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●○第１９話○●

〜陽菜視点〜

「紗枝……！！？　これ、この子にやられたの？」

「え、そ、そんなことやって「うん……」

……紗枝！　何で、そんなウソつくの！？

「分かりました。今から貴方の親を呼びます……」

紗枝の母は、立ち上がって部屋を出て行った。





「紗枝……なんで！？　何でウソつくの？」

「アンタが嫌いだから」

「————————っ！！」

何を言っても無駄。紗枝にはかなわない—————

「ホント、学習しない人だよね〜」

「え？」

「だってさ、私が部屋入れて何もしないかと思った？」

「……」

騙してたんだ、私のことを……

————電話の話し声が聞こえる……


「—れで、—なちゃんがうちの————……」

お母さんだってきっと私を裏切るよね……

私、ホントに一人になっちゃうのかな……———？

ピーンポーン！！！！

あ、お母さんかな————？

「はーーーーーーーい！！！」


——ガチャッ！

「あの、すいません……」

「お、母さん……」

「陽菜！！？　アンタ何やってるの？　紗枝ちゃんをいじめてたなんて……」

「——————……」

言い返したら、何を言われるか分からない———

「あ、の……もういいんです」

紗枝が言った。

「え……でも……」

「陽菜が誤ってくれればいいんです……」

「えっ……？」

これには私も驚いた。

だって、もう許してもらえないかと思ったのに……

「ごめ……んなさ、い————」

「いいよ、明日からは……もういじめないでね？」

「うん」

いじめた覚えはない……————————






私たちは家に帰った。

「陽菜—————」

「えっ？」

「別にいじめ続けてもいいのよ？」

「え！？？？？」

何で？　いじめはいけないことでしょ？

「だって、いじめの原因はいじめられる人にあるんだもの……」

「—————」

私にも原因があるの？

……もう私、お母さんに相談してもダメだよね……

「あなたに原因があるんじゃない？」

その一言で終わってしまう——————