社会問題小説・評論板

Re: あたしの恋はいじめへ発展!?  22話更新 ( No.105 )
日時: 2010/04/11 20:06
名前: クッキー ◆KStvGGAJZg (ID: HmBv7EUE)

〜26話〜

どこを探しても雅城の姿はなかった。

屋上、裏庭、器具庫、体育館・・・

諦めかけたときどこかから男の声がした。

もしかして、体育館の裏・・・?

歩みを進めていくうちに大きくなる声や音。

そして、初めて男子が怖いと思った。

今までの喧嘩の様子とは全然違った。

いわゆる集団暴行?

その中心に雅城がいた。

どうしよう。止めなきゃ。あたしのせいでこんなことになっちゃったんだから。

「やめなさいよ!!」

鉄パイプを振り下ろす手が止まった。


隆史 「やっぱり結衣だ。どうしたの?」

隆史が近づいてきた。

思わず後ずさりしてしまった。

隆史 「俺のことを応援しに来てくれたの?」

結衣 「バカじゃないの? こんな子供みたいなこと止めろって言いに来たの。」

隆史が一歩近づく度に、一歩後ずさるあたし。

隆史 「そんな怖がらなくてもいいじゃん。」

結衣 「もう、雅城に何もしないでよ!」

隆史 「何で? 昨日、結衣のことを泣かせた男だよ。懲らしめないと。」

包み込むように抱かれ、ゾッとした。

結衣 「いい加減にしてよ!」

隆史を突き飛ばして雅城の元に走った。しかし、隆史に足を掴まれて転んでしまった。

結衣 「触らないでよ! 気持ち悪い!」

隆史は鉄パイプをぎゅっと握りしめた。

隆史 「こんな手は使いたくないんだけど、口で言って聞いてくれないなら仕方ないね。」

そう言って結衣に向けて振りあげた鉄パイプは、雅城の背中を直撃した。

雅城が、あたしを・・・あたしを守ってくれた!?

雅城 「うぅっ・・・」

結衣 「雅城!?」

雅城 「俺の・・・彼女に・・・手ぇ出すんじゃねぇ・・・」

悠介 「も、もう、止めようよ。隆史。」

隆史 「覚えてろよ。・・・雅城。」