二次創作小説(紙ほか)

(プロローグ 惨劇! 炎のオペラ) ( No.1 )
日時: 2022/07/22 13:37
名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)

 その日、ユニオンのとある大都会の町の片隅にある王家の別荘に、プトレマイオス(トレミー)のメンバーが来ていた。
もちろんガンダムマイスターと共に。
今日は少し寒い為、皆は暖かな室内にいた。

皆はテレビ番組などを見て楽しんでいる。
でも、この中で、エクシアのマイスター刹那・F・セイエイは部屋で筋トレをしており、ヴァーチェのマイスターティエリア・アーデは地下で、何かを入力していた。

そして、キュリオスのマイスターである、アレルヤ・ハプティズムは、ここに来るなり、眠気を訴え、部屋で1人横になって眠っていた。
「う、う~ん……」
(随分お疲れだな)
「ん~? な~にハレルヤ?」
と、アレルヤが目をこすりながら言うと、
(な~にじゃねえだろ? な~にじゃ? せっかくこんな別荘に来てんだぜ、もっと楽しまなきゃだろ?)
「……ゴメン。なんだか、疲れちゃって……」
(いつもは、大丈夫です。僕の体は頑丈に出来ていますから~とか言って手伝うくせに)
「そうだね。でも、ここについてから、少し、体が熱くて……」
(あん? 熱でもあんのか? お、おい)
と、ハレルヤが言う頃には、アレルヤはもう夢の中だった。

だが、それも穏やかな夢ではなく、時折、辛そうな顔になるのを、ハレルヤは知っていた。
(たく……アレルヤ。変われ)
「え?」
そして、ハレルヤになると、彼はこの別荘の中を見て回っていた。
「あら? あれがハレルヤですの?」
「そ! 全く彼には、かなり迷惑させられたわ」
「確かに!」
と、ロックオンも言うが、ハレルヤは、
(ヘッ! こんな別荘で……おねんねなんざ、俺はごめんだね)
「お~お~。相変わらずだね~ハレルヤ君は」
(やっかましい! 君付けすんじゃねえ!)
「ちょ、ちょっとハレルヤ。失礼だって!」

そこへ、ピンクの髪のフェルト・グレイスがやって来た。
「ハロ。アレルヤ。どうしちゃったの?」
「アレルヤチガウ。ハレルヤ、ハレルヤ」
「え? ハレルヤって?」
フェルトが聞こうとするが、途中で、紅龍から、射撃訓練所の話を聞き、そこで、射撃訓練をしていた。

で、刹那も誘って、アレルヤ、ロックオン、刹那で、ハレルヤが
(どうせなら勝負と行こうぜ。そうだな~……一番この中でドベだった奴が、皆の食事代を出すってのはどうだ?)
「もちろん良いぜ。刹那も良いよな?」
「問題ない」
そして、ハレルヤは地下にいたティエリアを、引っ張って来た。
(これで全部だな)
「何故俺まで巻き添えなんだ!? ハレルヤ・ハプティズム」
怒り心頭のティエリアに、ロックオンは、
「良いじゃねえか。俺達は立場的にはヤバイ事してんだから、外で襲われたらマズイだろ?」
(ンじゃ、狙撃率100%のロックオンさんからスタートだ。ほれ)
ハレルヤが銃を投げてよこすと、ロックオンは、
「へいへい。今日のハレルヤ君はなんだか御機嫌さんだな~」

そして結果は、ロックオンとハレルヤが同点を出し、近接戦闘専門で銃が苦手な刹那と、普段から射撃訓練をしていないティエリアが残って勝負するが、やはりティエリアが負けてしまい、悔しい思いをして、(ンジャ~ティエリアさん。には、ゴチになりま~す)
「ハレルヤそれ、何処かのテレビ番組のセリフだよ?」
内部のアレルヤが突っ込むが、皆はノリノリで町へ繰り出し、どうせならとハレルヤは、クリスティナ達を誘ったので、少々びっくりするが、彼女だけ付いて来た。

こうして、町での楽しい日を満喫した皆と、奢らされる、ティエリアの行動で、皆はスッカリ満喫し。

そして、ティエリアは、帰って来て部屋に引きこもってしまった。
「あらら~。あのティエリアがすねるなんて、珍しいの~」
(ハッ! たくいつもは「君はガンダムマイスターにふさわしくない!」っとか言っときながら、自分がこうなるど弱いってか、呆れたオバカちゃんだね~ホント)
「おいおいハレルヤ。それティエリアには言うなよ」
「ありがとうねハレルヤ。誘ってくれて。なんだかいつものアレルヤと違うけど、そっちの方もどんどん出して行けば、慣れるかもしれないよ?」
そうクリスに言われ、ハレルヤ、まんざらでもないような顔をした。
(って、あん? 譲さん。アンタの男は?)
「ああ、紅龍なら、別の要件でちょっと出てもらってますの」
「別の用件?」
ロックオンが不思議そうに聞くと、さっきまで 部屋にいたティアリアが出て来て。
「ヴェーダが決めた事か?」
「復活はっや!」
「ゴン!」
「アダ!ってティエリアおま、怒るのはハレ……ってもういね~し」
スッタモンダしながらも、皆は休暇を楽しんでいると、紅龍が戻って来た。

実は今夜、紅龍が手に入れて来たチケットでオペラ鑑賞をする事になっており、なぜかヴェーダがこれを鑑賞するようにと言っていたのだ。

そして、ロールスロイスの車を走らせ、オペラの会場前に来る時は、皆は黒い服と、長めのコートを着ており、
豪雪地帯慣れしているロックオンも厚着をしており、アレルヤも暖かそうな服を着ていた。
「ふ~。ま~さかこんなに冷えるとはな~」
「さ、行きましょう」
「了解!」
と、皆がチケットを見せ、皆は紅龍の案内で、2階席の一番前を予約してくれていた。

そこは、上にはシャンデリアがあり、とても豪華な作りになっていた。
「うっひゃ~! 豪華だな~」
「これが、オペラの会場なのか……」
「あ、そっか。刹那はこういうの、見ないもんな~」
「興味がないだけだ」
そして、皆が席に座り、オペラが始まる。
アレルヤは、半分涙になりながらも、ティエリアにとっては、何がそんなに重要なのかわからなかった。

そして、物語が進む中、ある場面になった。

それは、エヴァという娘との婚約を赦して欲しいと王に頼む王子だが、王は、「
その女は魔女だ。これまでに、幾人の男どもに死んでおるのを忘れたか!!」
「あれは関係ない。それに、それで一番苦しんでいるのは、彼女なんですよ!?」
「え~い黙れ黙れ! その女は魔女だ。捕らえよ。火あぶりに刑に処すのだ!」
「ヤメテ下さい。どうしても言うのであれば、この私を、一緒に殺してください」

と言った時、アレルヤ・ハプティズムの心臓が、
「ドックン! ドックン! ドックン!」
と、何かを伝える様に傷みだす。
「う!……な、な、なんだ!?」
彼は痛みを隠しつつ見ていると、それは起こった。

なんと舞台上の者達ばかりでなく、客席にいた者達までもが火だるまになったのだ。それも、なんの前触れもなく、突然に。

それはついに2階席までに及び、流石の皆も避難しようとした。

だが、会場はもうパニック状態で、アチコチの人が燃えるが、そのオペラ歌手はまだ歌ったままだった。

そして、皆が外へ出ると、もうヘトヘトで、フェルトの髪の毛が半分焼けた。

すぐにロックオンが消してくれたから良い物の、下手をすると、全身が燃える所だった。
「まさか、ヴェーダが予見していたのはこれか!? だが、いくらなんでも常識外れだぞ!!」
「とにかく、一旦別荘へ戻ろうぜ」
「ですね」

ところがこの時、誰も気付かなかった。

アレルヤがいない事に。

そして、これが、恐怖の始まりの日になってしまった。