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*28*壊れた世界

「ハァッガハッ…龍、クスリちょうだい」
「は??もう飲み終わっちまったのかよ…早い」

アタシは、二人も人を殺したという罪悪感憎悪感。
それが精神を支配し、不安定になり、
心が壊れそうになって、とうとう薬に手をだした。
薬って言っても、裏流通のクスリじゃなく、単なる精神の安定剤。
龍の知り合いに医者が居たから、すぐに手に入れられる。
でも何故だか、普通5時間くらいは持つハズの錠剤一粒が、アタシは2時間で苦しくなってくる。
苦しくなるというか、頭がクラクラして、吐き気もする。
普通は医者に行かなければならないけれど、アタシが精神科なんて行く人間だなんて知られたら、世間に影響が多すぎる。

「お前…本当大丈夫なのか。仕事なんか行って」
「大丈夫。まだやらなきゃいけないことがあるんだから」

アタシはそう言いながら、携帯を開く。
ブログの更新。

【今日は午後からお仕事♪大親友なJuliaちゃンと一緒だから嬉しぃな♪ぢゃぁ行ってくるねぇ☆】

まぁ、大親友っつのはJuliaのリクエスト。
そう言ってって。
これから表向き大親友。本当は敵。
ああ、何て醜い人間像。

【エリサちゃん、Juliaと大親友!?辞めと居た方がいいんじゃない(x_x;)ルイ】
【あの子好きになれないタイプだなぁ。まぁ仲良くね☆まい】
【頑張れ、オンエアが待ち遠しい★JUN】
【がんばレ☆あたしも応援するョ♪アキ】

アキってのは最近のお気に入り。
なんかJulia叩きっぽい。
まぁアタシのお気に入りリストの一員?
それに、最近めっきり荒らしが消えた。
前みたいに炎上近くなることはなければアタシをバカにするコメもない。

「じゃぁ行ってくる」

アタシはポーチに大量にクスリを入れて、アタシは家を出る。
ベンツが迎えて乗り込んで、すぐ局へ直行。

「あ、おはよぉエリサちゃぁん」
「おはよ」

Juliaの甘ったるい声。ああもう腹立たしい。

「ブログ、見たよぉ♪大親友だなんて嬉しいなぁ★」
「だって本当のことじゃない。」

いや、お前が書けって言ったじゃねぇか。

「そんなぁ♪これからも仲よしだかんねッあとぉ、」
「?」
「雄輔はぁ、あたしのカ・レ・シ☆だから、奪ッちゃダメだよぉ♪」

こいつ、勘ついた??
ま、いいけど。奪うからｗ
だって、初恋だもん。
初恋叶えたいだなんて、アタシって純粋。

「大丈夫よ、アタシには龍が居るんだから」

大丈夫よ、アタシはもう怖くないから