二次創作小説(紙ほか)
- (最終章 アレルヤの決断と、新たなる年へ) ( No.20 )
- 日時: 2022/07/22 16:30
- 名前: 破壊神 (ID: RtQ9ht2V)
それからしばらくして、皆は空へ帰る準備をし、ロックオンは、いつもの島に身を隠し、刹那は東京に戻る準備をしておりティエリアは、地上は興味がないと言い、先に宇宙へ戻ってしまった。
「たくティリアの奴、さっさと戻っちまって……せっかく譲さんがこれに招待してくれてるってのに
と、ロックオンが読んでいるのは、年末にある花火大会の案内表だった。
しかもやるのは、セントラルパークで、ここでは、イヴのせいで犠牲になった人達の追悼も兼ねての物だった
カーネギーホールにも献花台が設けられ、燃やされた人達を追悼していた。
そして、その花火大会の案内を見ていると、ロックオンは少し悲しそうな顔をしていた。
一度見に行った、家族4人での花火。
それがまさかテロと言う名で見る事になってしまって、それを見る事になり、自分はガンダムマイスタ―となった。
と、その頃、アレルヤは、最後の選択をと、彼女がやって来ていた。
「そう。やはりあなたの性格上、そうなるとは思ってはいましたが、本当に良いのですか?」
すると、紅龍からも、
「君は以前命令を無視して、人命救助に当たっている。それ程の心を持ちながら戦っていては、いずれ後悔をするのは君自身だぞ?」
「分かっています。というか、これしかないし、僕の選択は……それに、ロックオンにも、頼んでおきましたから。あの事を」
「いつの間に?」
彼が様子を見に来てくれた時に、頼んだんです。だって、テロリストが警官なんておかしな話しでしょ? それに、僕には戦うしか、選択が有りませんから、これを選びました。スイマセン。結論出すのが遅れちゃって」
「いえ。かまいませんわ。では、手筈通り、あれを輸送しておきます。いつもの場所に」
「ええ。お願いします」
「お体の方は、よろしいのですか?」
「少しずつ、戻りつつありますよ。早く良くならないと、任務に復帰できないし。そうなると、皆に迷惑かけちゃうでしょ?」
「あなた……何故そこまでして……一度は任務を放棄して、人命救助に行った程でしたのに」
その言葉に、アレルヤは、やっぱり聞かれると思っていた。
実はこれは、誰にも話していない過去だが、それを知っているのは、恐らくティエリアとスメラギの2人だけだ。
人を助けたり人や動物以外を攻撃する事は出来ても、それ以外の者には、できれば攻撃したくないと思っていたが、これは誰にも言ってない。
言うのが、怖かった……
だから、ハッキリ言ってダニエルさんのあの誘いは、アレルヤとしても意外だった。
しかもハレルヤに至っては大喜びしてたぐらいだから。
信用をおかれ、更にアヤはハレルヤに特別な感情を持とうともしていたからだ。
でも、自分はテロリスト。
警察なんて合うわけがない。その事を手紙にして、署に送っておいた。
貰うはずだった勲章と一緒に
だから、これが最後のお別れになるのが、ちょっと寂しくもあった。
そんな時にこの花火の話が来たのだが、自分はリハビリ中の身で見る事が出来ない為、映像をクリスが送ってもらう事になった。
そして、昼食も平らげ、お昼からのリハビリ内容を聞き、彼は必死に頑張っていた。
ちゃんと立って歩けるか、手すりを持って、どこまで行けるか、階段の登り降りなど、様々な訓練が有ったが、なんとかこれも無事突破した。
本当は、心配だった。
イヴに細胞をボロボロにされ、新しく入れられた細胞が合うのかどうかが心配だったのだ。
でも、その心配もなんとかクリアし、彼は、後、数か月もすれば、感知するという所まで来ていた。
そんな時の、花火大会の映像を見た。
まだ看護婦に付き添われているが、1人で先を急ごうとしていた。
その花火はすごくキレイだった。
「奇麗だ。ハレルヤ。見える?」
(ああバッチリな。MSが爆散するよりもキレイなモンって有るんだな~)
「本当なら、現地に行ってみたいけど、この体じゃ、まだ無理だし、アヤさん、行ってるのかな?」
(なんだよ? 寂しいのか?)
「多分ね」
と、2人がそんな事を言っていると、やっぱりアヤ達も来ていて、ダニエルがビデオその様子を撮影していた。
(あ~あ。やっぱ戻る事になるとはな)
「ええ。でも、何所に戻るのかしら? そこだけは書いてないわよね?」
「あ、ああ。僕は自分のあるべき場所に返ります。短くても、僕とハレルヤにとっては貴重な時間でした。あなた達に会えた事、本当に感謝しています。ベン君ダニエルさん。ロレーンさんの分まで、生きて下さい。きっと、ロレーンさんがあの世に行けてたら、そう言うと思いますよ」
アレルヤハプティズム。
短い幸福をありがとう
と、手紙に書かれていた。
どういう事かダニエルには分からずとも、アヤにはわかった。
実は彼女もダニエル以外に自分を分かってくれる人がいるなんて思わなかったからだ。
そして、彼女達は花火を楽しんだ後、空も暗くなり、皆がそれぞれの場所へ帰り、半年の入院を数か月でリハビリをクリアした知らせを受けて、ロックオンが彼を迎えに来て、隠れ家へ戻ると、また任務に出て行くキュリオスとデュナメスがいた。
こうして、短くて長かった事件が、ようやく本当の意味で締めくくった。
そして、アレルヤは、メリッサピアスの事を、どうか天国に行けますようにと祈っていた。
FIN