社会問題小説・評論板

Re: ハピネスな色 アンハピネスな色 1/31 up!! ( No.45 )
日時: 2009/02/02 20:20
名前: 悠 ◆FXzmrZiArI (ID: mkPN1TDx)

     ☆★ 第十二話 過去 ☆★

あの時は先生が来たから無理だったけど今度こそイジメる理由を聞き出してやる!
篠原、頼むから聞かないでくれ、無理だと思うけど

 「五十嵐!ちょっと来てくださいません?」

でたー!篠原キター!

 「なに?なんか用?」

 「敬語で話しなさい」

 「・・・なにか用ですか?」

 「話があります。着いて来てくれますよね?」

仕方ない。ついていかないと何されるか分かんないもんね

ついたのは、小さい教室。あんまり使ってないから汚れている
よく、オバケ屋敷とかでありそうな雰囲気

 「で、なんですか?お話というのは」

 「なぜ、アレにあんなことを言ったのですか?」

『アレ』?アレがなんのことかが分からない
今日のこと?じゃあ、みんなのこと?

 「アレってみんなのこと?」

 「そうですわ。アレはみんな操り人形。
  私の命令という糸がなければ動かない。主導権は私」

そ、そんな・・・うそだよね?
操り人形?みんな人形なの?

 「なんで、そんなことするの??」

 「・・・人間全てを恨んでいるから。自分以外は信じない。
  そうね、あなたには話しておきましょう」

そう言って篠原が語ったのは信じられない過去
でも、それだけでアタシをイジメていたなんて思いたくもない
アタシは試されていたんだ


いとこってみんないるよね?篠原はいなかった
でも、両親はやさしかった。それだけでよかった
幸せだった
だけど、小学生になってから成績だけを見るようになった
父親は仕事。母親も仕事。遊ぶという事はなくなった
そのなかで、一番楽しかった事

———————イジメだった

誰かを死ぬまで追い詰めて、自殺させて
遺書を書き直して自分がしたことを隠しとおした

学校側は篠原に弱みを握られた
自殺者がいるという事を隠して、入学生を増やした

両親は家を出て行った 自分を残して

イジメをしたい その欲望のため コッチに来た
コッチなら欲望を叶えやすい


信じられない

その欲望にあてはめられたアタシ

ただ 欲望をみたすための道具

この出来事があってから イジメはエスカレートした


                      つづく