二次創作小説(紙ほか)
- (第12章 海軍出撃! 巨大生物を倒せ!) ( No.13 )
- 日時: 2022/07/22 15:33
- 名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)
一方その対ガンダム調査隊も、今回の任務に加わる事になったが、金髪に緑の目をしたグラハム・エーカー中尉は不満だった。
確かにこの事件は特殊過ぎる為、うまく行けば、ガンダムに会えるだろうと思って来たのだが、海軍に先を越されるのではと思っていると、その右にいた友人のビリー・カタリギ技術顧問がコーヒーを出して来た。
「少しは落ち着いたらどうだい? そんなんじゃ、会うまでに頭が疲れてしまうよ」
「なんでもお見通しだな。君は」
「まあね」
と、語り掛けて来たのは、長年付き合いのある、ポニーテールに白衣を着た、フラッグ担当の技術顧問だった。
「別に考えてはいない。だが、報告によると、相手は手も触れずに溶かしたり、燃やしたりする事が出来る。フラッグで、どこまで出来るか分からない。それに、気になるのは、ガンダムが、果たして出て来るかどうかと言う事だ。今回はMS(モビルスーツは出て来そうにないしな」
「それについては、ちょっとだけデータがならあるけど、そのイヴになってしまったメリッサピアスは、いま妊娠中の様らしい」
「妊娠?」
「完全体を産もうとしているそうだ。後、資料によると、戦闘機に搭乗していたパイロットの1人がイヴに操られ、発火させられたらしいよ。だから、僕としても、そっちん方が厄介だと思う。下手にフラッグは出さない方が良いと思うんだけどね。ハワードとダリルを置いて来て正解だったな。私のフラッグは特別性だが、彼等のは、普通のフラッグ。下手をすると、何があるか分からないからな」
そして、その一方は、ダニエル達にも届いていた。
「何? 海軍に、対ガンダム調査隊がいる? おいおい海軍や他のならわかるが、なんなんだその変な奴等は? はあ、ガンダムが武力介入するかもしれないから出て来るかもしれないって……今度の相手は、ガンダムでも無理だぞ! 奴は今、かなり危ない状態だ。そんな所へ、ガンダムが出て来る訳がないだろ?」
と、この発言には、アレルヤもびっくりした。
「スメラギさん……」
「どうかしましたか?」
「あ、いえ、対した事じゃないです……ただちょっと、仲間の事が心配で……」
「そうなんですか」
「通信機がないから、電話も出来ないし」
と、言っていると、アレルヤは胸に手を当てると、
「トクン、トクン、トクン」
と、小さく動いていた。
殆どの力をあちらに取られ、パワーが半減してしまったが、持ってる武器でどうにかするしかないのだ。
アレルヤはそれが怖かった。
ハレルヤのいる位置を特定できれば、助けられるのにと……」
と、そう考えた時、アレルヤの腕に有るぶきが変化した。
「これは……あれ? イヤな感じが全然しない」
「もしかして、ミトコンドリアが、あなたの味方をしてくれたのではないでしょうか? 確信までは行きませんが……」
「分からない。けど、温かい……」
そのぬくもりを感じている頃、そのスライムは大きく丸くなり、バリアを張って、守っていた。
まずヘリコプターが情報を集めようとした、次の瞬間!
「ドーン!」
と、ヘリコプターが、内部から出て来た何かに撃墜されたのだ。
そして、そのすぐ近くまで来ていたダニエル達が来ていた。
「クソ! いわんこっちゃない!」
「ナントカ止めないと、また大変な事になりますよ~」
「コードが分かれば、なんとかなるのに、これじゃあ……」
と、その時、アレルヤの心臓が、反応したのか、発作を起こした。
「ウ!……ウウ……し、心臓が……く、苦しい……ウア……」
「アレルヤ。大丈夫?」
「ハア、ハア、ハア、ハア」
「アレルヤ!」
と、アヤが彼の胸に手を当てると、
「ドックン! ドックン! ドックン! ドックン!」
と、激しく脈打ち、とうとうつぼみが開く寸前まで成長し、血液循環が悪くなっていた。
「鼓動がメチャクチャになってる。ダニエル上着貸しくれる?」
「ああ」
「と、ダニエルの上着の上にアレルヤを横たえ、暫く休ませていると、遠くから爆音が聞こえ、前田が少しだけ双眼鏡で覗いていると、近くにいたヘリが全滅させられ、遠く離れた位置からのミサイルも、Uターンして爆散させられてしまった。
「なんなの? あれは?」
それを見ていた前田が言う。
「恐らく、あの巨大な生物……と言うより、細胞群は、イヴの出産場所なんでしょう」
「そ、それって……」
「アレルヤ。アナタは車の中にいなさい」
「す、スイマセン……」
と、彼は車の中で横になると、前田は続けた。
「どうやらあれは、完全体を身ごもった母体を外敵から守る一種の護衛を兼ねた……」
と言おうとした時、戦闘機もヘリもそして、攻撃に当たったリアルド撃ち落とされ。普通なら、そういう時は分離するのに対し、イヴはそれを知っているのか、真ん中を狙って攻撃しており、分離した所を更に攻撃された。
流石にこの報告を受けた海軍の方は、唯一発火しないアヤの事を知り、彼女を招くよう上から言われ、
ヘリで迎えに来た。
「あら? ヘリがこっちに来るわ」
「ヒエ~。ま、巻き添えはゴメンですよ~とパトカーの中に逃げ込んだ」
だが、そのヘリは、アヤ達の側に降りて来た。
そして、1人の兵士が降りて来ると、アヤとアレルヤを確認し、全員を空母に連れて来た。
「お連れしました」
「ご苦労」
ブリッジに案内されて皆は、とりあえず、話を聞く事にした。
「説明してもらうか? なんでわざわざ俺達が?」
「記者会見の時に、発火しない女性と男性がいるという情報が入って、お迎えに上がりました」
と、そこで艦長から直接話しを聞いた。
「残念ながら、わが軍は、殆どが全滅してしまった。一応対ガンダム調査隊も同行してもらう事にしたのだが、流石に奴には敵わないと思い、出撃を思いとどまららせました」
その時、流石のアレルヤもドキリとした。
以前武力介入の時に、強いフラッグがいるから気を付ける様にと、ロックオンから聞いた事が有ったのだ。
流石にスメラギも、出るのは思いとどまらせてはいるが、もし、ガンダムが出て来ると、余計に話しがややこしくなるのだ。
そして、空母を来た時、具合が悪そうにしていた彼は、椅子に座らせ、楽な姿勢にさせた。
「スイマセン。ありがとうございます」
「で、俺達をこんなとこに連れて来て、どうしよってんだ?」
と、ダニエルが半ばケンカ腰に言うと、艦長のアデムは、突然連れて来た事を謝った。
「まさかとは思うが、アヤと弱ったアレルヤを使って、危険な目に遭わせるつもりじゃねえだろうな?」
すると、副長のリンチが、
「貴様、艦長に向かって」
「まあまあ。半分は当たっています」
と言うと前田が、
「半分?」
と聞くと、続きを話した。
「そう。発火しないのはこちらの男性で君だけだ」
「おいちょっと待て、こいつは……」
「分かりました。僕、行きます。あの中には、僕の半分が捕まっています。取り返さないと、ホントにどうなるか分からないんです。今も、彼の力は、イヴに操られてる。だから、僕が責任を取らないといけないんです。僕の大事な……人だから。ダニエルさん。僕とアヤさんとで行きます。作戦を教えて下さい」
「ウム。わが艦のヘリに乗り、あの巨大生物のに時限式弾を撃ち込むんだ」
「でも、僕も彼女も初心者ですが……」
「それは心配ない。殆どがオートで動く要員改良してある。巨大生物までは、先遣隊が付く。
「分かりました。行きましょう。アヤさん」
「アレルヤ。本当に良いの? 今のあなたの体じゃ、今度こそ、死ぬかもしれないのに」
と、アヤが言うと、艦長と副長が顔を見合わせた。
「実は、僕が今まで戦えたのは、その半身のお陰なんです。でも、その半身が、イヴに取られてしまって、パワーが半減しています。でも、このままじゃ逃げる事になるし、下手に、ハレルヤをそんな奴に取り込まれたら、大変な事に、なります。行かせてください。彼を助ける為に」
「アレルヤお前」
「アレルヤさん。これ、持って行って下さい」
「これは? キレイなクリスタルが有ったので、それで作ったお守りです。役に立つかどうかが分かりませんが……」
「ありがとうございます」
「必ず、生きて帰るわ。ダニエルと前田はここにいて」
と言うと、ダニエルは、アヤを信じる事にした。
「分かった。必ず生きて戻れ」
「うん。行ってきます!」
そして、作戦がスタートした。
アヤとアレルヤがヘリに乗り込むと、ヘリは一列になって飛び、自由の女神巨大生物となったそれを見た時、フォーメーション2に移行した時、突然1機が爆発した。
「え!?」
これを見たアレルヤは、作戦の全てが読めたが、自分としても、こんな作戦を取ってほしくなかった。
「これってまさか!?」
と、艦長にアレルヤが文句を言った。
「ちょっとこれってまさか、兵士を先に行かせたのは、時間を稼ぐ為だったのですか? どうしてこんな……」
と言った時、アヤが通信機を切った。
「アレルヤ。私もあなたと同じ気持ちよ。でも、今はあいつを倒さないと、この時の為に、犠牲になった人達の為にも、私達で行くしかないわ。あの人達の分まで、私達が、出来る事をしなくちゃ!」
「……はい!」
そして、最後の1機が爆散した時、アヤは攻撃準備に入った。
アレルヤには、この皆の痛みを、イヴにぶつける覚悟で挑む。
今回はハレルヤはいない。でも、もしかしたら、イヴを倒せば、戻って来ると思ったのだ。
2人はコクリを頷き合い、スイッチを押して、ミサイルが当たると、巨大生物は倒れた。