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●○第１２話○●

〜紗枝視点〜

私は陽菜を連れてトイレに移動。

『トイレ＝いじめ』って言うのは誰でも知ってるよね？

「ねぇ、ココにうつ伏せになってよ」

そう言ったのは私。

ココというのは、勿論トイレの床。

「え？　や、やだぁ！！」

「うっさい！」

３人ぐらいで無理やりうつ伏せにさせる。

「くっさ〜い！！」

そりゃあ、ねぇ。このトイレ半年以上前から掃除してないし〜？

「さぁ、何からやりましょうか？」

「やっぱ、水かけからっしょ！」

——バシャッ！

「きゃっ！　冷た〜い！！」

「何言ってんの？　そんなんじゃ、今年の冬なんか乗り越えられないよ？」

まだ冬は始まったばかりだもん。

「紗枝〜、次やっていい？」

そう言って取り出したのはモップ—————

「オッケー！　やっちゃって！」

「い、いや……や———」

陽菜の言葉が途切れた。

それは、モップのせいだろう。

「「「キャハハハハハ！！！」」」

「最後に髪切っちゃおっか〜♪」

元から短い髪がさらに短くなった。

「うわー、キモッ！」

「アハハ！　きっとモテるよ！」

「じゃあね〜、桃野陽菜ちゃん♪」

「いやー！　だしてよぉ！！」

トイレの個室に閉じ込めて終わり。

ホント楽しいよ……いじめは———











　ほかにこんな楽しいことがないくらい……ね