二次創作小説(紙ほか)

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東方銃機黄金録 [ガンフロンティア]
日時: 2023/02/21 20:04
名前: 博士 (ID: 7ZyC4zhZ)

今回は、名作シューティングゲームのガンフロンティアに登場する敵勢力。-宇宙賊ワイルドリザード-が幻想郷を攻める話です。

プロローグ

幻想郷では最近、妖怪の山でゴールドラッシュが起こった。妖怪の山に埋まっていた大量の金塊が、幻想郷に住む人間達に大きな影響を与えたのだ。守矢神社は金塊を使って信仰を高めていった。やがて、人々は里以外の場所にも村を作っていき、妖怪と人間の共存関係が高まっていった。しかし…何もかもが順調だったその時、かつて惑星グロリアを襲った-宇宙賊ワイルドリザード-がモンスタータンクで攻めて来た。異変も無く、平穏が続いたせいか…強力な妖怪達は、ワイルドリザードの物量攻撃に敗北。里以外の村に住む人間が攫われて、殺された。事態を重く見た何人かの者達は、自らの力を使って幻想郷を救おうと、ワイルドリザードに立ち向かった…

Re: 東方銃戦記 1話 ならず者 ( No.1 )
日時: 2023/02/10 17:07
名前: 博士 (ID: 7ZyC4zhZ)

-博麗神社-

宇宙賊ワイルドリザードが襲来してから一週間が経った時の事だ。霊夢は神社から飛び立つ準備をしていた。当然だ。幻想郷を守るのが巫女の仕事でもある。いつもの異変のようにさっさと終わらせようと霊夢は飛び立った。これから始まる苛烈な死闘を知らずに…

-魔法の森-

その頃、魔理沙とアリスが同じく、宇宙賊ワイルドリザードを撃退するために飛び立っていた。魔理沙は、ここ一週間は家に閉じこもって魔法の研究をしていたため、アリスが来るまで幻想郷が侵略されている事に気づかなかった。

アリス「はぁ…よく気づかなかったわね。」
魔理沙「しょうがないだろ…家にずっと居たんだぜ?」
アリス「森の奥でも、奴らの発砲音が届くのよ。」
魔理沙「ちょうど爆裂魔法の研究してたからな。そっちの爆発だと思って…」
アリス「まぁいいわ…でも、今回の奴らは手強そうよ。」
魔理沙「あぁ、文とかが大怪我を負ったらしいな…」
アリス「それ程手強いのよ。」
魔理沙「分かってるぜ!」

魔理沙は八卦路を握りしめ、アリスと共にワイルドリザードを撃退しに行った。

-人間の里-

霊夢「やっと着いたわ。」

霊夢が魔理沙達より一足早く、里に着いていた。なんでも、ワイルドリザードの戦闘機が里の周りにも攻撃を始めたらしい。

慧音「霊夢じゃないか!」
霊夢「あ、慧音。」

霊夢の元へ慧音が駆け寄った。よく見ると、慧音の左腕が包帯で巻かれていた。

霊夢「その傷は…」
慧音「里の真上を飛んでいた戦闘機と戦っていたんだが、撃退できたのは良いものの…落ちて来た破片に当たってな。」
霊夢「妖怪だからって無茶しないでよ?」
慧音「すまん…」
霊夢「ところで、そいつらの本拠地とかって知らない?」
慧音「本拠地か…妖怪の山の周りは特に戦闘機が多かった。山の近くにあるかもな。」
霊夢「分かった!ありがとう!」
慧音「待て!最近ここら辺の草原で地震が続いている!奴らかもしれないから気をつけろ!」

慧音の言葉を聞き、霊夢は山の方へ飛んで行く。慧音は左腕をさすりながらその背中を見守っていた。

後ろから迫る戦闘機を雲の上まで引き連れて、一気に急降下する。

里から出て、広い草原の上を飛んで行く。何機かの戦闘機に弾幕をぶつけて進んで行った。
追尾してくる蒼い戦闘機の編隊を弾幕で倒し、野原の上を飛ぶ。
真下には輸送用の戦車やタンクローリーが並んでいる。幸い、敵機は攻撃に特化させたためか、通常の弾幕で破壊出来る程、装甲が脆かった。

霊夢「さて、ここらへんの奴らを片付けないとね。」

斜めに曲がった直後、突進して来る敵機の間をすり抜けて、霊夢は真下に駐輪する戦車を次々と破壊して行った。後方から突進して来る五台の戦車を難なく破壊する。だが、前方にある岩に隠れていた数台の戦車が近づいてきた霊夢に発砲して来た。

霊夢「卑怯な真似を…《霊符・夢想封印》!」

岩陰に隠れていた他の戦車を巻き込んで攻撃する。そのまま、左右から迫り来る戦車や戦闘機を撃墜しながら飛んで行った。
しばらくして、霊夢は前方に何かを見つけた。二つの巨大なガレージだ。ガレージの真上に描かれている髑髏のマークはワイルドリザードの所有物を表現している。

霊夢「あの中には何か入っているのかしら?」

疑問に思ったが、今は急ぐべきだと無視して真上を通る。

しかし、霊夢が通りすぎるその瞬間、二つのガレージから重戦車が出て来た。不快な金属音を鳴らすキャタピラを回しながら、霊夢を追って、主砲を向けて発砲する。

霊夢「やっぱり居たのね…」

しかし、こうなると予想していた霊夢は、片方の重戦車に集中狙いで弾幕をぶつけて主砲を壊す。続けて先端についている二門の小型砲台を破壊して、無力化した。もう片方の重戦車は霊夢に発砲するが、弾速が遅いため、呆気なく霊夢に避けられてしまう。霊夢は大量の弾幕で反撃した。重戦車の抵抗も虚しく、2台とも爆散して重油を垂れ流した。奥に建てられた倉庫も霊夢に破壊され、逃げ惑う輸送車は全て破壊された。

さらに進むと、土地が盛り上がったようにして出来た小山があった。小山の至る所に設置型砲台が置かれている。しつこく攻撃して来る戦闘機を壊し、砲台の攻撃を避けて里を囲むワイルドリザードの包囲網を突破した。しかし、妖怪の山まではまだ距離がある。

霊夢「まだ距離はあるわね……何!」

突如、霊夢が飛んでいる真下から轟音が鳴り響いた。次の瞬間、真下にあった小さな洞窟から周りの地面を吹き飛ばしながら、巨大な戦車が現れた。

霊夢「地震はこいつの仕業ね!」

霊夢を排除しようと真下から出てきたのは、主砲が巨大なリボルバーの銃口のような重戦車-ビッグマグナム-だった。

続く…

Re: 東方銃戦記 2話 Welcome to Heaven ( No.2 )
日時: 2023/02/03 07:46
名前: 博士 (ID: 7ZyC4zhZ)

霊夢にビッグマグナムの主砲が向いた。三つの小型砲台から弾を撃ちながら前進する。

霊夢「巫女を舐めてもらっちゃ困るわ!」

霊夢は弾を軽々と避けながら小型砲台に弾幕をぶつけていく。砲台が一つ、炎を上げて壊れた。ビッグマグナムの主砲から連続して巨大な銃弾が放たれる。

霊夢「そんな攻撃が当たるとでも思ってるのかしら。《夢符・封魔陣》!」

引き続き、弾を避けた霊夢はスペルカードを使った。ビッグマグナムの小型砲台は全て破壊され、残るのは主砲だけだった。しかし、霊夢が避けた銃弾は、地面に着弾すると、大爆発を起こした。着弾地点は、跡形も無く吹き飛んでいる。

霊夢「所詮、火力があるだけのガラクタね。《霊符…」

とどめを刺そうとしたその時、ビッグマグナムが主砲を傾け、振り回した。主砲の裏にある六つの穴から巨大な薬莢をばら撒く。その姿は、あたかも拳銃をリロードするような物だった。
散らばった薬莢は爆弾だ。霊夢の周りに降ってきた薬莢は空中で炸裂し、大爆発を起こす。

霊夢「うっ…前が見えない!」

爆風によって、霊夢の周りを煙が包んだ。主砲のリロードを終わらせたビッグマグナムは、煙の方へ前進する。

霊夢「…一か八か、やるしか無い!」

視界を奪われた霊夢だったが、ビッグマグナムは巨大な重戦車。キャタピラや破壊された小型砲台の爆音は聞こえている。

霊夢「ここね!《霊符・夢想封印》!!」

ビッグマグナムが煙の中に入る寸前、主砲に向かって弾幕を放った。弾幕は見事、主砲に直撃し、破壊した。攻撃手段を失ったビッグマグナムは味方に助けを求めようと、後退を始めた。

霊夢「逃さないわよ!」

煙が消えて、ビッグマグナムに狙いを定めた霊夢は、主砲が壊れて剥き出しになったコアに弾幕を放った。


チュドオオオオオオォォォン!!


ビッグマグナムが大爆発を起こす。辺りが一瞬、黄色の煙に包まれた。

霊夢「やっと倒せたわ…さてと、山はあっちね。」

霊夢は山の方向へと飛んで行った。この時、人間の里の周辺にいた戦闘機は全て退却したのだった。

-魔法の森-

魔理沙「森の中まで来ていたようだな…それにしても、奇抜な形した戦闘機だな〜」
アリス「喋ってないで戦いなさいよ。」
魔理沙「へいへい…」

魔理沙とアリスは、森に侵入して来た戦闘機や戦車をどんどん破壊していった。目の前にショットガンを二つ装着したような中型機が迫って来る。本来の引き金の部分はプロペラになっていた。

アリス「全く…何を思って侵略したんでしょうね。」

アリスが中型機に向かって弾を数発撃つ。中型機は容易く撃墜された。

魔理沙「よく戦闘機を軽々と破壊できるな、アリス。」
アリス「奴らを倒すために火力を上げたのよ。」

次から次へと突進してくる小型機も攻撃する前に撃墜されて行った。

アリス「あらかた片付けたわね。飛んで行きましょ。」
魔理沙「そうするか!」

魔理沙はアリスと一緒に箒に乗って上昇した。順調に進んでいた二人であったが、さすがに敵も負けていない。森の中に駐機していた大型戦艦が森の外にゆっくりと飛びたった。それと同時に何匹かの鳥が一斉に飛び始める。

アリス「魔理沙!あれ!」
魔理沙「親玉のお出ましか!」

飛び立とうとする大型戦艦の一部始終を真上から二人は見ていた。

魔理沙「見つかったのかもな…上に行こう!」
アリス「ちょ、ちょっと!」

魔理沙は高度を上げて、雲海の上を飛行した。

魔理沙「これで大丈夫だぜ!」
アリス「……魔理沙。」
魔理沙「どうした?」
アリス「…バレてるわよ。」

二人の前の雲に巨大な影が映る。すると、影の正体…大型戦艦は急上昇で二人の前に姿を現した。

魔理沙「戦うしか無いようだぜ…」
アリス「援護するわ。」

二人の前に巨大なリボルバーが連結したような戦闘機…巨大戦艦-スカイガバメント-が立ちはだかった。

Re: 東方銃戦記 3話 迫る!ワイルドリザードの侵攻 ( No.3 )
日時: 2023/01/27 17:59
名前: 博士 (ID: 7ZyC4zhZ)

魔理沙とアリスがスカイガバメントに遭遇したちょうどその時、里ではまたもやトラブルが起こっていた。

慧音「なんだこの水路は!」

里のすぐ近くに、遠くから続く巨大な運河ができていた。戦闘機の警戒で気づかなかったのだ。しかし、この運河は一週間前からワイルドリザードが作っていた物だった。
運河の先…霧の湖の中央に…超巨大戦艦-アイアンホエール-が佇んでいた。汽笛を鳴らし、戦艦が動き始める。前方に装備された巨大な2門の大砲がその存在感を大きくしている。運河を通り、里の侵略を始める。

-魔法の森・上空-

スカイガバメントの攻撃が始まった。横に付いている巨大なリボルバー型の主砲から魔理沙とアリスに向かって砲撃を繰り返す。

魔理沙「あ…危ない!」

ギリギリで箒を旋回させて何とか避ける。

アリス「一緒にいるのは危険だわ…挟み撃ちにするわよ魔理沙!」

アリスが箒から離れ、自分の魔力を使って浮遊する。スカイガバメントの周りに小型機が集まって来た。

魔理沙「雑魚敵も来たみたいだな!《恋符・マスタースパーク》!」

小型機を自慢のスペルカードで焼き払う。スカイガバメントは両方のシリンダーを外し、リロードを行った。ハンマーを動かして再度攻撃に移る。

魔理沙「拳銃のリロードはやっぱりカッコいいぜ!」
アリス「感動してないで戦ってよ!」

アリスは次々と迫ってくる小型機を睨みながら破壊していた。

アリス「拳銃のような形…あれを壊せばいいかもしれないわね…」

スカイガバメントの主砲は一定のダメージを受けるとバレル、シリンダーの順に壊れて攻撃出来なくなる。アリスは片方の主砲に強力な魔法攻撃を与える。

アリス「《魔操・リターンイナニメトネス》!」

火薬を仕込んだ人形をスカイガバメントに投げつける。火薬はいつもの2倍入っていた。人形は見事命中し、右のバレルが破壊された。同時に起きたノックバックの隙を、魔理沙が攻撃する。

魔理沙「ナイス!《恋心・ダブルスパーク》!」

二つのビームが放たれた。一つのビームは、右のシリンダーを破壊して、もう一つのビームが左のバレルを破壊する。スカイガバメントの攻撃手段が一つ減った。

魔理沙「よっしゃぁ!駄目押しで《恋符・ノンディレクショナルレーザー》!」

数本の細いレーザーが左のシリンダーを貫く。主砲を全て破壊されたスカイガバメントは小型機を呼びながら、真ん中に残された砲台で必死に抵抗する。

アリス「これで終わりよ。《戦操・ドールズウォー》!」

何体もの人形が武器を持ち、スカイガバメントに攻撃を仕掛ける。魔力を灯した武器は、主砲を破壊されて大破寸前のスカイガバメントの装甲を切り刻んで行く。数秒もせず、スカイガバメントは浮力を失い、雲の上から落ちた。


チュドオオオオオオオオォォォン!


残っていた小型機を巻き込みながら、スカイガバメントは空中で木っ端微塵になった。

魔理沙「ふぅ〜、勝てたな。」
アリス「そうね…」
魔理沙「よし、里に行ってみようぜ!」
アリス「あ…待ってよ!」

魔理沙の後を慌てながら着いて行く。しかし、アリスには嫌な予感がしていた。平和ボケしていたとは言え、天狗達があんな戦闘機に負けるのか疑問に思ったからだ。後に、その予感が的中する事になってしまう…

続く…

Re: 東方銃戦記 4話 運河攻略戦 ( No.4 )
日時: 2023/02/13 16:41
名前: 博士 (ID: 7ZyC4zhZ)

-紅魔館-

霧の湖の岬にある館…紅魔館の主、レミリア・スカーレットは不満気にため息を吐いていた。原因はすぐ近くにあった。最近、湖に造られていた超巨大戦艦-アイアンホエール-の汽笛にうんざりしていた。建造が終わったようで、戦艦が汽笛を鳴らしながら湖から動き出した。

レミリア「やっと動いたわね…でも、もう遅いわ。」

レミリアの隣には、紅魔館のメイド長-十六夜咲夜-がいた。

咲夜「では…始めますか?」
レミリア「今すぐにね!」

ワイルドリザードが襲来して一週間。館が襲われる事は無かったが、ずっと汽笛の騒音に悩まされたレミリアは、遂にワイルドリザードに牙を剥く。

レミリア「あいつらが湖から繋げた運河の先は人間の里みたいね。」
咲夜「はい。今から侵攻を始めるのでしょう。」
レミリア「今回の異変…いや、侵攻は私達が止めてみせるわよ!咲夜!」

レミリアと咲夜が館から飛び立つ。日光で皮膚がヒリヒリする不快感を抑えながら、太陽の下を飛ぶ。作られた運河に沿って、戦艦を追いかけた。

レミリア「邪魔よ!」

次々と飛んで来る戦闘機に弾幕を撃ち込みながら進む。湖の辺りは港のように改造されていたが、レミリアの通った後は、油を垂らしながら燃える戦車や戦闘機、建物の残骸しか残っていなかった。

咲夜「お嬢様!あれを!」

二人が飛んでいる中、真下から何かが浮かんで来た。潜水艦だ。後部にリボルバーのような砲塔が五つ、上部から真ん中には六つの小型砲台、そして、中央には二つの穴が空いていた。潜水艦が上昇したその時、中央の穴からレミリアに向かって魚雷が数発放たれた。

レミリア「いきなりね…」

とっさに避けたが、間髪入れずに、リボルバー砲から直線的に動く弾幕が放たれた。

咲夜「お嬢様!《幻在・クロックコープス》!」

時を止めて、潜水艦の射程範囲から抜け出す。

レミリア「ありがとう、咲夜。」
咲夜「ご無事で何よりです。」
レミリア「よくもやったわね…《天罰・スターオブダビデ》!」

大量の弾幕を潜水艦にぶつけた。幾つかの砲台が破壊された。しかし、その装甲には傷一つ付いていない。しばらくして、潜水艦は再び潜航する。目の前には、巨大な線路が敷かれた陸地だった。

咲夜「あの巨大船はこの線路を使って移動したようですよ。」

接近して来る戦車や戦闘機を蹴散らしながら言う。線路の辺りは水で濡れていた。

レミリア「そのようね………咲夜!危ないっ!!」

二人が話している最中に斜め後ろから、DP-28のような見た目をした主砲を持つ中型戦車が砲撃してきたのだ。

咲夜「卑怯な真似を…!」

再度、時を止めて砲撃を避ける。そのまま戦車に近づき、後方のエンジンの隙間にナイフを数本投げ入れ、時を動かす。

レミリア「怪我は無いわね…(クソデカ爆発音)……何かした?」

咲夜「いいえ、何も。」
レミリア「…そう。」

二人の後ろには、エンジンの誤作動で爆発した中型戦車の残骸があった。

咲夜「お嬢様!見えました!」
レミリア「遂に追いついたわね!」

あれから数分、二人は運河を進むアイアンホエールに追いついた。アイアンホエールは咆哮のような汽笛を鳴らす。里まで後少しだ。

レミリア「里に着く前に倒すわよ!」

レミリアと咲夜、アイアンホエールの死闘が始まる。

続く…


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