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社会問題小説・評論板
- Re: ——何のために チャットと現実。 ( No.98 )
- 日時: 2008/09/26 15:48
- 名前: 夕菜* ◆oqy8txDRAI (ID: ucUVqCzD)
- プロフ: http://www.kakiko.cc/novel/novel4/index.php?mode=view&no=10043
No.26
「大事なこと、はな・・・。」
鈴がいきなり立った。
「綾、死んだんでしょ?」
死
その文字は、あたしを震わせた。
「知ってる者もいるみたいだな。まぁ、須藤はな・・・両親に殺されたらしいんだ」
リョウシンニ、コロサレタ・・・?
「須藤はな、昔両親が離婚したんだ。それで、須藤は随分苦しんだ。だが須藤は結局祖母の家に預けられた。」
ここまでは、理解出来る。
けど、ここからの話は、聞きたくないっ・・・
「だが、両親も両親でな・・・須藤を祖母の家に預けてから借金まみれになってしまってな。須藤はその事はもう知っていたから、自分の両親が情けなくなった。それで・・・」
もう、やめて。
「両親にこう言ったそうだ。「「あたしは、あんた達を親って思ったこと、一度もない。」」とな。これに逆上した両親は、咄嗟に包丁で・・・」
もう、嫌だった。
綾の最期なんか聞きたくなかった————
あたしの方が、あたしの方が、
ずっとずーっと、可哀想だったんだよ?
あんたなんか、こういう形の最期が、
よっぽど似合ってる。
なのに、涙が溢れた。
何でだろ・・、こんなに、憎んでたのに。
憎み続けて、生きてきたのに。
大嫌いで、殺したくなる時もあったのに。
でも、殺されたって聞いて、
悲しくなっちゃったよ———
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