二次創作小説(紙ほか)

(第14章 アレルヤの思いと、アヤのピンチ!) ( No.15 )
日時: 2022/07/22 15:52
名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)

  捕まえられたアレルヤは、イヴの下半身で攻撃を直接受け、ぼたぼたと血を流していく。
「イヴ!」
「良いのか? この者を助けたいのだろ?」
「彼は関係ないでしょ!? 彼は確かに特殊な体をしている。それは認めるわ! でも、だからってそんなにする必要がどこにあるのよ?」
「どこ? 彼は私の邪魔をした。お前と同じ様な力を持ち始めている。このまま、彼に生きていてもらっては困るのだ。こいつには、もっと分からせる必要が有りそうだ。ミトコンドリアの本当の力と怖さをな」
その時、イヴは、さっきの花が育つのを活性化させ、彼の心臓を攻撃し、もういつ花が咲き、止まってもおかしいぐらいだった。
「やめて! その人は民間人よ。もしそんな事をしたら彼は……」
「死ぬな。確実に」
と言うと、イヴはアレルヤの体をポイっと投げてよこした。
「アレルヤ! アレルヤお願い! 目を開けて!」
と、必死にヒーリングを使うが、全く良くならない。脈を取ってみると、かなり弱く、本当に死ぬ寸前になっていた。
「フフフフフ。脳や人体改造を行って、ここまでこれたが、所詮はこの程度とはな~。進化を促す為に、力をやったというのに」
「なんですって! あなた、知ってたの? 彼が普通じゃないって」
「偶然知ったのでな。それで、面白半分に、私の細胞をそいつの細胞と混じらせた。そして、どう進化していくかを楽しみにしていたのだが、この程度とはな~。もはやこいつには用はない!」
「ヤメテ! これ以上、彼を傷つけるなら、私が戦うわ。だから彼を傷つけないで!」
「フフフフフよくぞ言った。では、望み通り、私の究極進化をお見せしよう」
と、アヤがそ等へ飛び上がって時、アヤはその隙に、アレルヤを自由の女神の隅側に隠した。
「大丈夫。私は負けない。だから少しだけ待っていて。死なないで必ず生きて、必ず戻るから。あなたはここにいて」
とアヤがそう言うと、すぐさま戦闘態勢に入り、イヴは最終進化を遂げた。

今度は全身がほっそりといており、髪の毛がまるで翼の様になっており、お尻から、奇妙な物が出ていた。
「これが、イヴの最終進化!?」
「フフフ。では行くぞ!」
と、そのイヴは素早く中々攻撃が当たらない。しかも空中から、巨大な光の矢が撃たれ、アヤがやられそうになっているのに気付いたアレルヤは、自分の力を目いっぱい使って、アヤを助けようとするが、目がかすんで、もう何も見えなくなっていた。
「ウ……ウウ……む、胸が……く、苦しい……ウア……助けな……ウ!」
と、アレルヤの心臓は少しずつ悪くなっており、動くだけで精一杯だった。
そして、鼓動も
「ドック、ドック、ドック」
と、いつ止まってもおかしくないような状態になっていた。
「なんとか、あいつの動き、止め、ない……と……!」
と、突然の激痛で彼は倒れてしまった。

そして、いつの間にか気絶しており、目が覚めた時、イヴと進化したアヤとの戦いは、まだ続いていた。
しかも、イヴが空から矢を放つと、大ダメージを受け、アレルヤも吹っ飛ばされた。
「うわ! ウ、ウウ……む、胸が……さ、裂けそうに、い、痛い……ウ、ウウ。こ、のままじゃ、いけない……アヤさんを……ウッ」
と、苦しみのあまり、また気を失いそうになるのを、必死でこらえ、なんとか攻撃の手段を狙うが、無駄だった。
もう、彼に不思議な力を出す程のパワーが残ってなかったのだ」

だが、アヤは諦めずに頑張っている。
だから自分もと、必死にイヴを攻撃しよう隙を見ると、自分の後ろに丁度来た時、思いっきりエナジーショットを繰り出した。
「な、何!?」
「ハア、ハア、ハア、ハア」
「クソ、死にぞこないが……」
「ウアアアアアア!!!」
「アレルヤ! イヴもうやめて! 彼はもう闘えないのよ! そんな相手を攻撃しても、つまらないだけでしょう!?」
と言うが、イヴはまだ攻撃を続け、アレルヤの体を自由の女神にぶつけた。
「フン! これなら、お前と1対1で勝負できるな」
と、2人は戦い続けた

どの位経っただろうか?
ついにイヴが負けたのだ。
「アレルヤ! 大丈夫?」
と、アヤが声をかけると、彼はようやく目を開いた。
「ウ! ア、ヤさん。あいつ……は?」
「大丈夫よ倒したわ。今ダニエル達がこっちに向かってるから、もう少し辛抱よ」
「ご、ゴメンなさい……邪魔、しちゃって……」
「あなたの謝る事じゃないわ。さ、来たわよ」
と、アレルヤは、すぐ様、医務室で、診断を受けると、普通の体の色ではなくなっていった。
「こ、これは……」
「どうしたんですか?」
アヤが来ると、前田が、
「イヴの細胞が、彼の体にいます。今は大人しくしてますが、イヴの何かが彼の体の中で成長しています。何なんですか?このつぼみみたいなのは」
と、言っていると、その空母に1機のヘリがやって来て、そこにはマスクをつけた紅龍がいた。
「あなたは?」
「アレルヤの知り合いです。既に向こうには、詳しい事を伝えてあります。彼は病院に連れて行きますので、失礼します」
と、彼は少しでもつらなくならない体制に寝かせ、すぐさま飛び立ってしまった。
だが、この間でもアレルヤはアヤの事を思っていた。
「アヤさん……ご、めんな……」
とだけ言って、意識を失った。

ヘリは、マンハッタン島から、かなり離れてた場所にある病院で、とりあえずアレルヤは、そこですぐに治療を受ける事になった。
実はその病院は、遺伝子治療を専門といている病院で、すぐさま状況を調べると、かなり大変な事になっていた.
だが、ここで問題が有った。
それは、彼の保険証だった。
あれがなければと、なんとか先に来ていたロックオンの所へ、留美が届けてくれたのだ。
「ありがとうよ譲さん助かったぜ」
「私は一行にかまいませんが、アレルヤの具合はどうなのですか?」
「心臓に、イヴが植え付けた花が育って、それが生きるのを邪魔しているみたいなんだ。早くそいつをどうにかしたいんだが、位置が位置で困ってるんだ」
「そうでですか」
「ただ、口癖で、まだ終わってない」
って言ってたらしいんだけど…‥

と言っていたその時、ついに誕生してしまった。
この世に生まれるべきでは無かった者が……
そんな事など、知らず、ダニエルと前田が喜んでいた。
「あれ? アレルヤさんは?」
「すぐにでも、病院へって、これを渡されたわ。後で、会いに来てくれるようにって。
「そっか。2人共、ホントに頑張ってたからな」
「うん……」
と、アヤは元気なく言うと、そのジェル状の物を見ていた。
「アヤさん?」
「おかしいの。イヴを完全に倒した時、思ったの。何か有るんじゃないかって」
この言葉に、皆が?マークになっているとアヤは何かを感じてすぐに外に出ると、艦が揺れた。

そして、驚くべき事が起こった。

ついに完全体が産声を上げると、側にいた艦隊は1つ残らず、爆散し始めたのだ。
「やっぱり、イヴは気づいていたんだわ。完全が生まれそうだって事に、だから、あんな簡単にやられたのよ!」
「じゃ、じゃあって事は、相当ヤバイ奴なのか!?」
「ええ。そう考えて間違いないわ!」
と言っていると、隊員の1人が駆け寄って来た。
「ここも持ちません。ヘリで脱出します。皆さんも早く!」
「わかった」
と、だにえるが言うが、アヤは、
「私はここに残るわ」
「何!?」
「あ、アヤさん? だってアレルヤさんは、先に病院に……」
「違うの! 皆は先に行って。あいつとは、私が戦う。あいつを倒せるのは。もう私だけだもの。それに、アレルヤのミトコンドリアを吸収してるから、かなり危ないと思う。皆を巻き込みたくはないの。出来るだけ離れていて。私は大丈夫。必ず生き戻るから」
「アヤ……」
「アヤさん……実はお渡ししたい物が……」
「こんな時にまでなんだ! ほら、行くぞ」
「ええ~でも……」
「前田。信じて。ダニエルは、皆をお願い。さ、行って」
そして、皆はヘリに乗って、飛び立った。

そして完全体は、まるで子供が這うように、船に近づいてくる。
「これが、完全体! なら、私が倒すまでよ!」
と、アヤはミトコンドリアの力で完全体を倒せそうに思ったが、なんと完全体は、ダメージを受けるごとに成長していく。
「成長している!?」
と、彼女が驚いている内にも、向こうは攻撃してくる。
もはや一刻の猶予もないのだ。

しかも完全体は、どんどん強さを増して、襲ってくる。
その様子を、アレルヤは、感じていた。
「……」
「ドク、ドク、ドク」
と、心臓はかなり弱く、もう、いつ死んでもおかしくないとさえ言われた。

すると、その病院に皆が集まり、ICUの扉の前の椅子で、必死に願った。

死なないでと祈っていた。
そして、アヤと完全体との戦いは続いていた。
ようやく大人にまで成長した完全体を倒したと思った。

すると、今度は、緑色のジェル状になって、襲って来たのだ。

しかもこいつには、普通の銃も自分が使える攻撃系統の技もどれも通じなかった。
「どうすれば、こいつを……」
と、アヤは絶対絶命のピンチに追い込まれていた。