社会問題小説・評論板

Re: 。+SUNSET+。−執筆開始− ( No.6 )
日時: 2008/09/23 17:43
名前: 春姫*はるき* ◆Opq5SLcSGY (ID: NqI69cgO)
プロフ: http://ameblo.jp/kidaremonn/

*The 2nd story*

「えッ?」

「うぁぁあごめん!!違う!俺女の子苦手でさ?
 今のは『バカみたい』とかそーゆー風に
 軽く流して欲しかったぁぁ・・・」

拓の右手は、はじかれた私の手より赤く腫れあがっていた。

「あ、ごめん・・・。」

「いや、自分から手出した俺が馬鹿だった。まじごめん。」

「じゃあ、明日学校で会ったらよろしくね。ばいばい!」

拓は申し訳なさそうに肩を落として手を振った。

———————————————————————

「まにゃ、おはよっ♪」

朝、学校に行こうとドアを開けると、そこには
咲がいた。

「え、迎えに来てくれたの?」

「うん。まにゃの家遠いからいつもより30分早く
 起きた。やっぱ朝は苦手だぁ・・・」

眠たそうに目をこする咲。遠くから、なつとゆーも
駆け寄ってきた。

「いっしょに迎えにいこうとしたのに、咲ったら
 うちら置いてくんだもん」

そう言ってゆーが腕を組んできた。
反対側の腕はなつがすばやく確保。

「あっずるい!咲もまにゃの隣がいい!」

そうして4人で騒ぎながら学校に行った。

私たちが学校に着くと、すでに朝のチャイムは鳴り終え、
私たち4人は完璧遅刻。

「仲良く来るのはいいけど、時間は守れ。お前達4人
 今日は居残りだ。」

柳先生が言うと、咲が一歩前に出た。

「えーちょっとやなやなヒドイ!いいじゃん許して?
 ね?ねー許して〜」

「ああわかったわかった。じゃあ早く席に着け!」

4人で仲良く席に着くと、近くの男子の声が耳に入った。

『何アレ。きもくね?』

『いつものことじゃん。水橋がブリッコなのは。』

え・・・?咲の悪口言ってる?なんで・・・

私がその男子に話しかけようとする前に、
クラスの女子が男子に向かっていった。

「ちょっと!咲はブリッコじゃない!」

安心して席に着くと、またちがう男子がコソコソ
話しているのが耳に入った。

『あいつらだってわかってるくせに。須藤も熊谷も、
 いい加減水橋に飽きてきてんじゃねーの?』

咲のほうを見ると、咲はうつむいて何か言っている。
聞き取ろうと咲の顔を覗き込むと、私はイスから
落ちて尻もちをついた。

あのかわいい咲が、恐ろしい顔で、『死ね、クズ』
と言っていたのだ。

「日和?どうした?」

先生に話しかけられ、急いで座りなおした。

「ごめんなさい。なんでもないです。」

「じゃあ出席とるぞー。安藤ー」

「はい」

恐る恐る咲のほうを見ると、
咲は冷たい目でこっちを睨んでいた。