社会問題小説・評論板
- Re: アタシ-ネット=0【ネット中毒者】 ( No.129 )
- 日時: 2009/06/19 22:36
- 名前: ☆゜。√想空 ◆1i48NEoKCE (ID: zy0H1PXw)
- プロフ: http://www.kakiko.cc/novel/novel4/index.php?mode=view&no=11393
*30*Juliaへの
【じゅりあきもいよどこかいけw】
平仮名で、この言葉を1000回連打でコメしてやった。
頑張ったよアタシ。
【Juliaのメルアド知ってる?yusuke*sae.lovelove*だってぇ。神谷哀れw】
ぎゃ は は w
メルアド貼っちゃった。貼っちゃった貼っちゃった!!!
アタシは浮かれながら、楽屋に入った。
「あ、エリサちゃぁあん。聞いてよォ。ブログ、また荒らし入ってぇ〜。メルアドも貼られちゃったぁ…」
「そうなの?wメルアド変えなよ、信じた人がイタメ送ってくるよ」
ピルルルッ
Juliaの携帯のメール受信音。
非通知からだ。
続いてどんどん入ってきて、100件に到達した。
Julia叩きは壮絶だ。
「いやぁぁぁぁぁあ!!!!」
Juliaは馬鹿みたいに叫んでしゃがみこんだ。
アタシはJuliaの携帯を持ち、開く。
受信メールを開いた。
【大物司会者とヤる暇あったら裏デリ入れよ】
【きもーすな芸能人はイラネ】
ぎゃはははっはははははっははっは!!!!
笑いがとまんね、笑いこらえんの無理ッ
それでも笑いをこらえ、アタシは震える指先でメールを削除していった。
「全部消しといたよ、安心して。もう、メルアド変えなよ」
携帯を渡すと、Juliaはブルブルと手を震わせていた。
「怖い…怖いよ、きっと雄輔にも迷惑かけちゃうよ…私どうすればいいの…」
「大丈夫だよ、大袈裟だって」
頭を撫でる。
本当に、アンタが憎くて仕方ない…
ゆうすけを苦しめたお前が、憎いよ。
Juliaは、何も言わずにトイレにかけて行った。
アタシは楽屋のテレビをつけた。
そこには、運がいいのか悪いのか、Juliaが映っていた。
“Julia特集”
『Juliaさん、マザコンって本当ですか??』
『私の家、元々母子家庭なんでぇ。ママね、毎月ハワイに連れて行ってくれるんですぅ。ハワイ大好きなんですぅ♪』
『幸せですねぇ、プレゼントも毎月って聞いてますが』
『よくくれますよぉ。この前はカルティエの時計をくれましたぁ♪これですぅ。ママありがとぉ♪』
チッ、と舌打ちした。
幸せな家庭、か。
母親に愛されてんだな。
いいな。
生まれる前に戻って、アタシがアンタの家に生まれたかったよ。
家族まるごととっかえたいよ。
ウチの母さんは…名前も忘れたけれど、冷たいヤツだった。
虐待で、カッターで首筋を切りつけられたのが一番印象に残っている。
忘れたくても忘れられない、だって今もその傷痕、残っているんだもの。
消えない傷痕は、どうやらアタシをとんでもない生路を進ませたようだ。