社会問題小説・評論板

Re: ○o。.裏切り者は刑罰を受けるべし.。o○ ( No.8 )
日時: 2008/11/30 13:41
名前: 雛森 杏梨 (ID: ot2SupHm)
プロフ: http://www.kakiko.cc/profile/index.php?mode=view&no=2033

〜いじめ再発②〜

きゃ!!ちょ、ちょっと……。
金田が私の手を引っ張り無理矢理、生徒指導室に連れて行かれる。

瑠奈を探さなきゃいけないのに……。

〜生徒指導室〜

金田「秋野。なんで、掃除時間中に抜け出して遊びに行こうとしたんだ。答えろッ!!」

うわぁ〜。完全に怒ってる、この人。
明日から私も、金田の虐めの対象になっちゃうのカナ?

金田「質問に答えろと言っているんだ。分からないのか、秋野。
   いくら、テストの成績が良くても先生にそんな態度を取っても良いと言う規則は無いぞ。」

玲奈「金田先生。私は、遊びたいから掃除をさぼったんじゃありません。」

金田「何、言ってる。遊びたいから掃除をさぼったに決まってる。言い訳をするな。」

玲奈「私は、真宮さんを探しに行こうしていただけなんです。」

金田「何をふざけた事、言っているんだ。掃除をさぼって遊びに行く奴は皆、
『遊びに行きたいからじゃない』と言うんだ。お前も同類だ、秋野。」

もうダメ。この先生、自分が全部正しいと思ってる。
こんな先生に、何言っても無駄だ。
それより、瑠奈を探しに行ける方法は無いかな?こいつの説教より、瑠奈の方が大事だし。

ガラ③。

小野「金田先生。秋野さんを許して貰えませんか?」

えっ!!小野先生。なんで、ココに?

金田「小野先生。自分のクラスの生徒に甘すぎませんか?秋野は掃除をサボろうとしたんですよ。」

小野「それは、私の責任です。秋野さんに真宮さんを探して来てと私が頼んだんです。」

金田「えっ?小野先生が……ですか?」

小野先生。何で、そんな嘘を。
それに、何で私が瑠奈を探しに行こうとしてた事、知ってんの?

金田「小野先生がそう言うんなら、仕方ありませんな。秋野、小野先生に感謝するんだな。」

やった!!何が何だかよく分かんないケド、とにかく瑠奈を探しに行ける。

玲奈「小野先生。ありがとう!!」

小野「秋野さん。出張でさっき帰って来たばかりなのに、先生びっくりするでしょ。」

玲奈「えっ!何がですか?」

小野「出張から帰ってきたら、いきなり田内君に『玲奈が、金田に生徒指導室に連れて行かれた。』
   なんて言うから、それで田内君に理由を聞いてココに来たの。」

玲奈「廉が、そんな事を…。」

小野「持つべき物は、友達ね。秋野さん、田内君に感謝しなきゃね。」

玲奈「 はいッ!! 」

廉、ありがとう。小野先生も、ありがとう。

玲奈「そう言えば、瑠奈は?」

小野「あぁ。真宮さんね。それがまだ、教室に戻ってないの。
   何所に行ったのかしら。秋野さん、探して来てくれる?」

玲奈「 はいッ!!分かりました。 」

掃除時間の残りあと、10分。この時間までに、瑠奈を探さなきゃ。
まずは、さっき行こうとした裏庭から探そう。

玲奈「瑠奈ぁ。瑠奈ぁ、何所に居るの?瑠奈ぁ〜。る…な…?」

私の目に入ったのは、確かに瑠奈だ。でも、違う。いつもの瑠奈じゃ無い。周りに5〜6人の女子が居てそれで……

玲奈「 瑠奈ッ!! 」

瑠奈「玲奈?玲奈、ダメッ。来ちゃダメッ!!」

そう言ってる、瑠奈の体はボコボコにされている跡がある。見ているだけで、こっちが痛くなる。
アザがあって、切り傷があって、他にも手や足から血が出ている。

玲奈「あんた達。瑠奈に何してる訳?瑠奈、こんなに怪我して。」

周りに居た、女子が口々に声を合わせて言う。

女子「真宮さんがここで倒れてたの。それを見つけて私たち、保健室に連れて行こうとして。それで……」

今喋ってる女子の隣で、瑠奈の顔は青ざめていた。まるで『この人たちが、私を……』と言っているようで。
それに、瑠奈がおびえて居る。『助けてほしい』そう言ってる気がする。

玲奈「黙りな……。今すぐ、黙れ。」

女子「えっ?秋野さん。何、言ってるの?私たちは、真宮さんを……」

玲奈「黙れって言ってるのが、分かんないの?それとも、聞こえない訳?あんた等、馬鹿?」

久しぶりだ。この言葉使いをするの。幼稚園以来かもな、こんな言葉使いしたの。幼稚園生の時。1人ぼっちで、周りの子をいつも虐めてた。瑠奈と会うまでは……。
瑠奈が大切な物を私に教えてくれた。友達の大切さ、1人で居る事の辛さ、皆で居る時の楽しさ。
だから、瑠奈を私が守るって決めた。だから、だから……。

玲奈「瑠奈から、今すぐ離れろ。早くしろ。聞こえないのか?お前等、低脳?それとも、頭空っぽ?」

そう言って遣ったら、瑠奈の周りに居た女子は逃げるように立ち去った。

瑠奈「玲奈。怖かったよ。物凄く、怖かった。殺されるんじゃないかって思った。」

玲奈「大丈夫。大丈夫だから。私が居るから、瑠奈のそばに居るから。だからもう、安心して。」

バタッ!!

私の言葉を聞くと、瑠奈はニッコリと微笑んでそのまま倒れてしまった。

玲奈「瑠奈?ちょっと、瑠奈ってば。起きてよッ!!瑠奈ッ!!」