社会問題小説・評論板

Re: アタシ-ネット=0【ネット中毒者】 ( No.110 )
日時: 2009/06/02 19:34
名前: ☆゜。√想空 ◆1i48NEoKCE (ID: zy0H1PXw)
プロフ: http://www.kakiko.cc/novel/novel4/index.php?mode=view&no=11393

*25*奪いたい、否、欲しい

「おまたせッ待たせちゃった?」
「大丈夫!!今来たばっかしだから」

神谷はすでに来ていて、ちょっと待たせたかな、って焦った。

「そこだよ、行こう」

神谷が連れてってくれたのはレストラン。
結構高そうなトコだ。
いいのかな、こんなトコ…

「エリサちゃんに合うトコって、どこかなって思って…ここしか無くてさ」
「え…どうもありがとうございます」

こんなトコの、高いに決まってんのに。
アタシの為にって…
アンタ、Juliaがいんのに、どうして。
奪うつもりなのに、何故か気にかけてしまう。

「じゃ、行こ!!」

何だかさ、この無邪気な感じが本当に引きつけんだよな。
お嬢様なのに。お嬢様と庶民の恋、みたいな?
アタシはちょっと安めと思われるフレンチを頼んだ。
それでも十分美味しかったし、むしろ美味しすぎた。
神谷は、エビチリを頼んでた。
この店でエビチリ…
ま、いいけれど。
海老が好きらしく、ニコニコしてた。

「今日はありがとうございました」
「こちらこそ、突然誘ってごめ」
「や、嬉しかったです。神谷さん。」
「あ、神谷、じゃなくて、雄輔でいいよ。なんか、肩苦しいし」
「あ、じゃぁ、ゆうすけで」
「ははっうん!!じゃあまたね!!」

ゆうすけは、手を振って、夜の街に消えて行った。
“ジャアマタネ”
また、会ってくれるって意味??
それとも…??
複雑な心境だった。
アタシはそれから龍と連絡をとり、迎えに来てもらった。

「何してた」
「仕事の友人と、お食事」
「食事くらい、一緒にしようって言っただろ。まぁいいけどよ」

イラついてんのか??所詮利用してるだけなのに。
コイツもそれを承知のはずだろ??
夜。龍はいつも以上に激しかった。
嫉妬?じぇらしー?
よくわからない気持ちと、腰の痛みを抱え、朝を迎えた。