社会問題小説・評論板

Re: ●○雨ときどき曇り○● 第14話up! ( No.71 )
日時: 2008/12/16 20:55
名前: 真紅 ◆TiP5As2jNc (ID: hWSVGTFy)
プロフ: ●○雨ときどき曇り○●読んでください!!

●○第15話○●

「い、痛い!! や、めて……」

さっき拾った紙も、床に全部落ちた。

「いいよ、やめてあげる」

立ち上がった陽菜の顔から、血が出ていた。

「保健室でもいったら〜? 痛いんでしょ?」

「う、うん」

「私らもついて行ってあげる!」

「え? いいよぉ、一人でいけるからぁ」

「ついて行ってもいいでしょ?」

紗枝がキレぎみに言う。

「分かりましたぁ……」












——……ガラ!

「せーんせー!」

「は〜い? あら、どうしたの?」

「陽菜が……運動場で転んで……」

「え? ち、ちが……」

綾が陽菜を睨む。

「そうなの?」

「はい……」

「じゃあ、消毒するからちょっと待っててね」

「はい」



しばらくしてから紗枝が言った。

「じゃ、私ら帰るわ」

「え? 何でぇ?」

「何でって……友達でもないのに何で待たなきゃいけないの? 意味わかんない。じゃあね」

「ちょ、紗枝! 待ってよ〜!」

私たちは紗枝を追いかけた。

「どうしたの?」

「ううん、なんでもない」

「よかった〜」

——————

   ——————

「あ〜! いいこと考えた♪」

萌が大声で言う。

教室のみんなはいっせいにこっちを向いた。

「あ、ゴメン……」

「んで、いいことって?」

「あのね〜あ、陽菜の掃除場所って何処?」

「えっと……確か理科室———だったと思うよ」

掃除場所と何の関係があるんだろう?

「うわっ! 教室から遠いじゃん〜」

私たちの教室は、教室。

「ま、いいや。教室行ってから話すよ」

え〜、ここまで言っといてそれ?

ま、いいや。どんな作戦かな———?