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●○第１４話○●

「ヤバイヤバイ！　遅刻するーー！！」

只今、８時２０分。３０分までには教室に入っていないと……

私は猛ダッシュで、学校の門を通った。




———ガラッ！

「お、おはよー、ハァ……疲れた〜」

「あ、杏里〜、珍しいね〜。どうしたの？」

「え？　ちょっとね〜……；」

教室のど真ん中では、陽菜がいじめられている。

「どーせ、寝坊じゃないの？」

「ち、違うよ！！」

ホントは寝坊だけど……；

「フフフ、まぁいいわ。いじめ、やりましょうよ」

「りょーかい♪　……でも、もうすぐ授業始まるよ？」

「それもそうね……じゃあ、次の休み時間にしましょうか」

陽菜はホッとしている。

けど授業中でもいじめは出来るんだから。






ノートの切れ端に悪口を書いて投げる。

それだけ。

みんなやってるんだし……

陽菜は、それを見て泣きそうになっている。

あっという間に、陽菜の周りは紙くずだらけになった。



休み時間———

「ねぇ、それ全部片付けてね？」

萌が笑顔で陽菜に言う。

「う、うん……」

陽菜は渋々立ち上がって、紙くずを拾う。




そして、最後の紙を拾おうとしゃがんだ時————















　　　紗枝が頭を踏みつけた———————