をした。
「あ、今晩は」
「今晩は」
「今晩は」
「お~フラグが一気にビビット!」
「なんでこんな時にまでそんな話になるのよあんたは!!」
「……」
一時固まってしまった彼等に、紫色のショートヘアーでリボンの様なカチューシャを付けた女の子が
「あ、気にしないでください。お姉ちゃんとこなちゃんいつもあんな感じなので…」
「ハ、ハア……」
皆が呆れていると、相葉が、
「えと、君は?」
と言うと、柊つかさが、
「あ、初めまして。柊つかさです。で、右からユキちゃんこと、高良みゆきちゃんです」
「初めまして。高良みゆきです」
更につかさは続ける
「えっと、それで青いロングのこなちゃんこと、泉こなたちゃん」
「え? 私?……~フラグが……」
「言ってないで早く挨拶しなよ」
「はーい。泉こなたで~す」
「私はつかさの姉で、かがみって言います。よろしく」
2人が挨拶すると、皆納得した。
「てか、さっきフラグとかって言ってたけど、ひょっとしてそれってゲームの?」
「お~!知ってる人が……」
こなたが乗ろうとするのをかがみが止める。
「夕食前に飛ばし過ぎだっつうの!」
引率者の1人が、
「えと、5人共なんでここに?」
と言うと、かがみが説明する。
「ああ、実は商店街の福引で、ホテルの幻のメニューと一泊ご招待っていうのがあって、それで、私とつかさが挑戦したら……」
とかがみが、言おうとしたところで、こなたが突っ込みを入れる。
「姉のかがみがハズレで妹のつかさが当てちゃったんだよね~」
「るさい! てか今から説明しようって時に……」
「あれ? えっと、つかささんが、妹なんですか?」
と言う松潤に、
「え?」
とつかさとかがみが自分を見た。
「あ、ああ。私とつかさは二卵性双生児なんです」
「というか、どうして私が姉だって思ったんですか?」
とつかさが聞くと、松潤は、
「いやなんかさ、こう……つかさちゃんの方がお姉ちゃんぽく見えるっていう…」
と言う彼の言葉に、かがみはビクっとした。最初からこなたとケンカしてたのを見られてしまっていたので、こうなってしまったのだ。
「な、なんで私がこんな目に?」
と泣くかがみだが、食事の時間なので気を取り直した。
―――――――
まず出てきたおは大正時代のコロッケだ。
これは昔から代々受け継がれてきたメニューで、その作り方もトップシークレットになっている。
まず最初に、こなたがコロッケにナイフを入れ、切っていくと、中からトローリとしたクリームが出てきて、彼女がそれを食べると、
「ん! お―――!これぞコロッケの頂点!クリーミーでそれでいて……」
「そこまでな」
とかがみが彼女を止めた。
そして、櫻井君がこれを食べると、いきなりのけぞって、椅子にガンと頭をぶつけてしまった。
「おーうめ!」
松潤が呆れながら、
「そんなガンってやってたらメシ疲れちゃうでしょ」
というと櫻井は、
「この何だろう? ソースとこのクリームのマッチングが…半端ない」
問いと、こなたは早速突っ込んだ。
「うんうんそうなんだよね~コロッケからあふれ出してクリームがトマトの様なソースに絡むともうこうパタパ……」
「はいはいそこまで」
とかがみが止めた。
そして、皆が食べると、それは本当に美味しく、皆はよく噛んで食べた。
そうすると、口の中いっぱいに広がったホワイトクリームとしたのソースが混ざりあって、更においしさを増した。
―――――――
そして、次に出てきたのは、ホテルの朝食としても人気があるオモレツだった。
そのフライパン裁きは代々のシェフに受け継がれ、焦げ目が一つもない見事な物だった。
「ケチャップ頂戴」
「いや、まだ卵の方を味わおうよ」
という声がアチコチから聞こえ、
つかさはまず、卵を何もない状態で食べて見た。
「うわー! 美味しいよ! コレだけでも十分いけそうな感じがするけど、ケチャップ付けたらどうなるかな?」
と、つかさは、ケチャップをかけて、食べてみると更に+されて美味しくなった。
「う~んおいし~~~~~」
するとあれほどはしゃいでいたこなたが静かにオモレツを食べる。
これを見たかがみも、驚いた。これだけ美味しいのなら何らかなアクションがあっても不思議ではないからだ。
「あらま~こなたが黙っちゃった」
そこへ大野が、言った。
「あんまりにも美味しいからツッコミようがないとか?」
「それは言えてるかもしれませんね。泉さんこういう洋食は慣れていませんから」
「あ、そう言うみゆきって海外とか旅行するんだよね? 高級レストランとか入った事有るの?」
「いいえ。まずはネットで調べて、あらかじめどこが一番おいしいという地元の人の声というのにアクセスして調べますね。
「え? じゃあここの事も?」
「はい。開業から何百年となっているので、もしやと思ったのですが、本当に美味しい料理を食べられて私も嬉しいですよ」
すると二宮が、
「え? みゆきさん家ってお金持ちなんですか?」
と聞くと、
「ええ。ただ、家は洋風ですが、田舎は純和風なんですよ」
―――――――
そして、次に来たメニューは、霜降り高原のカツレツだ。
運ばれて来た時、皆はまずその肉の大きさに驚いた。
「デカ!」
とみゆきを除いた3人が思わず突っ込んだ。
すると、先に松潤が食べた。
「……あ~も~なんですかね?~ご飯も良いしパンも良いし、パスタも全部これで 食べたい」
それにみゆきが、
「え? そうなんですか?」
「じゃあ私達も食べようよ」
「はい」
そして、こなたは何回も切るのかと思っていたらサクっとナイフが入ってビックりした。
「おお! デカイ割にはすぐに切れた」
彼女はそう言うと、一口食べる。
すると、予想以上の結果が返って来て、すかさずかがみが突っ込む。
「う~~~~~~~~~キタ――――!!」
「2チャン語みたく言うのはやめい!!」
「でも、こなちゃんじゃないけど、本当にナイフがすこって入っちゃってビックリしちゃった。普通のトンカツって何回かギコギコするじゃない? それなのにこれすっごく柔らかいもん。味だってばっちしだし」
「そうだよね~つかさ」
「あんたの反応程じゃないけど、まあ、美味しいのは認めるわ」
そして、嵐とこなた達は食事を続け、いよいよデザートの時間になった。
―――――――
「さて、次に来るのはなにかな~こういうフラグだと……」
「フラグうんぬん言うんじゃないの」
これを見ていた大野が、
「あのさ、さっきから思ってた事なんだけど、かがみさんとこなたさんって漫才コンビ?」
これにはかがみがズッコケる
「な、なんで私とこいつが同類なんですか!?」
「いやなんかさっきからこなたさんの行動を制御してるみたいだったから」
と突っ込まれると、皆が爆笑する。
「ハハハハハハ。確かにそう見えるよね~」
と、皆が笑っている所へ二宮が、
「いっそさ。二人も芸能界に入ってみる?」
と言うと、
「激しく遠慮します!」
とかがみが答えた。
―――――――
そして、最後のメニューはこのホテルの隠れた看板メニューのチーズケーキだ。
まずは引率者が食べると、
「うめ~!」
とすっごい顔になった。
「やめてその顔」
と二宮が止めた。
そして、もう1人の引率者が、
「程よい酸味。あのシナモンが聞いてて大人のチーズケーキですね」
それを聞いていたこなた達も食べ出すと、それはまさに大人のチーズケーキだった。
「お~! ちょっとつかさこれ、一寸シナモンすごいよまじで」
「エヘへ。お姉ちゃんがそこまで言うんて本当の美味しいみたいだね」
「うふふ。そうそうって、あら? こなた?」
かがみがこなたの方を見ると、彼女は、もくもくとケーキを食べていた。
「あらま~あんなに静かになっちゃって」
「泉さんどうですか?」
「う~んまさに、少女が大人の階段を登ろうとしている感じだね~」
「「???」」
嵐達も分からずキョトンとしていた。
そしてみんなで紅茶を飲んで、食事が終了し、皆は料理長と支配人にお礼を言った。
席を立ち、嵐達が出て行こうとした時、こなたが、
「あ、そうだ。カメラ持って来てたんだった。ちょっと待ってて取って来るから」
と、フロントで鍵を受け取ったこなたは急いでカメラを出して来た。
「お待たせ~せっかくだからみんなで写真撮ろうよ」
「おお良いわね」
「芸能人との食事の記念撮影ですね」
「あ、でも、変な風に取られたリするんじゃない?」
と、かがみが言うと、相葉が、大野に
「どうする?リーダー」
と聞くと、
「まあ、せっかくなんだし、撮ろうか」
「ヤッター!」
と皆が喜び、こなたはタイマーにしてすぐにみんなの元へ走ると、カシャっという音と共に嵐とのいい思い出作りが出来た。
ちなみにポラロイドカメラだったので、すぐに写真ができた。
「お~キレイに撮れてるよコレ」
「というか、あんた、なんでカメラなんか持ってきたのよ?」
かがみが聞くとこなたは、
「ん? 実は昨日さ、芸能人と一緒に食事するシーンが見えたからもしかてと思って持って来てたんだ~」
「あ、こなちゃん正夢だね」
「うんうん」
「実は私もクジ引く時も正夢になっちゃったんだ~」
「へ~良かったじゃん」
「まあ、つかさんのおかげで、こんな贅沢が出来た事には感謝するわ」
「つかささんクジ運いいんですね」
「そ、そんな事なくて、本当に偶然にあたっただけだから。まさか芸能人さんと食事したのにはちょっとビックリしちゃったけど」
その言葉に相葉が続く。
「俺等もさ~こんな体験初めてだよね~」
「そうそう。こういう時のフラグって重要なんだよね~」
「フラグ?」
「はいはいそこまで」
「じゃあ嵐のみなさん食事を共にしてくださってありがとうございました」
「ありがとうございました」
とお礼を言った後、こなた達はフロントで鍵を受け取り、部屋へ戻って行った。
そして、、彼らが出口へ向かおうとしていたその時、
「覗きをしているH,HとA,N」
という声が聞こえ、皆がそっちを見ると、2人の怪しげな人間がいた。
「おいおいおい」
「丸見えだね」
これには皆は、?になるが、松潤が、
「これ見た事ある」
と言った。
「続きまして、バズーカで撃たれたH,HとA,Nドカーン」
「おいおいおい」
「派手にやってくれたね」
という人気芸能人のコントを聞きながら、夜もどっぷりと暮れて来た所で、
引率者が、
「あの最後に5人水入らずで朝までお話できる様に、お宿を用意しました」
それを聞いて、
皆はやったー」
と皆は喜び、
「それじゃあさ~俺達はホテルに行こうぜ」
とみんな大はしゃぎだが、この後、
彼等は、とんでもない経験をする事になった。
- Re: 秘密のアラシちゃん IN 日光 ( No.4 )
- 日時: 2022/08/06 20:29
- 名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)
これは、私の統合失調症によって見えた物です。その為、少しずつではありますが、かなり変わってしまった部分もありますので、そこはご了承下さい。
引率者について行き、泊まるホテルに案内されたのは、廃旅館だった。
当然皆は、
「こんなとこ泊まんねえよ。帰る」
「俺も帰る」
という皆に、
「いやいやそういうわけにはいきません」
と引率者が言うと
翔が、
「前回肝試しやったって聞いて、本当に北京行ってて良かったなって思ったもん」
と言うと、引率者が翔に聞く。
「意外と怖がりなの?」
それに彼は、
「俺マジでやだガチでやだ。マジでガチでやだ」
と、言った。
「マジでガチでいや?」
しかし、彼らは結局ここでお化け屋敷をする事に決定した。
だがその前にこの旅館にまつわる恐ろしい話を聞く事になった。
語り部は前回の語り部のN.Oだった。
「いやちょっと今日はね~ホントにここで肝試しやるって事にびっくりしてます。本当にここはもういわく付きの非常に多い所ですから。もう本当に今日は、何があるかわかりませんから
すると、二宮と相葉が
「いいって本当に」
「やめようよ」
と言うが、怪談話からスタートする事になった。
そして、引率者が、
「それでは怪談の達人N,Oさんからお話があります。よろしくお願いします」
そしてN,Oが語りだす。
「この旅館って、結構怪談マニアには有名な所なんです。て言うのは、この旅館が建つ前に、ある小さな女の子が住んでいたんです。
それが、千に鶴で千鶴(せんかく)ちゃんと言うんです。この子、特殊な能力が有って、いわゆる千里眼ってやつで、ここに温泉があるよって当てたのは、千鶴ちゃんなんです。もちろんその時代って温泉を掘り当てたら、ハッキリ言って、お金持ちになれるわけなんですよね。という事で千鶴ちゃんを巡ってその村では争いが絶えなかったんですよ。それで、心配したご両親は千鶴ちゃんを蔵の中で、隔離して育てたらしいです。でもそれだとあまりにも寂しいので、人形を1体与えた。それでその蔵の中では、その人形が友達だったんですね。
でも、彼女はその中にいたら太陽の光を浴びてないわけですから、20歳ぐらいで病に臥して亡くなったそうです。それで、亡くなったと同時にその村で心霊現象が数多く起きて、その後この旅館が建てられたわけですけれども、ここでは心霊現象が年に何回か起こっているそうなんで、本当になんでここにしたのかなって本当にびっくりしています」
と、N.Oの話が終わると、二宮が
「やめようよ~も~」
とすっかり怯えたような声で言うと、いきなり後ろから、
「バシャーン!」
という物凄い音がして、皆がびっくりすると、皆にカウントされた。
音の正体は、ADによるシンバルの音。
あれこれストレスが溜まってたのか松潤が2回程殴った。
今回の肝試しは千鶴さんの霊を鎮める為、裏庭にある祠に人形を奉納するという物。
その間に声出して、一番たくさん声を出した物が、アラシ1の根性なしに決定と言うわけだ。
そして、相葉と翔がまず出発した。
すると、相葉が、
これいきなりですけど、なんかあると思います。僕は。失礼しま~す」
と言った。
最初からビビり気味の2人は、恐る恐る進んで行く。
翔は廊下で
「うわこえ~」
と言い、相葉も
「うわ~」
と言い、恐る恐る進んで行くと、なにやら相葉が翔に何かして、
「何?何?」
「大丈夫大丈夫」
と言った次の瞬間
「ガシャーン!」
とすごい音と共に何かが飛び出して来て、
2人は思わす、
「うわ~!」
と叫んだ
すると翔は、
「びっくりした~!あ、相葉君こんな感じ?」
「こんな感じ」
凄まじい声を出した翔は、恐る恐る進む。
ここで2人とも2ポイントになった。
すると、階段が現れた。
「うわ階段だ。別に普通か」
という翔に、相葉が、
「階段普通かな?」
と言うと、何かパキっという音がして、
「うわなんだこれ! あ、別に普通か」
と言う彼のポイントはこれで3ポイントになってしまった。
彼等は階段を恐る恐る上り
その間翔が、
「うわ、ピアノかな机かな? なんか置いてある進んだ方がいい?」
「進むよ」
と、相葉が言う。
ところが、階段上り切ると、そこには道らしき物がなかった。
「あれ? 行き止まりくね?」
と翔が言い、相葉も
「間違えた? 道」
と言うと、翔は
「扉開けんのか?」
と言った途端、突然、
「ジリリンジリリン」
と電話のベルが鳴り、
2人は、
「うわ~! も~!」
と2人同時に声を出してしまった。
そして、相葉が、
「全然気づかなかったこの存在に」
と言いながら、彼が電話にでると、おどろおどろしい声の中、小さな女の子の声が聞こえた。
ところが、この声を聴いていた引率者は ?マークになる。
「こんなんやった?」
「いや違う」
と言っていると、その女の子は
「大昼間を抜けて、トイレに来て」
と言った。
だが、周りのおどろおどろしい声に、彼は聞き取れず、もう一度聞く。
「え? まっすぐって事?全然何言ってるかわからない。通路を何?」
もう一度聞くと、今度はボイスチェンジャー声を変えた声がするが、さっきの声と違い、今度はおばさんみたいな声だった。
「ト・イ・レ」
翔が改めて聞き直そうとするが、既に電話はキレていた。
「切れたくせ~。トイレへ行けだって」
と彼が受話器を置いた瞬間、
突然上からダクトの蓋を破り、妖怪が姿を現した。
「うわ~あ~あああああ」
ここでまた2人とも1ポイント上がり、2人は慌ててふすまを開けて大広間に入った。
「早く行け~」
とその妖怪は先を急がすかの様に爪を出して2人を脅した。
そして、相葉が
「も~」
と言うと、爪を相葉に向け、彼は慌てて逃げ出した。
この映像を見ていた引率者達は?マークになっていた。
「こんなんやった?」
「いや違う」
「やんな」
と言いながら、彼らを見ていた。
大広間に入った翔は、
「うわ~うるさいうるさい」
と言い、相葉も
「も~やめて~」
と言いながら進んで行くと、突然
「キャー!」
という悲鳴と共に、布団が宙を舞い2人の行く手をはばんだ。
「うわ~!」
と言って、彼らはどうにか逃げ出すが、ここでも引率者にしてみれば、不思議な事だった。
―――――――
彼女達の計画では、並べられた布団が揺れるという仕掛けをしていたのに、布団が突然動き出したのだ。
「どうなってんの? これ」
「ウソやん」
と言っていたそのころ、相葉と翔は、トイレへ向かっていた。
翔はさっきから
「やべ~やべ~やっべ~やべ~」
と繰り返し、相葉も、
「もうヤダ~ほんとにやだ俺」
とギブ寸前だ。
その時翔が、
「どっち?コレ」
と聞くが、相葉は
「うるさい」
と言うが、丁度前に、トイレの行き先の札を見つけた。
―――――――
そして、いよいよトイレにやって来た2人は、次の指示が書いている札を見つけた。
「手前のドアから2回ノックして中を確認しろ」
と有った。
ところがその時、翔が、
「トイレに行きたい」
と言い出し、相葉が
「先する?」
と言うが、
「でも確認してからだったら絶対出来ないと思う」
「でも最中にこられたら多分、まき散らすと思う」
と、情けない会話が続くが、結局大人の意見に賛同という形で相葉が同意し、1人ずつ1回
「トントン」
として、ドアを開けるが、中には何もなかった。
引き上げようとしたその時、
いきなりドアの反対側から
「バリ!」
と音を立てて、N,Oが現れ、
2人は声を出すが、相葉に至っては、
「うお~びえ~ぼう~もう!」
と、かなりの回数を叫んでしまった。
「どうもどうも。まだお話が足りてなかったので」
というN,Oに相葉はすっかり参ってしまい、
「も~や~め~て~よ~。今ちょっと、ちょっと漏れてないかな?」
それを聞いていた引率者達は、
「もれてないかなってちょっと、情けない」
「ほんまや」
そして、再び怪談話を聞く事になってしまった。
「え~この話はですね。多分皆さんも同じみの芸人N君から聞いた話です」
というが、相葉は、
「あんまり知らないですって」
「後でワイプ出ていると思うので、チェックしてください」
そして始まったのは、ある大阪でのエピソード。深夜2時に空室のはずの隣の部屋から、激しく壁を叩く音がして、気味が悪いので外へ出ようとすると、
「なんか嫌だなここ気持ち悪いなっていって荷物をまとめて出よう。夜中の2時位ですよ。パッて入り口に行こうとしたら、視線を感じるんです。玄関に全身鏡が置いてあるんです。その全身鏡の中から確実に視線を感じるんです。ゆっくりその全身鏡に近づいて行くと、髪の長い女が鏡の向こうから、ドンドンドンってずっとこっちの方を叩いていたんです。そのホテルはそういう霊が出るホテルだったらしいです」
そこで怪談が終了し、N,Oから次の指示が出された。
さてこの後ですね、そちらのドア開けて行かないと行けないんですけど、こちら、鍵がかかってます、鍵はですねえ。階段を上がった部屋にある、ツボの中に入っています。どうぞこちらへ」
とN,Oが言うと翔は、
「N.Oさ~ん」
「なんですか?」
「俺……行けねえよ~」
とすっかり戦意喪失の2人だが、鍵を取る為、3階へ向かう。
―――――――
だが、ツボらしきものは見つからなかった。
「上にツボが有って……ツボなんて無いじゃん。階段で脅かすのは無しにしようね落ちるからホントにね」
と言うと、翔が部屋を見つけた。
「この中の部屋って事? 俺行こっか?」
「行ける?翔ちゃん」
「俺、大丈夫だよ?」
と、相葉と翔が部屋ん入ると、2つのツボが有った。
「有ったツボ」
「あ~ホントだ。うわっなんだよこれいっぱいあんじゃん」
「つーか2つあんじゃん」
2人は恐る恐る部屋に入り、翔が
「じゃんけんする?」
と言うと、相葉が、
「ていうか、どっちか選んで、いっせいのせいで手入れようか?」
「いっせのせいする? いいよ」
「どっちがいい?翔ちゃん選んで」
「じゃあ、右」
「どっちかが当たるって事だもんね」
「鍵だぞ鍵を取るんだぞ」
「せーのでいこっか?」
と言いながら、相葉は深呼吸した。
「あ~本当に嫌だな~」
と翔がいうが決めてしまった以上仕方がない。
覚悟を決めて、
「いっせいのせ」
と手を入れた途端、いきなり翔の手を思いっきり掴もうとした為、彼は
「うわ~」
と言って手を引っこめるとつられて相葉まで叫んでしまった、
それは明らかに血の付いた骨の手だった。
「びっくりした。しかも骨だしありえねえよしかも血まみれだし」
と翔が言うと、相葉が無事に鍵をゲットして部屋を出ると、突然明かりが付き、
「バン!」
と言う音と共に、鬘をかぶった人骨が窓に現れ、2人は叫んで逃げだした。
だが、それでも人骨はまるで意思を持った様に追いかけてくる。
そして、いざ鍵を開けようとしたその時、床から人骨に髪の毛の生えた亡者の群が襲い掛かる。
しかも鍵は4つあり、そのうちの一つが本物の鍵だが、どれがそうかわからない。はっきり言って、2人はパニック状態だった。
「ちょっと待ってちょっと待ってマジ待って!マジ待ってって!わ~翔ちゃ~ん!」
見ていた引率者も心配になる。
すると、ついに扉が開き、2人は転がり込むように、その扉に入り、慌ててドアを閉めた。
これには流石の引率者も、
「見てる方が怖いわ~」
と言った。
―――――――
一方絶叫しすぎた翔と相葉の2人は、祠へ向かっていた。
しかも殺気の事で声が殆ど枯れてしまっていた。
そして、ようやく祠にたどり着いた。
そこには、人形お供えをして手を合わせろという指示が書いてあった。
すると、相葉は、
「じゃあ、ここに、置かせていただいます」
「せーの」
2人が手を合わせ、
「行こ」
っと翔が振り返った次の瞬間
―――――――
凄まじい爆音と共に、水柱が吹き上がり、そこからまた骸骨の手が伸びてきて、そのほかにも周りから彼等めがけて、骨犬が突っ込んで来た。
「うわ~!」
「うわ~!」
と2人はひたすら叫びながら走って逃げる。だが、その骨犬の一匹が相葉に噛みつき、彼は何とかそれを振り払うと、後から来た一体にぶつかって止まった。これには引率者もまたも?になった。
「こんな仕掛け?」
「いや違う」
と言っている頃、彼らはやっと帰って来た。
「お帰り」
「お疲れさま~」
と2人は出迎えられ、無事に帰ってこれた。
「ただいま~」
と相葉が言うと、
引率者は、
「面白かったわ」
と言った。
見ていなかった残りの3人が聞くと、
「1回目より全然大した事ない」
と言った。
そして、二宮は、翔に初めての体験を聞くと、
「火事場のクソ力っていうのは本当に凄いんだなッて言うのがよくわかった」
と言った。
すると相葉が、
「この人足超早いんですよ。完全に置いて行かれたからね」
と、そんな話をしていると、2組目がスタートした。
- Re: 秘密のアラシちゃん IN 日光 ( No.5 )
- 日時: 2022/08/06 20:32
- 名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)
本当は向こうだけで書いたネタなんですが、せっかくなんで、こっちでも書きました。
これ、完全妄想っていうか妄想大暴走って言った方が正しいカモしれません。
後残り3人組もこっちに書きました
そして次は、二宮、松潤、大野の3人組がスタート。
扉を少し開けると、まずは松潤が、
「今晩は~」
と言った。
3人が進んでいると、松潤が提灯を見て、
「これさ、全然意味なくね?全然見えないんだけど」
その様子を外のモニターで見ていた引率者は、
「松本君ね声を出してビビりを無くそうと努力するタイプ」
と言っている頃、3人は、
「真ん中一番いいなーやっぱ」
「行こうぜ行こうぜ」
「押すなや」
と3人は廊下を普通に進んで行く。
そして、1つ目の恐怖ポイントに付くと
「ガシャーン!」
と何かが飛び出して来るが、大野の反応は、
「ちょっと危なくね?」
とだけ言い、松潤が、
「何が起こったの?」
と聞くと、大野は、
「これが飛んできた」
と言うと、何故か一番後方にいた二宮が、
「ちょっと待ってちびっちゃったよ俺、最悪だ」
と言った。
その様子をモニターで見ていた相葉が笑う
そして、皆は2つ目のポイントである電話の前に来ると、
「ジリリンジリリン」
と鳴り、大野が取った。
「はい」
「広間を抜けて、トイレへ行け」
という言葉に、相葉があれ?っという顔になる
彼等の時は、女の子の声と、恐ろし気な音が聞こえていたのにそれが無いのだ。
松潤が再び聞くと、
「広間を抜けて……トイレに行け」
「何を抜けて?」
「広間」
と普通の声がして、モニターでそれを見ていた相葉は大はしゃぎしていた
「広間を抜けて? もしも~し……分かんねえよ」
と松潤が電話を置いたとたん、通風孔の一部が割れ、中から、お化けが顔を出した。
ここで、二宮と松潤にポイントがつくも、大野は相変わらずポイントが付かなかった。
この時、松潤は、
「あのさ、思いっきり帽子にぶつかって来るのやめてくれない」
と言った。
その様子を見ていた相葉達は手を叩いて笑う。
―――――――
そして、彼らは大広間に入るが、全然ビビっておらず、仕掛けを見抜いていた。
松潤はポンポンと布団を叩いて余裕を見せる。
しかし、いざ布団が動き出すと、腰抜けっぷりに逃げる。
―――――――
そして、これ以降、トイレでも、3人は全く驚かなかった。
松潤が、
「いいのかな? 別になんもねえけど」
と言うと、入り口を破って出てくるが、
松潤が
「帰ってないの?」
とまで、言い、ツボの間で、大野が掴まれるがまったく驚かず、ただ、
「うわ最悪」
と言っただけだった。
―――――――
何が起きても全く動じないリーダー大野
声を出すのは、二宮だけだった
そして、3人は最後の祠にやって来た。
人形をお供えし、手を合わせようとするが、松潤は、
「ちょっと待って」
と後ろを確認する。
その後祈りを終え、戻ろうとしたその時、二宮が、
「おおお」
と声を出すと、池の中から幽霊に踏んした人達が襲って来る。
ところがこの時、相葉と翔は、明らかな違和感を覚えた。
自分達の時は、骸骨の群れや犬に追いかけられたのに、こっちが
本当の仕掛けだったのだ。
「ちょっと待てよなんだよそれ」
「ずるいよ」
引率者も
「おかしいよね」
「ホンマやな~」
そして、翔が聞く。
あのさ、こっちが、本当の仕掛けだったんですよね。
「うん。こっちが本物」
「ていう事はさ、俺等の奴は一体なんだったの?」
「いや知らん」
不思議そうに皆が見ていると、皆は叫び声一つあげずただただ走って逃げるだけだった。
そして、彼等が帰って来ると、
皆は拍手で迎えた。
すると、二宮は
「いやどうもどうも。カンペキです。カンペキです」
それに引率者が、
「カンペキちゃうやろ?祠の前でどんな行動取った?」
翔が
「ニノが」
と手を上下に震わせて、彼のマネをした。
「さあ、それでは参りましょうか。嵐の中で誰が一番根性なしなのか、そのキングを決める時間がやってまいりました」
そして、キチンと数えた結果、ナンバー1は相葉に決定した。
皆は手を叩くが、翔は、
「自分で俺のほうが多いと思ってた」
相葉も
俺も翔ちゃんの方が全然多いと思ってた」
引率者が
「最後の鍵開けがちょっとクライマックスでしたね」
引率者の言葉に翔が
「あそこで相当吠えてたから、翔ちゃんもうお願いって丸投げしたからね」
笑い合う彼等だったが、その時、
「ゴゴゴゴゴ」
とまるで、地鳴りの様な音が響き、皆は、
「え? 何?」
皆が驚いていると、地面が割れ、そこから大量のお湯が噴き出した。
「何コレ? 間欠泉?」
と相葉が言うが、どうも変だ。これが、火山島や火山の近くならまだしも、こんな平坦地で間欠泉はまず起こらない。
「何この間欠泉……おかしくない?」
と翔も言うが、それでもアチコチがひび割れて、間欠泉が起きる。
そして、
「グオオオオ!!!」
という凄まじい咆哮が聞こえてきた。
「え? え? 何?」
皆が声の方を向くと、そこには巨大で、真っ白な竜がゆっくりとその体を持ちあげ、こちらへ首を伸ばして来た。
「おわ~!」
と皆は逃げだすが、竜はその後を追いかけて来る。
しかも口から熱湯を吐いて追いかけてくるのだからたまらない。
「うわ~~~~!!!」
流石の皆も走って逃げようとするが、相手は前に回り込み、凄まじい熱湯を ぶっかけた。
「アチチチ!ちょ、ちょっと何これ!?」
と相葉が聞くと、
「いやこんな仕掛けしてへんし!」
という引率者に皆が、
「え?」
と言うと、またも竜が襲ってきて、もう完全にパニック状態になっていると、相葉が捕まってしまい、竜はそのままどこかへ飛び去ろうっとしているが、熱湯を吐きながら、アチコチ飛び回る。このままじゃ、この辺り一帯が大パニックに陥る。自分達で何とかするしかない。
「どうするあれ?」
「いや、どうするって言われても、あれだけ大きいのにどうするんよ」
すると翔が、
「それよりさ、相葉君どうやって助けるの?」
と言うと、皆困ってしまった。
まさか竜が現れるとは想像もしていなかったのだ。
すると、
「グギャアアアアア!!!」
という凄まじい咆哮を上げながら、また竜が迫ってきた。
「うわ~!」
と皆が逃げていると、何処からともなく針が飛んで来て竜の行く手を遮った。
皆がそっちを向くと、一反木綿に乗った鬼太郎と蒼坊主がおり、更には砂かけババアと子泣きジジイもいた。
「大丈夫ですか?」
鬼太郎が心配して聞くと、翔が
「それがさ~相葉君が食べられちゃって……」
「え~~~!!」
と驚き、一反木綿が近づいて来た。
「うわ、何コレ?」
と、翔が驚きながらも触る。
「こりゃ~! 今はそれどころじゃなかけんでしょがもう!」
と一反木綿が怒った。
「あれ? ひょっとして鹿児島出身?」
「そうです」
そんな話をしていると、蒼坊主が、
「おいおいそんな話してる場合じゃないだろう?」
「あ、ああそうだった。彼の救出には、僕が行きます。蒼兄さんと一反木綿は援護を頼みます! おばばは僕が飛び込んだら例の砂を」
「任しとけ!」
「任せときんしゃい」
「気をつけるんじゃぞ鬼太郎」
「はい!」
そう言うと、鬼太郎は一反木綿に乗り、竜が大きく口を開けた瞬間中へ飛び込んだ。
すると、竜は口を閉じてしまった。
「本当大丈夫なん?」
引率者の1人が聞くと、砂かけばばあはツボを横倒しにして、ある砂を思いっきり竜めがけて飛ばした。
それは、竜の動きを鈍くさせる効果がある砂だった。
「だまっとれ! 奴はどうやら、この地の者に間違いないんじゃが、これ程凶暴ではないはずじゃが」
というオババに二宮が聞く。
「え?じゃあなんであんなにでっかくなって暴れてんの?」
「奴は温泉を見つけた千鶴の生まれ変わりとも言われておるくらいじゃが……」
「目が赤くなっとる恐らく西洋妖怪に何かされたんじゃろう」
すると松潤が聞く
「なんで分かんの?」
「あんな竜を操れるのは奴等しかおらんのじゃ、後は鬼太郎にかけるしかないんじゃが……」
一方鬼太郎は竜の体内で、相葉を探していた。
「相葉さ~ん。どこですか~?」
「鬼太郎。こりゃ一旦外に出て、呼子を呼ぶしかない!」
「そうか! 呼子なら……あ……危ない!」
鬼太郎が慌ててしゃがむと、相葉がずぶ濡れの状態で見つかった。
「相葉さん!」
「………」
「大丈夫。気絶しておるだけじゃよ……ん? おい鬼太郎。こやつ何かを抱えておるぞ」
「え?」
鬼太郎がゆっくり相葉をどけると、紺色の着物を着た小さな女の子を抱きかかえていた。
「この子は……」
鬼太郎が探ってみると、わずかだが妖気を感じた。
「この子、人間じゃないみたいですね。でも、相葉さんが助けようとしたという事は」
「なにか関係しておるに違いない。とにかく、一旦外に出よう」
「はい!」
鬼太郎は、相葉と女の子を連れて、竜が熱湯を吐き出すそのタイミングを見計らって外に出た。
「あ、出てきた!」
二宮が気づき、一旦木綿が全員を下に降ろすと、竜はすごいスピードで向かってくる。
「とにかく、ここは僕達が押さえます。皆さんはここから避難してください!」
「あ、はい!」
皆が避難をしようとした時、なぜか嵐メンバーに牙を向けてくる。
「うわ~~~~!!!」
全員は必死になって逃げるが、竜の方がスピードが速く、追いつかれてしまった。
すると、竜は大きく口を開け、皆を食べようとしたが、そこへ蒼坊主が棒で竜の口がこれ以上開かない様にした。
そして、
「呼子!聞こえるかー!ココンを持ってきてくれ! あれならこいつを封印できる」
と、蒼坊主が空に向かって叫んで、しばらくすると、一本足のカカシの様な妖怪が現れた。
「ヤッホー蒼坊主オジサーン」
「ココーン」
これにはさすがの嵐達もビックリだ。
「うわなにこれ? 一本足?」
と二宮が興味深々で見ていると、何かを持っているのに気づいた。
「何それ?」
「あ、ああこれはココンと言って、古今東西妖怪大図鑑で、長いんで縮めてココンって言うんです。それで、このココンで、あの竜を封印するしかないって蒼坊主おじさんに言われて持って来たんです」
「え?封印って、これでやるの?」
松潤が言うと、蒼坊主が来た。
「正確にはこういう事だ。ココン頼む!」
「コッコーン」
とココンが開き、そのページになった。
そのページには古いが、温神と書かれており、月食の時に目覚めると書いてあった。だが、これほど凶暴になるのはおかしいと思い、そのイベントで使われていた祠を調べると、人形をお供えして手を合わせろというパネルをどけると、封印の紙が妖力を失っていた。
「なるほど。これが原因が。よし、とっとと済ませようぜ」
そして、温神のページに紐を当てたココンは空いているページに封印の札を作った。
「お~」
皆が感心していると、目玉親父が出てきた。
「出来たぞ。これを温神に貼り付けるんじゃ」
「え?だ、誰が?」
「俺がやる!」
と蒼坊主が名乗り出た。
確かに今なら封印も可能だ。
「まずは俺が封印して、あの祠にこいつを置けば、全てうまく行く。それと、すまねえがあんたらにはちょっと手を貸してほしいんだ」
「俺等に? いいよ」
と、大野が言う。
「早いって!」
と全員が突っ込むと蒼坊主と鬼太郎が作戦を説明した。月食までもう時間が無い。
月食になる前に、なんとか温神を封印させなければならない。
今、温神は夜空を見上げている。
封印が解除されるのを待っているのだ。そして、ついに、ペリペリと皮が剥がれだす。
「行くぜ!!」
「おお!」
蒼坊主の号令と共に皆温神に向かって行った。
バケツ一杯分の水をかけると、温神は邪魔をするなと後を追いかける。
「松潤パス!」
「OK!せーの!」
松潤も水を浴びせ、どんどん月食の月の位置から遠い地へずらす。
そして、蒼坊主達が作った魔法陣に近づく。
松潤から相葉、二宮、大野と続き、ついに魔法陣の中に入った。
そして、鬼太郎が、鍵を使った。
「今だ! 開け鍵よ! 来い地獄の鋼よ!」
鍵が発動すると、針という文字と共に、地獄から、パワーが送られる.
そして、髪の毛が鋼で覆われた第2の技、武頼針を使ったのだ。
鬼太郎は魔法陣に入った竜を髪の毛から鋼を引き抜き、それで、温神の中心より少し下に切った。
「グギャアアアアア!!!!」
傷みに耐える叫びを上げると、次は蒼坊主が中に入り、様子を見ると、やはり、魔法の何かで書いた様な後があった。
「有ったぞ!っとそろそろ決めねえとまずいな」
と、蒼坊主が言うと、鬼太郎は元に戻って、体内に入ると、手をかざし、蒼坊主と共に、妖力で魔法をうち消した。本来なら、四十七士を呼べば容易い事だが、そうなってしまうと、嵐達を危険に晒すどころか、妖怪がテレビに映ってパニックになる危険性が有ったのだ。
そして、打ち消された魔法は消え、後はこの竜を封印するだけになった。
「蒼兄さん、こいつの弱点は?」
「額に有る。そこに封印札を貼ればいい」
「急ごう」
鬼太郎と蒼坊主が出て来ると、嵐達は、心配して空を見た。タイムリミットまで後5分。
急いで蒼坊主は額に封印の札を貼った。
その直後、月食が訪れ、札が温神を封印した。
するとそこへ、
「あ~ん!もう!」
と、そこへ誰かがやって来た。
赤いとんがり帽子に赤いドレス。
そして、紫色の髪に緑色の目。
「お、お主は、魔女ザンビア! さてはお主が温神を!」
「そ~よ。気づくのがおっそ~い。せ~っかく肝試し盛り上げてあげたのに~」
それを聞いた相葉と翔は、
「え、じゃあ飛ぶ布団とか、女の子の声とか全部!?」
「君がやったの?」
「あたり~!!あんなに怖がっちゃって~いい気味~アハハハ」
「開け鍵よ!来い!地獄の業火よ!獄炎乱舞!」
鬼太郎は、思いっきり髪の毛を振り回し、ザンビアを捕まえようとするが当たらない。
とその時、
相葉が抱えていた子に変化があった。
「私、お兄ちゃんに力を貸す。だから、あのお姉ちゃんやっつけて!」
「え、俺が?」
「うん! お願い」
「てゆうかどうやって?」
「この勾玉を持って、願って!今あなたが一番欲している力をその勾玉に込めて。そうすればそれは答えてくれるわ」
「えーとんじゃあこれ!!」
と、相葉が願った次の瞬間周りが光りだし、ペガサスに乗ったナイトの姿になった彼が現れた。
そして、一気に加速すると、すごいスピードでザンビアに迫る。
だが、彼女も箒で逃げるが、ペガサスの方が早かった。
相葉は素早く剣を抜くと、ザンビアにせまり、彼女を切った。
「キャアアア!」
そして、今度は鬼太郎が止めとばかりに炎の髪をザンビアにぶつけようとし、今にも届きそうになった瞬間何者かが彼女を連れ去った。
用事が済んだとばかりに、相葉はペガサスを着地させると、ペガサスは消え、彼も普通の服に戻った。
「フアアア疲れた~」
「相葉君大丈夫?」
と、翔が心配して助け起こす。
そして、温神を封印した紙を持った蒼坊主は鬼太郎を持ちながら、
「これで、一件落着だな」
と、空を見ると、月食は終わっていた。
そして、新しい札が貼られ、これで全ての作業は終了となった。
「これで、終了じゃ。皆よう頑張ったの~嵐の皆にはスマン事をした。特に相葉君じゃったかの~まさか彼女にって……ありゃ? どこ行ったんじゃ?」
「さっきまでいたよな?」
「うん」
松潤と大野も言うが、どこにも気配がしない。しかも相葉が付けていたはずの勾玉までなくなっていた。
「ま、彼女も恐らく妖怪じゃ、知らんうちにまた現れるかもしれんぞ」
と言うと、引率者の1人が、
「じゃあ、知らないうちにいなくなったって事?」
「まあ、そう考えるのが自然じゃな。まあ、もう会わんほうがええかもしれんぞ」
こうして、大バトルと封印が終わり、嵐達も結局ホテルに泊まる事になり、鬼太郎達は、本来なら、横丁に帰りたい所だが、こんなに遅くなってしまい、ましてや鬼太郎が妖力を使い果たし為、結局一緒のホテルに泊まる事になった。
早速疲れを癒そうと温泉に向かう途中また彼女達と会った。
「あれ?」
「どうしたの? こなちゃん」
「ほら嵐さん達がいる」
「あ、ホントだ」
「おーい」
こなたの声に相葉が応える。
「お~」
「また会ったね~」
と松潤が言った。
「いや~あれから肝試しして大変だったんだよこっち」
「え? 肝試し?」
そこへ相葉が続いた。
「そうそう。ある廃旅館で肝試しやったんだけどさ、そしたらそこに妖怪まで出てきちゃってもう、本当に怖かったんだよ。俺ホントチビるんじゃないかって思っちゃったもん」
これにはかがみが、
「え? そんなの迷信でしょ? てか本当に妖怪がいる訳ないじゃない」
と断言する、かがみの後ろにいた鬼太郎は、
「あ、あの僕も妖怪なんですけど……」
「わしもそうじゃ。というより、彼等の後ろにいるのは全員妖怪じゃぞ?」
「え!?」
「うそ!」
「マジで!?」
と皆は驚くがみゆきだけは、
「でも、みなさん本当に人間みたいですし、普通にそのままでいても、いいと思いますよ」
「みゆきさん相変わらず天然だね~」
と言うこなたに、彼女は、
「あら。妖怪さんは私達より年上なんですよ。何百年も持っていた古いものが妖怪化擦る物がありますし。だから妖怪と言っても、人間と殆ど妖怪ですって言っても人間にしか見えなかったりする事は、普通にありますよ」
と言った。
そして、それを聞いた皆は、
「妖怪の事となると語るな~」
と思った。
こうして、大騒ぎした1日が終わった。
- Re: 秘密のアラシちゃん IN 日光 ( No.6 )
- 日時: 2022/08/07 07:07
- 名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)
後書きと言い訳
これは小説書く時にしか使わないのですが、房総半島大満喫ツアーより、こっちの方がかなり症状的にひどいので、書く事にしました。
まずは、テニプリはもう決めてあったのですが、完全計画になかったのが、最後のゲゲゲの鬼太郎(5期)
そして、まさかの相葉君が食べられるというのは完全に予定になく、突発的に入れてしまい、それを鬼太郎達が助けるという結果になりました。
後、らき☆すただったら、もうちょっとやり様あったかな~と思いましたが、あえてあそこでストップ
本物のらき☆すたはちょっとぶっ飛んでたので、アラシが混じる所で流石にあんま失礼しちゃいけないと思ったので、あそこでストップしました。
一方のポケモンはちょっと脅かしてやろうと思ってテールナー(フォッコの進化系)を使いに出して、更に外に出る、本物のピカチュウにオンバットとファイヤローがお出迎え。
で、バスの中でサトシ達と話すという結果になり、そして、店の前で話している嵐に橘 杏が喜んで行くと、皆も気付いてご挨拶という風にしました。
後、氷のシーンのチートは、これだと思ってもう決めて有ったので書きやすかったです。
他の人が楽しんでもらえれば、嬉しいです。
ここまで来るのに、ホントにドキヒヤで、出しても大丈夫なのか、本当に苦労しました。
まあ、おとがめナシでほっとしています。
それではこの話はここで終わります。
いずれまた どこかでお会いしましょう
さようなら
FIN
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